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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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ボスの魔石を収納しようとしたところ……?

 ボス熊がドロップした魔石を拾い上げる。


「オカダ、こいつをもらっていいか?」

「オーケーオーケー!

 俺は血をもらったからなー。

 でもそんなもん、どうすんだ?」


「新しいスキルで、魔石を収納できるようになったんだ。

 これでボスの魔石を持ち出せるか試したくてな」


 俺は手からジャラジャラと魔石を取り出す。

 実演して見せるついでに収納の枠を空にする。


「へえ、便利そうじゃねーか!

 そういや、前に試したときは消えちまったっけな」


 コガさんが胸元を押さえてオカダにジトっとした目を向ける。


「わ、私の胸にねじ込もうとしましたよね……」

「未遂だよ未遂! やってねーから!

 で、やっていいか?」


「ダメにきまってます!」


 コガさんが飛び退いた。


 トウコが魔石に手を伸ばしてきたので阻止。

 トウコがちぇーっと舌を出す。

 なにをしようとしているかはお見通しだ。



 話を戻す。


「あの時はポケットに入れた魔石も、手で握っておいた魔石も消えた。

 口に入れていたものは外に出ても残ったけど、口を開けたら消えたんだったな」


「体の中に入っていれば消えない、ということですねー?」

「そうそう。

 あ、そういえばオカダ。

 飲み込んだ魔石はその後どうなったんだ?」


「どうって、何がよ?」

「飲み込んだ魔石のその後だよ」


 聞きにくいからエチケットとしてボカしてるんだぞ。


 トウコが言う。


「どーなんすか、オカちゃん。

 消化されたんスか? 出てきたんスか?」


 ストレート!


「ああ、消化されたんじゃねーの?

 ケツから出てきた覚えはねーな」


 下品だこと!

 エチケットなんて意味なかったね!


「なら飲み込んで持ち出しても意味はなさそうだな」

「うちに帰るまでずっと口を閉じていたら、持ち帰れませんか?」


「あ、自分のダンジョンで出すのはアリっスね!」

「それはザコの魔石で試してみよう」

 じゃ、ボスの魔石を収納に入れてみるぞ!」


「本日のメインイベントっスね!」


 俺はうなずき、魔石を手に意識を集中する。


「おう。では収納……む?」


 手ごたえがおかしい。

 入らない。


 これは枠が足りない感じか……。


「入らないんですかー?」

「魔石がデカくてキツキツっスかー?」


 変な言い方はやめなさい。


「枠不足っぽいな。

 まさかこの魔石、汎用ポイント換算で四十以上あるのか」


 五階層のボスである大コウモリより強いってことだ。

 たしかに強かった。


 うーん。

 もっと弱いボスを期待していたのだ。


「汎用ポイントってなんだよ、ゼンゾウ?」

「弱めのザコの魔石二百個分くらいだ」


 オカダが感心したように魔石を見る。


「へえ? こんなちっちぇ石がねェ?

 他の石と同じじゃねーか」

「見た目もサイズも変わらないけど、質が違う。

 リン、鑑定してくれるか?」


「はーい。

 これは大ベアラットの魔石だそうですー」


「魔石収納に入れられないなら【忍具作成】の材料にするか」


 トウコがよだれを拭いながら言う。


「それより店長!

 あたしがもらってもいいっスか?」


「お、久しぶりにトウコの【捕食】センサーに引っかかったか」

「これはおいしそーっス!」


 相性のいい魔石はトウコの【捕食】で食べられる。

 うまくいけばスキルが身につくのだ。


「ヘンな効果がついたら困るから、まず【忍具作成】で確認してみるぞ」

「じゃあ、この刀を使ってくれ」と自律分身。


 俺は自律分身から刀を受け取る。

 ベースにする武器は公儀隠密の刀。

 これは【中級忍具作成】の材料にするために持ってきた無加工の品だ。



 俺は心の中で【忍具作成】君に問いかける。


 実際に作成はせず、どういう効果がつけられるかを確認するだけだぞ。

 できるよな?


 材料費となるザコの魔石はたくさんある。

 余らせても仕方がないから使いきってもいい!


 さあ、心の友よ!

 大ベアラットの魔石でスキル付与をしたら、なにができるんだい!?

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