やっと来た! リヒトさんからのメッセージ!
自分のダンジョンの拠点。
俺は管理コンソールをチェックしている。
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メッセージ機能
新着メッセージがあります
・受信メッセージ(2)
・送信メッセージ
・新しいメッセージの送信
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「おっ!? リヒトさんからか?」
他にメッセージが来る当てはないし。
リンはまだメッセージの送信権限がない。
それでもリンとの交換日記は続いている。
リンは名前の変更機能を駆使して送ってくる。
俺はそれにメッセージで返信するというやり取りだ。
俺が名前の変更機能を使わないのは、リヒトさんにも見えてしまうからだ。
なに言ってんだコイツって思われるのは避けたいからな。
そもそも、誰に見られているかすらわからないのだ。
名前は宛先の検索機能で、第三者からも見えてしまう。
交換日記を全世界に公開するのはイヤすぎる!
正直、汎用ポイントの無駄遣いだと思う。
でもリンがやりたがるんだからしょうがない。
通信費より彼女の喜びを取るのであった。
おっと。
そんなことよりリヒトさんのメッセージだ。
どれどれ。
まず一通目から。
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差出人:リヒト
件名:【注意】こちらを先に読んでください!
本文:
クロウさん。
二段階目の管理者権限の取得、おめでとうございます!
これでメッセージで会話できます。
管理者権限を持つクロウさんと、正式ルートでやりとりできるということです。
しかし認識阻害の対象がどこまでかは確信がありません。
正直、手探りになります。
このあともう一通メッセージを送ります。
そちらに本題を書きます。
もし頭痛などの症状が出たら、すぐに読むのをやめてください。
読めなかった、と返事をください。
メッセージの内容を変えて、ぼかした書き方で送り直します。
少し近況をお伝えします。
こちらは長期の遠征から戻ったところです。
色々と問題が起きて長引いてしまいました。
それについては後ほど説明させてください。
今はまだ混乱していて、仲間内でも意見がまとまっていません。
クロウさんの存在は僕たちにとって希望です。
僕たちは助けを必要としています。
お願いしたいことがあると以前にお伝えしました。
今がそのときです。
勝手なお願いですが、助けてください。
詳細は次のメッセージに書かせていただきます。
どうか伝わりますように!
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一通目のメールを読み終えた俺は二通目を開く――




