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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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錆び、という属性?

 リンは新防具よりも、忍具装備のほうがいいと言う。


「そう言ってくれると作りがいがあるな。

 この鎧を材料に忍具を作ってもいいけど……錆びがどうにも消せないんだよな」

「不思議ですねー」


 錆びた剣を元に棒手裏剣やロックピック道具を作ると、錆びた状態になる。


 棒手裏剣なら、錆びていても威力に違いはない。

 多少落ちるかもしれないが、体感わからない程度。


 とはいえ、見た目が気になる。

 メインの装備には到底採用できない。


 防具の場合は、錆びてはいても金属製だ。

 皮やクモ糸の装備よりは強固な防御力を持つ。

 しかし重い。


「合鍵はわざとサビさせたんじゃないっスか?」

「ああ。『錆びた鍵』の合鍵だからな。

 別に見た目を寄せる必要はなかったけど、やればできる」


 これは鉄を酸化鉄に変えるイメージだ。

 現実素材を元にした場合、こういうことができる。


 素材や使う魔石の量で、ある程度まで質感を変えられる。

 しかし、現実素材にはこうした個性がない。


 炭素をダイヤモンドにするとか、そんなイメージは通用しない。

 さすがに忍具作成君の限界を超える。


 スキルの力を超える願いはかなえられん……!

 と言われてしまいそうだ。


 つまり俺のスキルレベルが足りないのだ。

 【中級忍具作成】をもっと育てれば【上級忍具作成】も取れるはずだ。


 伝説の忍具職人になるには、まだまだ修行が必要だ。

 道のりは遠い。

 共に歩もうではないか。

 匠への道を!



 リンが話を続ける。


「錆びを取ることはできなかったんですよね?」

「そうだ。

 錆びた剣をもとにいろいろ作ってみた。

 そうすると、どうしても錆びてしまうんだよ」


 錆びた剣や鎧を材料にすると、作ったアイテムも錆びてしまう。

 さながら素材が持つ『錆びた』という個性が継承されるかのように。


 ボスの『頑丈な』『錆びた』『剣』を元に刀を作れば、『頑丈な』『錆びた』『刀』になるのだろう。

 だからこの素材は刀のアップグレードには使わない。

 錆びたら困るからな。


 結果として頑丈になったとしても、愛刀を錆び付かせるわけにはいかん。

 武士の魂であるぞ。

 まあ、忍者刀だけど。



 現実素材にはこうした個性がない。

 ただの物理的な品物だからだ。


 俺のダンジョンで手に入る鉄鉱石にも個性はない。

 なんにでも加工できるということだ。

 これは長所と言える。


 まあ『錆びた』という属性がマイナス要素だってだけだ。


 リヒトさんたちは、この装備でダンジョン攻略をしているそうだ。

 俺のダンジョン産の素材で、クラフト系スキルを持つ人が喜んでいるらしい。


 『骨』と『錆び』じゃ、クラフトの幅も狭くなる。

 『コウモリ』や『クモ』は案外、悪くないかもしれないな。


 比べてみると自分のダンジョンの良さが分かるね!

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