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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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新転送門は赤色で!? その2

 リヒトさんからメッセージが二通来た。


 一通目――


 --------------------

 差出人:リヒト

 件名:新しい転送門について

 本文:


 新しい転送門が出ました。

 さっそく入ってみます!

 --------------------



 二通目――


 --------------------

 差出人:リヒト

 件名:新しい転送門について その2

 本文:


 転送門の先にはダンジョンが広がっていました。

 クロウさんがいる場所に直接行けるわけではないようです。


 仲間がダンジョン内を探索中です。

 詳細がわかったら連絡します。

 --------------------



「ダンジョンが広がっている……?

 直接ここにつながると思ったんだが違うんだな」


「思ってたのと違いましたねー

 違うところにつながっちゃったんでしょうか?」


 ここに赤い転送門が出ている。

 こことリヒトさん側の門が繋がると思ったんだけどな。


 入って確かめたい気持ちもあるが……。


「返事を書いて、向こうの様子を聞こう」

「はーい」



 --------------------

 宛先:リヒト

 件名:転送門出現

 本文:


 こちらにも赤い転送門が出ました。

 まだ入っていません。


 管理者権限を持たない仲間に転送門を見せても大丈夫でしょうか。

 中に入っても平気でしょうか?

 認識阻害の影響がないか心配です。

 --------------------



 少し待つと返事が来た。


 --------------------

 差出人:リヒト

 件名:転送門の扱い

 本文:


 転送門を見せてよいか、ですね。

 正直なところ、僕にはわかりません。


 こちらでは、管理者権限を持たない仲間にも赤い転送門を見せています。

 出入りできることもわかっています。


 しかし認識阻害についてはわかりません。

 ダンジョンの外に一度出てもらいましたが、なにも起りませんでした。


 ただ、そちらと同じ状況ではないため注意が必要です。

 今、こちらの世界では防衛力が働いていないのです。


 こうなる前、スラッガーのクロウさんとやり取りしていた頃は機能していたのですが。

 今は隠すべき情報がなくなったから、ではないでしょうか。

 もう既にモンスターがうろついているのですから。

 --------------------



「リヒトさん側には認識阻害がないのか……」

「うーん。これじゃあトウコちゃんに話せるのか、わかりませんねー」


「リンがダンジョンに入れるかもわからないな」

「私は、頭痛くらい大丈夫ですよー」


 リンが笑顔を向けてくれる。


「しかしなあ……」


 あんまり負担はかけたくない。

 とはいえ、リンとトウコを置いて一人で行くのも……。


 悩む俺を見て、リンがマジメな顔で小さくガッツポーズを作る。


「置いていかないでくださいね!

 断ってもついていきますからー!」


 ストーカーかよ!?


 うん。

 元ストーカーだったわ。


 頼もしい。

 いじらしい。

 ついでにカワイイ。


 俺は自然と笑みを浮かべる。

 遠慮は無用だ。


「そうだな。助かるよ」

「はいっ」


「おっ! またメッセージが来たぞ!」



 --------------------

 差出人:リヒト

 件名:探索結果の速報

 本文:


 中は洞窟風のダンジョンでした。

 探索中のメンバーの報告ではゴブリンが出て、簡単に倒せたそうです。


 もしかしたらクロウさんダンジョンの浅い階層に通じているのかもしれません。

 --------------------


「洞窟でゴブリンか」

「ゼンジさんのダンジョンみたいですねー」


 そういう組み合わせのダンジョンはありふれていそうだ。

 しかし、俺のダンジョンの可能性は高まった。


「俺たちがいる場所じゃなくて、別の部屋につながったのか?」

「それならトウコちゃんたちが会えるかもしれませんねー」


 ちょうど今、トウコたちは一階層から登って行っている。

 リヒトさん一行と出会えるかもしれない。

 おそらく間違って同士討ちする可能性は低いはずだ。


 トウコに詳しい説明はできていないが、いきなり人間を撃ったりしない。

 自律分身もついているし問題ないだろう。



 メッセージでやり取りを続ける。

 俺からリヒトさんへ。


 --------------------

 宛先:リヒト

 件名:転送門出現

 本文:


 俺のダンジョンは洞窟風です。

 ゴブリンやコウモリがいます。


 五階層進むごとに迷宮風と洞窟風が交互に現れます。

 クモやカマキリが出るようになります。


 そちらの状況を聞いた限りはこちらのダンジョンに似ていますね。


 俺の仲間がダンジョンの低層を探索中です。

 銃を使うので、銃声がします。

 それほど広くないので、出会えるはずです。

 --------------------



 リヒトさんから俺へ。


 --------------------

 差出人:リヒト

 件名:探索結果の速報

 本文:


 下り階段を発見したと報告がありました。

 この階層はくまなく探索できたはずです。

 しかし、クロウさんたちに出会ったという報告はありません。


 銃声も聞いていません。

 他の転送門も見当たりませんでした。


 うーん。

 どういうことでしょうか。


 仲間には引き続き次の階層の探索を依頼しています。


 その間、僕はダンジョンのシステムを解析してみるつもりです。

 これには少し時間がかかります。


 可能ならそちら側に現れた転送門の先を確認してください。


 僕のダンジョンの低層にはスケルトンが出ます。

 階層を進むごとに強くなっていきます。

 最初は人型ですが、それ以外の種類も存在します。

 --------------------



「ふーむ?

 もう探索できたのか。

 ずいぶん速いな」


 俺のダンジョンの一階は分岐が少ない。

 部屋数も多くない。


 とはいえ、間違いのルートを進めばそれなりに時間がかかる。

 偶然、最短ルートで階段を発見したのではないだろう。


 くまなく捜索して、俺たちに出会わなかったと書かれている。


「リヒトさんのお仲間はたくさんいるのかもしれませんね」

「にしても、俺たちのところには来なかったな」


 トウコたちの戦闘音は拠点にいても聞こえてきた。

 今は距離が離れたので聞こえないが、銃声は洞窟で響く。


 リヒトさんの仲間がいれば、聞き逃すはずはない。


 どうなっているんだ?

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― 新着の感想 ―
>どうなっているんだ?  隠し通路があるとか、ダンジョン最深部で繋がってるとか、同種のダンジョンと繋がっても他の世界のダンジョンではない実質ダンジョンの種類増加機能でしかないとか、ほかにも色々なパタ…
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