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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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リアル・ダンジョン第三階層!

 分身を前衛に立てて進む。

 これまで罠は見つかっていない。


 分身の自動攻撃で出合い頭の接敵は対応できる。

 距離があればリンとトウコが遠距離から攻撃して倒す。


 自律分身は消してクールダウン中だ。

 背後は俺が警戒している。


 三階層になってスケルトンは二人一組で現れるようになった。

 だが、俺たちの前には無力だ。


 撃ち抜き、燃やしながら突き進む。

 部屋は無視して宝箱は開ける。


 宝箱の中身は……。


「またびみょー干し肉っス」

「これまでの収穫は薬草、干し肉、濁った水、錆びた剣……微妙なラインナップだな」


 これまでにいくつか、宝箱を見つけている。

 どれも中身はショボい。


 リンが水を手に取る。

 濁っていた水が澄んだきれいな水に変わっていく。


 【食材無毒化】の効果だ。


「お水はきれいになりました。

 お肉も食べられますが……」


 鑑定結果は食材扱い。

 食べても害はない。


「でも、おいしくなさそうっス!」


 無毒化しても見た目はイマイチ。

 食欲はそそらない。


「ムリに食べなくてもいいだろう。

 畑の肥料にでもしてくれ」

「そうしまーす」


 捨ててもいいが、たいした荷物でもない。

 食べ物だし粗末にするのもね。

 萎びているけど一応……食べ物だ。


 使えるのは薬草くらいか。

 微妙なラインナップの品物だ。


 宝箱から武器が出るのは悪くない。

 でもサビているし、やはり微妙かな。



「あっ! あの部屋、光っていますよー」

「てことは安全地帯っスね!」

「よし、入って休憩しよう」


 四畳ほどの狭い部屋だ。

 室内は光の帯のおかげでぼんやりと明るい。


 リンの持ってきた料理をつまんで休息を取る。

 干し肉の端を切り取って食べてみたが、味は……。

 うん。まずい。

 二度と食べたくないくらいに塩辛いのだ。


「これだけ塩分があると畑の肥料にもならないんじゃないか?」

「大丈夫ですよー。

 塵になって消えちゃいますからー」


「そう言われてみればそうか」

「ダンジョンの不思議機能っスね!」


 微生物に分解されて肥料になるわけじゃない。

 不要なアイテムとしてダンジョンに分解されるのだ。


 リンのダンジョンでは魔石や肉を畑にまくと、栄養になる。

 木や植物も成長する。

 不自然なくらいに自然豊かなダンジョンなのだ。

 食べ物は簡単に手に入る。


 こことは大違いだ。

 リヒトさんたちはこのダンジョンの物資で生活しているはずだ。


 干し肉以外にも食べ物はあるのかな?

 さすがにこれだけじゃ栄養が偏ってしまう。


 これまでのところ、とても暮らしやすい環境じゃない。

 ぜんぜん住みたいとは思えない。

 ダンジョンは本来、住む場所じゃないけどさ。


 俺は部屋の隅に荷物をまとめて置く。


「自律分身の装備一式と、食料をここに置いておこう」

「次に来るときのためっスね」


「やられちゃったときのためもあるんですよね?」

「ああ、そうだ。

 一人だけやられて復活した場合は、ここで救助を待つことにしよう。

 連絡が取れない状態ではぐれると、入れ違いになるからな。

 動かずに待っていてくれ」


「はーい」

「リョーカイっス」


 三階層からなら一人でも帰れる。

 でも、仲間がやられたら置き去りにはできない。

 探そうとする仲間と入れ違いになると困る。


 待つ間をしのぐための食料や水が必要だ。

 装備を落としたり壊したりする可能性もある。

 そのための装備も置いておく。


 リンやトウコは武器がなくても問題ないかもしれないが、俺は結構困るからな。

 まあ、念のためである。


 こういう装備置き場は前から作っていた。

 いつも通りの行動だ。

 備えあれば憂いなし。



「店長、階段発見っス!」

「次は四階層ですね。進むんですか?」


「いや、今日はここまでにしよう。

 思ったより迷路で時間を食った」


「うぇー?

 まだいけるっス!」

「帰りながら後回しにした部屋を確認するんだよ。

 まだまだやることはあるぞ!」


 奥へ進むばかりが攻略じゃない。

 まだ折り返し地点だ。


「宝箱もありましたねー」

「どうせ中身はびみょーっスけどね!」


 スルーしてきた部屋をチェックしながら折り返すのだ。

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