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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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隠密コンビによる弾薬無限コンボ!

 スナバさんの話が終わった。

 隠れながら敵を狩って移動し、リンが打ち上げた花火の地点へやってきたそうだ。


 そうして俺とスナバさんは合流した。

 そこからの出来事は俺から話すことにした。



「クロウ。無事だったか」


 そこには草と泥で擬態した人影があった。

 俺はぎょっとして逃げようとする。

 だが直ぐに思い直した。


「……スナバ、さん?」

「そうだ。二人とは合流できなかったようだな」


「……ええ。もう合流は難しいでしょう」


 生存が絶望的だ、という意味だ。


 トウコの痕跡は見つけていない。

 だから、やられたと決まったわけじゃない。


 だが、銃声を出すトウコが生き残れる可能性は低い。

 もうやられている可能性が高い。


 認めたくないが、俺にはわかっている。

 スナバさんもわかっているだろう。


 スナバさんが言う。


「それを踏まえて、今後の方針を決めたい。

 このまま二人を探すか?

 適当に間引きして帰るか?」


「そうですね……。

 この周辺を探索しながらモンスターを狩る、でいいですか?」


「ああ。いくらか狩れば間引きのノルマは達成できる」

「では、狩りますか!」



 その後、俺たちはリンたちの探索をあきらめ、モンスターを倒す方向へ舵をきった。

 スナバさんと樹上に潜み、弓と投石で敵を倒す。

 水たまりがあれば【水刃】も狙える。


「ほう。水を刃に変えているのか」


 そう言いながらスナバさんが矢を放つ。

 矢は狙いたがわず遠くの敵の急所を射抜いた。


「おっ! こんな距離でも当たるんですね」


 移動する標的へ当てていることから技量の高さがうかがえる。


「倒すだけならな。

しかし、いずれ矢が尽きる」


 スナバさんが背中に背負った矢筒を示す。

 大きな草を丸めたような簡易な矢筒だ。

 矢の数は多くない。


「それなら、もっと近くに引きつけてから撃ってください」

「ふむ……」


 俺たちが潜む木の近くまで敵をおびき寄せる。

 俺がうなずくと、スナバさんが矢を射かける。


 恐竜が倒れる。

 投石と分身でトドメを刺す。

 死体が魔石に変わり、矢が残る。


 俺は手をかざし――


「――引き寄せの術!」


 俺の手には矢が握られている。

 それをスナバさんに渡す。


「おお……これは便利だな」


 スナバさんが回収した矢をつがえ、次の標的を狙う。

 俺は笑顔でうなずく。


「じゃ、次々やりましょう!」


 俺はそう言い、魔石を回収する。

 さらに落ちている石や木の枝を引き寄せていく。


 これで石、木、羽根、魔石が揃った。

 【忍具作成】で矢を作り出す。


 俺の手の中に現れた矢を見てスナバさんが驚きの表情を浮かべる。


「おお、こんなに簡単に作れるのか。

 便利なものだな」

「矢は忍者も使うものですし。

 ――忍具作成!」


 俺は次々に矢を量産していく。



 弾薬無限モードだ。

 これで狙撃し放題である!


 敵が足りなくなれば分身で周囲から敵を集める。


 まれに樹上の俺たちに気づく個体もいた。

 しかし、そいつはスナバさんが狙って倒す。


 なにこれ無限コンボかよ!

 狩り放題じゃないか!?


 合流できればこうも簡単になるんだな!

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