表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1078/1505

二度目の夜は樹上隠密で! その2

 昨夜よりもずっと静かだ。

 こうして樹上に潜んでいれば目立たない。


 昨晩はリンが戦闘した場所に近かった。

 だから既に敵が集っていたはずだ。


 さらにそこへ俺が移動してきた。

 急いで移動していたから、敵を引き連れていただろう。


 そのせいでお祭り状態になった。

 敵が敵を呼んでの大乱闘だ。


 今日は平和なものだ。



 遠くで大きな吠え声が聞こえる。

 木が軋むような音や、なにかがぶつかるような音。


 どこかで戦闘が起こっている。

 ここからでは姿は見えない。


 銃声や炎は見えない。

 恐竜同士が争っているのだ。


 よしよし。

 勝手につぶし合ってくれ。



 だんだん戦闘の音が激しくなっていく。

 うーん。

 こころなしか、音が近くなっているような……。


 気のせいではない。

 足音がだんだんと大きくなる。

 疑いの余地なく、近づいている!



 俺は寝ているスナバさんを起こそうと声をかける。


「スナバさん……」


 スナバさんはすぐに目を開ける。


「ああ。起きている」


 音で目を覚ましていたようだ。

 話が早くて助かる。


「近くに敵が寄ってきているようです」

「大きめの個体がいるようだな。

 足音からして、二体いる」


 もう足音が聞こえるほど近い。

 走っている。


「グルルァァ!」


 木をかき分けるようにして大型の恐竜が走ってくる。

 そしてその前を走っているのは小型の恐竜だ。


 さっき見かけた小型恐竜か……?


 そいつが俺たちが潜む木の下で足を止める。

 まさかコイツ……!


「ギギィ!」


 甲高い叫び声をあげ、背後の大型恐竜を振り向く。

 まるで挑発しているかのようだ。


 俺の不安は的中した。

 小型恐竜が大型恐竜を連れて来たのだ!


 連れてきたのは大顎(マッチョ)恐竜だ。

 前に見たものとは比べ物にならないほど成長している。


 その巨体は俺たちのいる枝に届くほど大きい!



 大型恐竜が怒声をあげる。


「グルォォォ!」


 大型恐竜が小型恐竜に向かって突進する。

 小型恐竜はさっと逃れる。


 大型恐竜は止まらない。

 俺たちが登っている木に向かって突進してくる。


 大型恐竜が木にぶち当たる。

 めしめしと、木が軋む。

 木が大きく揺れる。


 俺たちは振り落とされないように枝にしがみつく。

 なんとか落ちずに済んだが……。


 大型恐竜が俺たちを見て唸る。


「グルル……」


 発見された!?

 動いたことで【隠密】が緩んでしまったらしい!


 巨大な口を開き――


「クロウ! 逃げるぞ!」

「はい!」


 スナバさんが木を飛び降りる。

 俺も続く。


「グルルォォ!」


 俺たちが潜んでいた枝が噛み砕かれた。

 大顎恐竜は枝の残骸を吐き出すと、こちらを睨みつけた。


 背後からは小型恐竜の気配がする。

 挟まれた!

 戦うしかない!

ご意見ご感想お気軽に! 「いいね」も励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ