反省会終了!
俺は飲み物で喉を潤す。
「というわけで、大型恐竜と戦闘になったんだ」
リンが言う。
「逃げられなかったんですか?」
「小型恐竜が回り込んで邪魔してくるんだ。
それで戦うしかなかった」
トウコが憤然と言う。
「なんスかそいつ!
ヤな奴っスねー!」
「スナバさんと二人で応戦して、なんとか大顎恐竜は倒せた」
投石はほとんど通じなかったので【操水】と【水刃】で戦った。
スナバさんは口や目を狙って矢を射かけた。
大顎恐竜は、かなりタフで苦労した。
「よかったー!
倒せたんですね!」
「倒せたけど、時間をかけすぎた。
そこに別の大型恐竜が乱入してきて、体勢を立て直せなかった。
そのまま俺はやられた」
スナバさんが言う。
「俺もクロウの後すぐにやられた。
皮膚が硬くてどうにもならん」
大顎も硬かったが、次に現れたのはもっと大柄だった。
【水噴射】でも押し流せないほど力が強い。
矢も通らない。
これで俺たちは全滅だ。
ちょっと勝てるビジョンが見えない。
「俺とスナバさんでは火力不足でしたね」
トウコが残念そうに言う。
「あー。あたしがいたらよかったっスね!」
「トウコかリンならダメージを与えられたかもしれないな」
「次は合流できるようにしますねー!」
スナバさんが言う。
「俺も火力不足を実感した。
今回はいつもより敵の成長が早かったように思う。
だが、隠れて過ごすよりも敵を多く倒せた。
クロウたちのおかげだ。
間引きは充分にできた。当分は持つだろう」
スナバさんはダンジョンの攻略は最低限でいいと考えているようだ。
間引きだけする方針である。
トウコのダンジョンもそうだが、難しすぎるんだよね。
「すぐに再挑戦しないんですか?」
「今日はもう遅い。
そろそろシズカを迎えに行くつもりだ」
中で十時間以上過ごした。
外は時間の進み方が違う。
反省会を含めて六、七時間ほど経ったか。
「じゃあ、後日にしますか」
「ああ。また頼む。
その前にダンジョンを借りられるか?
レベルを上げておきたい」
レベル上げか。
スナバさんはレベルが低い。
毎回死んでいるからなかなか上がらない。
他のダンジョンでレベルを上げれば楽になるはずだ。
スナバさんは俺を見ている。
今は草原ダンジョンにいるが、ここではなく俺のダンジョンを借りたいのだろう。
リンはスナバさんを警戒してしまっている。
コミュ障モードだ。
俺からも頼みにくい雰囲気である。
別に機嫌が悪いわけではない。
意識しての行動ではないだろう。
ムリに草原ダンジョンを使うことはない。
俺はスナバさんに答える。
「俺のダンジョンで良ければ、いつでも」
「助かる。
では、今日はこれで引き上げる。
クロウ、オトナシ、アソ。
今日は手伝ってくれてありがとう。助かった」
スナバさんが頭を下げた。
トウコがひらひらと手を振る。
「ぜんぜんいーっスよ!」
リンが頭を下げて言う。
「お疲れ様でーす」
俺も会釈を返す。
「では、また都合のいいときに声をかけてください」
「ああ。またな」
スナバさんが帰っていく。
ダンジョンの様子がわかったから、対策を考えてからまた挑もう。
課題はいくつかあった。
まずはリンとトウコと合流することが最優先だ。
合流するにはリンの花火のような合図がいる。
狼煙を上げるのがいいだろうか。
トウコが生き残る方法も考えなきゃな。
隠密のような隠れるスキルは嫌いだと言うが……。
銃声を隠す方法やスキルがないか確認しよう。
毒や薬を使うのもいい。
毒を持つ恐竜から採取してもいい。
植物の素材を試すのもいい。
武器や防具も作りたい。
一人だと魔石が足りないが、合流できれば素材も集まる。
恐竜素材の防具もいいな。
まずは服が必要か。
とくに女性陣の服だ。
全裸じゃ気まずいし、スナバさんに見られたくはない。
四人だと木の上に隠れる作戦は使えないかな。
それも話し合いたい。
ともあれ次回だ。
難しいダンジョンだが、攻略が不可能ということはあるまい。
たまには違うダンジョンに潜るのも悪くないね!
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