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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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スナバさんのクラフトスキル!

 スナバさんが言う。


「ショップを使わせてくれ」

「あ、どうぞどうぞ」


 俺が場所を譲るとスナバさんがショップを操作する。


 魔石をモノリスに投入して引き換えたのは……骨だ。

 骨の矢じゃなくて、ただの骨だ。


「スナバん。

 骨なんか、なんに使うんスか?」

「矢を作る。

 ふむ……こうか?」


 スナバさんは骨を手に、何か考え込むような表情を浮かべている。

 これは……あれか!


 スナバさんが持っていた骨がぼんやりと輝き、姿を変える。


「できたな」

「おーっ! 骨の矢っスね!」


 スナバさんの手には一本の矢がある。


「クラフト系のスキルを取ったんですね」

「ああ。【弓矢作成】を取得した」


「忍具作成さんみたいですねー!」


 似たタイプのスキル!

 おそらく弓も作れるはずだ。

 クロスボウのような弓に似た武器も作れるんじゃないかな?


 スナバさんが作成した弓は骨製だ。

 原料の骨にないはずのパーツもついている。


「お、矢羽根もついているんですね」

「そこは想定通りだ。

 矢じりも金属にするつもりだったんだがな」


 矢じりは骨製になっている。


「クラフト系のスキルはイメージ次第で加工できるけど、限界はありますよね」

「ほう。そういうものか」


 クラフトスキルの先輩として、助言しておこう。

 別に上から目線でマウントを取ろうってわけじゃないぞ。

 情報共有ってやつだ。


「原料がなくても魔石をたくさん使えば金属の矢じりも作れるはずです」


 魔石だけで手裏剣を作ったこともある。

 しかしこれは非常にコスパが悪い。

 材料を使ったほうが、ずっと安上がりだ。


「ほう。では試してみるか」


 そういうとスナバさんは手にした矢をへし折った。

 それを見てリンが驚く。


「えっ!?」

「驚かせたか。

 これを原料に作り直すつもりだ」


 俺もちょっと驚いたけど。

 たぶん、折れた矢を修理できるかを試したいんだろう。


 スナバさんが追加の魔石を取り出す。


「矢じりを鉄に作り直す……よし」


 スナバさんはわずかな時間集中すると、すぐにスキルを発動させた。


 折れた矢が発光し、形を変える。

 発動してから完成までにかかる時間は【忍具作成】と同じくらいか。


 でき上った矢を見てトウコが言う。


「おーっ!

 今度の矢じりは鉄っスね!」


 スナバさんはでき上った矢を両手でつかみ、力をかける。

 矢の軸となる(シャフト)部分がわずかにしなる。


 今回は折れる直前で力がゆるめられる。


「強度としなりも充分だ。使える」

「これなら恐竜ダンジョンでも使えそうですね」


「ああ。これで楽になるだろう」


 リアルダンジョンでは、持ち込んだ弓と矢を使っている。

 持ち込みができないスナバさんの恐竜ダンジョンで弓矢が簡単に作れれば、かなり便利だろう。


ちな(ちなみに)、直接矢を作るスキルはないんスか?

 あたしはできるっス!

 こんなふうにっ!」


 と言って、トウコが手の中に弾丸を生み出す。


 それ言っちゃうんかい!

 しかし、スナバさんは気にしていないようだ。


「ああ。アソ(トウコ)は【弾薬創造】を持っているんだったな。

 こちらでは似たスキルを選べない。

 レベルを上げれば選べるようになるのか?」


「んー。あたしは最初から【銃創造】があったっス!

 【弾薬創造】はたしか、中級になってから選べたっス!」


 スナバさんが空中に指を走らせる。


「そうか。

 【弓創造】や【矢創造】はないようだ」


 俺も【忍具創造】は選択肢に現れない。

 中級忍者でも上級忍者でも、その手のスキルは見当たらない。


「たぶん、職業か個人差ですね。

 俺も創造系は選べません」

「私もそういうスキルはありません」


 【食材創造】があったら夢が広がるな。


「今はこれで充分だ。

 さて、そろそろシズカを迎えに行かなくてはな」

「はい。解散しましょう」


 スナバさんを外まで送って今日の探索は終了だ。

 リアダンの攻略も進んだし、なかなか順調だな!

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