表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1137/1498

悪性ダンジョンは森林で!

 探索は皆に任せて、俺は調べものを始める。


 【魔石収納】が機能するか確認するのだ。

 試すのは簡単。


 まずは持ってきたスケルトンの魔石を取り出してみる。

 リアダンの魔石はオーケー。


 ゴブリンの魔石。

 自分のダンジョン産もオーケー。


 魔石は塵になって消えたりせず、普通に残っている。


 これはリンのダンジョンで試した結果と同じ。

 【魔石収納】を使えば他のダンジョンに魔石を持ち込める。

 【忍具作成】の材料にも使える。


 つまり魔石には互換性がある。

 どこの魔石も同じように使えるってことだ。


 逆に、悪性ダンジョンの魔石を持ち帰っても使えるはずだ。

 まずは持ち帰れるかだ。


 これが本日のメインイベント!


 悪性ダンジョン産の魔石を収納できるか!?

 いざ収納……これもオーケー!


「よし、これならボスの魔石も持って帰れそうだ!」

「よかったですね、ゼンジさん!」


 リンがパチパチと拍手してくれる。

 せっかく手に入れた魔石を捨てていくのはもったいないからね。



 トウコが手を振っている。


「こっちに転送門があったっス!」


 オカダが人懐こい笑みを浮かべてトウコを褒める。


「トーコちゃん、ナイスナイスー!」

「うぇーいっ!」


 トウコとオカダがハイタッチする。

 陽キャか!


 続いてトウコがリンにハイタッチを求める。


「リン姉も、うぇーい!」

「う、うえーい?」



「んじゃゼンゾウ。さっそく入ろうぜー!」


 飲み屋に誘うようなノリである。

 危険な悪性ダンジョンに入るって状況なんだけど、緊張感はまったくない。


「おう。楽しむのはいいけど、油断しすぎるなよ!」


 オカダは戦いを楽しもうとして油断するクセがある。

 オカダが俺の背をバンバンと叩く。


「オーケーオーケー! わーってるって!」


 わかってないんだろうなぁ。



 転送門を通ると、そこは森だった。


「ふーむ。森か。見通しは悪くないな」

「私のダンジョンと違って、霧が出ていませんねー」

「戦いやすそうっス!」


 リンのダンジョンにも森があるが、そことは様子が違う。

 シカがいるあたりだ。

 あちらはもっと湿っている。


 ここは乾燥していて少し寒い。

 木の幹はまっすぐで背が高く、すらっとした印象だ。

 笹のような下草が生えている。


「なあゼンゾウ。

 ここでも手分けして進むのか?」


「あんまり遠くには行かないでくれよ」

「わーってるって!

 心配しすぎだぜー?」


「自律分身を同行させるけど、戦闘は任せるぞ」


 自律分身に刀を渡す。

 これは公儀隠密の備品で無加工の品だ。


 無加工品なのは、帰るときに魔石を使って刀を強化するためだ。

 セコイと言うなかれ。

 こうすれば無駄がない。



 オカダが笑う。


「おう! じゃ、パーティータイムだ!

 いくぜ、コガちゃん!」

「はい」



「んじゃ俺たちも行くか」

「はーい」

「リョーカイっス!」


 オカダたちとは逆方向へ進んでいく。

 すぐにモンスターが現れた。


「ん、あそこの木……いたぞ!」

「いただきーっ! ピアスショットっ!」


 トウコがショットガンを向けて素早く射撃。

 撃ち抜かれた獣が塵になり、魔石が落ちる。


 俺はそれを【引き寄せの術】で手中に収める。


「リン。これを鑑定してくれ」

「はーい。どうかな。システムさん?」


 空中にタコウインナー(システムさん)が現れて告げる。


<名称:ベアラットの魔石。カテゴリ:魔石>


「へえ。大ネズミじゃないのか。

 ベアは熊で、ラットはネズミだな」


「じゃあ、クマネズミさんですねー?」

「現実のクマネズミはこんなに大きくないけどな」


 トウコが額を拭うようなしぐさをする。


「ふー。ネズミじゃないなら安心っス!」

「いや、熊のほうがヤバそうだろ!?」


 熊要素を無視すんじゃないよ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ