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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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暗黒の力をケアしよう!?

 トウコが体を起こすと、顔をしかめた。


「あだだっ!

 なんか体中が痛いんスけど……」


「俺が腕をひねったからだな。

 すまん。手加減はできなかった。

 大丈夫か?」


「腕は大したことないっス。

 それより体中が筋肉痛(きんにくつー)っス!」


 トウコがわざとらしくハッとした顔で俺を見る。


「――はっ!?

 もしや店長があたしの体をこねくりまわして……」


 体をまさぐってもじもじするんじゃない!


「してねーよ!

 むしろ俺が腕をねじ切られるところだったわ!」


「あれっ?

 あたし、なんかやらかしたっスか?」


 トウコがきょとんとした表情を浮かべ、そのあと不安そうな顔色になる。


「覚えていないのか?」

「ムカムカっとして、銃を抜いたところは覚えているっス!

 で、今起きた感じっス!」


「俺と戦ったんだよ。

 まさか、記憶がないのか……」

「うぇっ!? 店長と戦ったんスか?

 そ、それは……ごめんっス!」


 トウコが申し訳なさそうに頭を下げる。


「いや、お互いケガもないし、それはいいんだ。

 煽ったのは俺だしな。

 トウコが暴れたら、俺が止める約束だろ?」


 どうしようもなくなったら、楽にする。

 昔、そんな約束もあった。


 トウコがかみしめるように笑う。


「へへ……。そうっスね!」



「それはそうと、体の痛みは筋力強化の反動だろう。

 とりあえずポーションを飲んでおけ」


 素早く、力強く動き回れば体への負荷はデカい。


 俺も少し足が痛む。

 無理な機動がたたったかな。

 丸薬を飲んでおこう。


 トウコが喉を鳴らしてポーションを飲み干す。


「ぷはーっ!

 生き返るっス! 死んでないけど!」



 リンが言う。


「ふたりともすごかったです!

 すごーく速くて、私はぜんぜん、手が出せませんでしたー」


 リンは元気よくふるまっているが、少ししょんぼりしているようだ。


 俺もトウコも動きが速い。

 目まぐるしく位置を変える俺たちに、追いつくことは難しい。


 援護しようとしてくれたようだが、手が出せなかったのだ。

 歯がゆい気持ちがあるのだろう。


「リン。気にしないでくれ。

 見守っていてくれて心強かったよ」

「はい……」


「にしても、あたし、ぜんぜん覚えてないんスよねー。

 【憤怒】って、記憶もなくなるんスかね?」

「説明通りなら、そんな効果はないだろ」


 記憶がなくなるスキルか……。

 あるよな。

 トウコは既に持っている。

 封印されし禁断のスキル……。


「他のスキルが一緒に発動しちゃったんでしょうかー?」

「リン姉、他のスキルってなんスか?」


「ほら、【狂化】(きょうか)だよー。

 ちょっと似ているし……一緒に動いちゃったんじゃないかなって」

「あーっ! たしかにそうっス!

 似てるかもっ!」


「【憤怒】に連動して【狂化】(きょうか)が発動したんだろうな」

「やばっ! 【憤怒】激ヤバっス!」


 強力なスキルの二重がけ。

 バフも二重。デバフも二重。


 倍率ドン! である。


 俺は唸るように言う。


「うーん。どおりで強かったわけだ……」

「あの、店長(てんちょー)

 もしかしてコレも使うの禁止っスか?

 封印指定(ふーいんしてー)っスか!?」


 【憤怒】も【狂化】も強力なスキルだ。

 特殊なスキルなのか、効果も高い。


 これを使わない手はないんだよな。

 捨てるには惜しい。


 さて、どうするか。

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