ダンジョン接続を受け入れよう! その2
俺はリヒトさん宛のメッセージを書いていく。
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宛先:リヒト
件名:接続オーケー
本文:
少しこちらの状況を説明します。
こちらにはダンジョンを管理する組織があり、俺はそこに所属しています。
上司に相談して協力を得ました。
ただ、いくつか条件があります。
こちらに来てもすぐに自由行動はできません。
これは外部への影響が心配だからです。
親しい人物や自分自身と出会うと世界の防衛力が働くリスクがあります。
こちらで一次的な生活の場を用意します。
仕事も提供できますが、これは任意です。
こちら側は受け入れ準備ができました。
承諾するので、接続を申し込んでください。
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ちなみに自分のダンジョンの転送門は移動済だ。
自宅に戻るのが面倒になるが仕方ない。
とりあえず借りている部屋に二つの転送門が設置されている。
同じ部屋に二つあるのはとりあえず今だけ。
後で別の部屋を借りて移動するつもりだ。
「どうかな、リン?」
「いいと思いまーす。
あまり短くしちゃうと伝わりませんよね」
文字数でポイントを消費するので、長文はもったいない。
大事な話なのでケチらないことにした。
返事はすぐに来た。
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差出人:リヒト
件名:お待ちしています
本文:
ありがとうございます!
ではさっそく、ダンジョンの接続を申し込みます。
なにかあればメッセージをください!
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続いて、すぐにメッセージが届いた。
ふむ。
いつものメッセージと違うんだな。
件名が赤色になっている。
なんか緊張感あるな。
普通のメッセージではないんだろう。
俺は少し緊張しながらメッセージを開いた。
内容を読む。
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件名:ダンジョン接続の申請が届きました!
対象:リアル・ダンジョンのリヒト
本文:
承諾すると、あなたのダンジョンと相手のダンジョンが接続されます。
承諾しますか?
はい いいえ
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どことなく、天の声やスキルシステムを思わせる文体だ。
ダンジョンのシステムが送って来たメッセージなのだろう。
ダンジョンさんに説明する気がないのはいつものこと!
「じゃ、承諾するぞ」
「はーい」
「うへへ」
俺は「はい」を押す。
メッセージのウィンドウが閉じる。
ふむ。
なにか変わったか?
俺は管理コンソールを確認する。
メニューは以下の通り。
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・ショップ機能
・階層移動
・ダンジョン情報閲覧
・ダンジョンの命名
・メッセージ機能
・転送門の移動
・ダンジョン接続
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「お、コンソールにメニューが増えている!」
リンが驚きの声をあげる。
「あっ! 新しい転送門が出てきましたよ!」
その声に俺は振り向く。
そこには新たな転送門が出現していた。
接続って、こうなるのか!
これでリヒトさんのダンジョンへ行けるのか?




