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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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特異殲滅課からの救援要請!?

 特異殲滅課(とくいせんめつか)からの救援要請が来たという。


「それは、たしかにきな臭いな」

「うん。でもね、クロウ君。

 キリカ君が助けを求めてきたことより、情報が伝わってこないことが問題なんだ」


「ダンジョン領域に入ったから連絡が取れなくなったんじゃないか?」


 領域内では電子機器が使えなくなる。

 当然、通信もできない。


 御庭が難しい顔で首を振る。


「上からの連絡が来ないんだ。

 五番隊が動いているのに、その情報が共有されていない。

 僕らは案件に入るとき、情報を共有している。

 このルールは特異殲滅課も同じなんだ」


 公儀隠密は特異対策課(たいさくか)の一部である。

 キリトやキリカは特異殲滅課(せんめつか)の所属だ。


 どちらも非公式の組織だが、根っこは同じだ。

 別部署のようなものだろうか。


 ハカセが使っている検閲システムなどの情報システムも同じものを使っているらしい。

 この情報システムでダンジョンの発生や案件の情報が共有されていると聞いた。


「トレントの事件では、キリトたちがその情報を見落としてバッティングしたんだったな」


 あれ?

 トクメツって情報共有ができない組織なんじゃあるまいか。


 報連相(ホウレンソウ)は基本だぞ!


 キリトと俺たちは、ちょっとした小競り合いになった。

 キリカさんも「敵かっ!」とか言って襲ってきそうだった。


 うーむ。

 直情型でうっかりでせっかちな印象しかない。



 御庭が言う。


「システム上で事件の情報は共有される。

 今回ほどの規模でダンジョンが発生したなら、情報が上がってくるはずだ。

 それなのに僕ら公儀隠密には、今もまだ情報が来ていない」

「ふむ……」


 俺たちがハブられているだけじゃないよな?

 公儀隠密は組織内での扱いが悪いようなので、ちょっと心配になるぞ。


 御庭が続ける。


「それどころか、現場への避難誘導や情報統制さえされていないんだ。

 これは異常事態だよ」


 キリカ達は現場に到着している。

 それなのにホテルは営業を続けている。


「つまり、動きが遅すぎるってことだな?」

「その通りだよ、クロウ君!

 特異殲滅課が動くなら、避難誘導や調整のための人員が送られるはずだ。

 その動きがみられない」


 ダンジョンがらみの事件が発覚すると認識阻害などの問題が起きる。

 そうならないように避難や情報統制が行われる。


「とりあえず戦闘部隊だけ送ったんじゃないか?」

「そうかもしれない。

 現場の状況はまだつかみきれていないからね。

 先ほどサタケ君のチームを送った。

 現地の調整は彼らが担当する」


「それは心強いな」

「僕らも独自に情報を掴んでおく必要があるからね。

 先ほどハカセに現場の状況を調べてもらった」


 ハカセが調べたということは情報関連だ。

 監視カメラやネットワーク機器を調べたのだろう。


「どうだったんだ?」

「ホテルの中に悪性ダンジョンが発生していた。

 それも、同じホテル内にいくつもだよ、クロウ君」


 情報の裏を取ったわけだ。

 しっかり事件は発生していたと。


 それにしても、同じホテル内に()()()()、だって?


 一つじゃない。

 複数だ。

 そんなことがあり得るのか?


「複数の階に広がっている、という意味か?

 それとも……」


 イヤな予感がするな。


「それとものほうだよ、クロウ君!

 複数の、別の階に飛び飛びにダンジョンが発生している。

 正確な数はまだわからない」


 同じ建物の中に、複数の悪性ダンジョンがある!?

 たしかに、これはきな臭いな!

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