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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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VSボス戦! リアル・ダンジョンのボスは骸骨で! その2

 ボスは巨体のスケルトンだった。

 洋風の鎧を身につけ、兜までかぶっている。


「お、大きいですよ!」

「ちょいデカスケルトンっス!」

「鎧と兜、それに盾持ちだ!」


 腕や足は鎧でしっかりと守られている。

 胸部や背骨は守られておらず、骨がむき出しだ。


 兜の奥から眼光のような赤い光が輝く。

 存在しないはずの喉から唸り声が漏れる。


「ォォォォオ!」


 びりびりと空気がふるえる。

 なかなかの迫力だ!


「しゃ、しゃべったっー!

 骨がしゃべったっスよ、店長!」


 トウコは大げさに驚きながらも銃口はピタリとボスに向けている。


 銃口の輝きが大きくなっていく。

 【オーバーチャージショット】を溜めているのだ。



 リンが手をボスへ向ける。

 すでに炎は槍の形をとっている。


「いきまーす!

 ファイアラーンスッ!」


 炎の槍が飛ぶ。

 ボスをめがけて一直線だ。


 ボススケルトンはその場を動かず、すっと盾を構える。

 意外にも滑らかな動作だ。


 体が盾の陰に隠れる。

 盾に炎がさく裂。


 防がれたが、そのまま盾を燃え上がらせている。


「いいぞ!」

「あっ! でも消えちゃいます!」


 炎は延焼せず、そのまま煙となって消えてしまう。


 防御膜か……!

 あるいは何かのスキルか!?


 ボスなんだし、ヒットポイントくらいあるよなあ。



 盾を構えたボスが走ってくる。

 思いのほかその動きは速い。


 狙いは魔法を放ったばかりのリンだ。


 だが俺は突進するボスの進路をふさがない。

 むしろちょっと横にズレて道を譲ったくらいだ。


 巻き込まれたくないからな。

 もう、トウコの発射準備ができたところだ。

 射線をあけておかないとね!


 リンの横でトウコが動く。

 限界までチャージした散弾銃の銃口が輝きを放っている。


 近づいてきたボスに向け、トウコが叫ぶ。


「うらあーっ!

 オーバーチャージショットォー!」


 激しい銃声と共に光の奔流がほとばしる。

 魔力のこもった散弾は一発一発が必殺の威力を持つ。


 これを食らえばひとたまりもないだろう!

 俺が巻き込まれたらひき肉になるところだ。


 スケルトンがすっと腕を動かす。

 まさか、盾で銃弾を受け止めるつもりか?


「カカッ!」


 耳障りな金属音が何重にも響く。

 火花が散り、部屋が瞬く。


 光の尾を描く弾道が周囲に散らばった。

 弾丸が壁や柱に炸裂して砂煙を上げる。


 (はじ)きやがった!



 トウコが驚愕の表情で固まる。


「な、なんスかっ!?」


 トウコは反動で体勢を崩して、大きくのけぞっている。

 その手の中で破損した銃が塵に変わっていく。


「クカッ!」


 砂煙を突き破り、ボススケルトンがトウコの目の前に現れる。


 その手にはザラザラと錆を浮かせた剣が握られている。

 大上段に振り上げられた剣が振り下ろされる!


 俺は射線を遮らないよう位置を変えていた。

 割って入るには遠すぎる。

 走っても間に合う距離じゃない。


 だから術を準備しておいた。


「――入れ替えの術!」


 術が発動し、トウコと俺の位置が入れ替える。


 目の前に迫る剣。

 これも見えている。


 身をよじるようにして剣先をかわす。

 剣が床を打ち、金属音を立てる。


 俺は避けた勢いのままさらに体をひねって半回転。

 勢いをそのまま刀の峰に乗せる。


「うおりゃあっ!」


 まるで裏拳のように【フルスイング】を放つ。


 これは盾では防げまい!

 剣を持つ側に回り込んでいるからな!


 峰がスケルトンの脇腹をしたたかに打つ。

 ボキボキと骨が軋む手ごたえ!


 有効打が決まったぜ!


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