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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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笑ってはいけない魔石のお持ち帰り検証!?

 口に入れた魔石をダンジョンまで持ち帰れるかを試した。

 結果は成功だった。

 口の中の魔石は残る。


 オカダたちはダンジョンに入れないので挑戦していない。

 試す意味がないからな。


 挑戦したのはリンとトウコ。

 リンが口に入れて草原ダンジョンまで無事に持ち運んだのだ。

 ちなみに俺は報告や連絡をするため不参加だった。


「リン、おつかれ。

 おかげで口に入れていれば持ち帰れることがわかったよ」

「よかったです!」


「よく我慢できたっスね、リン姉!」

「トウコの邪魔によく耐えたな。

 まったく……くだらんことで失敗してちゃ世話ないぞ」


「へへ。つい出来心っス!」

「ふふ。笑いそうになって大変でしたー」


 帰りの車中、口に魔石を入れていた二人は喋れずにいた。

 しかし、喋れないからといって黙っているトウコではない。


 変な顔をしてリンを笑わせようとしたのだ。

 笑ってはいけない状況で、そういうことをしないで欲しい。


 そして、いろんな顔を作っているうちに口を開けて脱落した。

 自爆である。


 別に我慢比べじゃないんだぞ。

 笑わせてどうする。


 なにしてんだか。


「俺は領域を出てすぐに口を開けたけど、やっぱり塵はマズいな」

「そーっスね!」


 リンは考えるような表情を浮かべる。


「うーん。味というより、魔力が少しずつもれてくる感じでしたー」


 リンには【魔力知覚】がある。

 だから、俺とは感じ方が違うのかもな。


「へえ? 噛んでないからかな?」

「アメみたいに、溶けたんスかね?」


「そうかもー」


 溶ける?

 ふむ。そういうこともあるか。


 ダンジョンの中で魔石を放置すると、塵になって消えてしまう。

 外に持ち出すと、すぐに塵になってしまう。


 口を閉じていても、少しスキマがあるのかもしれない。

 完全に密閉されてはいない。


 少しずつ塵化していくのかもしれないな。


「ともあれ、口に入れていれば持ち出せることがわかった。

 だからって、毎回やるつもりはないから安心してくれ」


「よかったっス!

 我慢できないっスよ、あんなの!」

「うん。そうだねー」


 トウコはほとんど我慢してなかったけどね!



 毎回口に入れて持って帰るつもりはない。

 塵の味はひどいものだし、体に悪そうだからだ。


 裏道としてこういう方法があるとわかればいい。

 本筋は【魔石収納】だ。

 次回までにスキルレベルを上げて枠を増やしておこう。



「俺が【魔石収納】に入れた分もちゃんと取り出せたし、ショップにも入った。

 これで悪性ダンジョンの魔石を自分のダンジョンで使えるな!」


 ケチ臭いようだが、捨てて帰るのはイヤなのだ。

 タダ働きみたいな気分になる。


 悪性ダンジョンを潰せば公儀隠密から報酬が出る。

 けっこうな金額なので、ぜんぜんタダ働きじゃないんだけどさ。



「商品のラインナップはどうでした?」

「ベアラットの爪、牙、肉、毛皮だ」


 毛皮だけ高い。

 魔石五個で汎用ポイント一になる。


「価値はどうっスか?」

「魔石の価値は一だ。

 これはゴブリンやコウモリと同じだな」


「へー? あたしはゴブリンより強いと思ったんスけど」

「一匹だけなら弱いんじゃないか?」


「あー。そうっスね!

 行きは楽勝だったっス!」

「巣からたくさん出てきたときは大変だったねー」


 数が集まるから強い。


 しかしボスは単体でも強かった。

 おかげで魔石の価値も高かったのだ。

 報酬がいいのは嬉しいが、今回ばかりは収納に収まる程度がよかったな。


 まあ、ボスの強さにオカダは大満足で帰りの車中は上機嫌だった。

 それで、よしとしよう。


 普通の魔石は持ち帰れたんだから目的は果たしている。


「さて、トウコ。

 俺は【悪食(あくじき)】が気になっているんだが……」

「それより、まずはおいしいものが食べたいっス!」


「じゃあ、ご飯を用意するねー」


 というわけで草原ダンジョンで食事と検証の時間だ!

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