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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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内部破壊? 浸透勁? いえいえ、衝撃です!

 リンが感心したように言う。


「す、すごいですね!

 さっきのはどうやったんですか!?」


 ぐいぐいと顔を寄せてくる。

 近い近い!


「インパクトストライクだよ。

 衝撃で腕を痺れさせたんだ。

 もしかしたら折れたのかもな」


 トウコが両手をぐっと握って前のめりになる。

 妙に食いついてきたな。


「おーっ!

 内部破壊! 浸透勁(しんとーけー)っスね!」


 マンガやゲームでよくあるやつだ。

 リンがよくわかっていない顔で首をかしげる。


「な、ないぶはかい? しんとうけい?」

「気とか、そういうのっスよね?」


 俺は首を振る。


「違う。別に不思議な力を使ったわけじゃない。

 いや、スキルは不思議な力だけどさ」


「ファンタジーパワーっスね!

 そこ、くわしくっ!」


 道中のザコ戦でも【インパクトストライク】は何度か見せた。

 どうやら地味で伝わらなかったらしい。

 見た目に派手な技じゃないからな。


 とはいえ、今説明するタイミングかね?


 正直、ボスの報酬が気になるんだが……。

 ボス討伐報酬のアナウンスはまだ来ない。


 宝箱を開けたらもらえるのかな?

 普通のダンジョンと違うから報酬はないのか?


 まあ、後で確認すればいいか。

 報酬は逃げやしない。


「ええと、不思議な力とはどう違うんですか?」

「使ったのは衝撃だ。

 奥に伝える感じで打ってるんだよ」


 トウコが口をとがらせる。


「ほら、やっぱ浸透勁(しんとーけー)じゃないっスかー!」


 普通の打撃は表面に作用する。


 浸透勁(しんとうけい)は体内にしみ込むように打撃を通す。

 あるいは後方へ吹っ飛ばすように作用する。


 これは打ち方で変わるらしい。


「似てるけど違うんだよ。

 説明するのは難しいな……」


 中国武術の発勁(はっけい)は力の伝え方らしい。


 ツイスタ(動画サイト)で貪るように調べた。

 だけど、なんとなくしか理解できていない。


 奥義みたいなものだし、簡単じゃないんだ。

 体の動かし方を口で説明するのはもっと難しい。


 わかっていないことは説明できないからな。

 少なくとも超能力や胡散臭いパワーではない。


「ええと、衝撃を奥に伝える技なんですか?」

「インパクトストライクは衝撃を増幅するスキルだ。

 本来はそうなんだけど、練習して力を伝える方向を少し操作できるようになったんだ」


「達人っスね!

 これからは店長師匠(てんちょーししょー)と呼ぶっス!」

「いや、ちょっと方向を変えるだけだぞ。

 ぜんぜん極めてないからな!」


 買いかぶられても困る。

 さすがに自由自在に衝撃を操れるわけじゃない。


 でも、これを極めるのも面白いかもしれないな。

 スキルレベルを上げて練習すれば……。


「すごいですよー!

 練習しただけでできちゃうなんて!」

「まあ、けっこう練習したからな」


 せっかく技を見せるなら、形になってないとね。


 スケルトンで試しただけじゃない。

 クローゼットダンジョンのゴブリンを殴ってさんざん試した。


 そもそも【インパクトストライク】は衝撃を操るスキルではない。

 あくまでも衝撃を増幅、強化する技である。

 方向付けられるようになったのは練習の成果だ。


 当て方次第では衝撃が散って、うまく伝わらないことがある。

 それでは威力がわずかに上がるだけだ。


 自律分身とも議論しながら試行錯誤した。

 盾を構えさせて殴ったり、生身を軽く打ったり。


 その記憶を受け取ることでかなり理解が深まったように思う。


 こういうのは食らってみるのが一番だね!

 びりびりと腕がしびれるのだ。


 打つ側と、打たれる側の両面からの体験だ。

 こんなことができるのも分身使いならでは!


 相手の剣を打てば持つ手がしびれる。

 盾でも同じ。

 支える腕に衝撃が伝わる。


 生身を打てばびりびりとした衝撃が体を走る。

 手足なら痺れるし、胴体だと内臓が揺れるような感覚がある。

 頭を打てば脳震盪(のうしんとう)を引き起こす。


 物理的な破壊力が大きく強化されるわけじゃない。

 作用の仕方で威力を発揮する技だ。


「――という感じなんだが。伝わったか?」


「うーん。なんとなくしか……」

「ぜんぜんわかんないっス!」


 言い方を変えてみるか。


「フルスイングのノックバック効果は相手を吹っ飛ばすだろ?

 これは突き飛ばすのに似てるかな」


 トウコがうなずく。


「そうっスね」

「インパクトストライクは吹っ飛ばさずに、内側に伝える。

 殴るより、震わせるって感じか」


 リンが首をかしげる。


「うーん?」

「普通の打撃は表面を叩くけど、インパクトの場合は体を伝わるんだ」


「よくわからないっス!

 もう内部破壊技ってことでいいっスね!」

「よくないけど、まあいいわ!」


 俺は説明をあきらめた。

 だいたい合ってる!

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