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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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戦闘中クラフト!

 戦闘中に【忍具作成】行うとスキだらけになってしまう。


 だが今ならできる。

 一人じゃないし、まだ二ウェーブで余裕がある。


 俺はナタを見せながら、リンとトウコに声をかける。


「ちょっとクラフトする。

 少しの間、攻撃役を変わってくれ!」


 細かく説明せずとも二人は意図を()んでくれた。


 トウコが銃を、リンが盾を構える。


「リョーカイっス!」

「では、私がゼンジさんを守ります!」


 トウコはすぐに銃弾を放つ。

 起き上がりかけていたゾンビの頭が吹き飛ぶ。


 リンが俺のそばに歩いてくる。

 盾を構えてまじめな顔を作った。



 戦闘中にクラフトするのは初めてかもしれない。

 さて、手早くイメージを固めよう。


 やることはシンプル。

 角鉈を剣鉈(けんなた)に変えるだけだ。


 ナタにもいろんな種類がある。

 剣鉈は、先端が刀のように尖っているのが特徴だ。


 材料は角鉈。

 それとこれまでに集めた魔石が数個。

 形を変えるだけなら少ない魔石でも足りる。


 準備オーケー。



「いざ――【忍具作成】! 十数秒ほど敵を抑えてくれ!」

「りょっ! 全部倒してもいいんスよね!」


 トウコが不敵に笑う。


 まあうん。

 そんな大それた局面じゃないんだけど。

 でも、そういうノリは嫌いじゃないぞ。



 【忍具作成】の発動から完成には十秒ほどかかる。


 もちろん敵は待ってくれない。

 ゾンビが次々と現れる。

 館の奥から、二階から、周り中から湧いて出る。


 しかしゾンビが俺を襲うことはない。

 たどり着く前にトウコの銃弾に倒されるからだ。


 忍具作成は落ち着いて集中しないと発動できない。

 明確なイメージを伝えなければならない。


 今はリンが盾を構えて守ってくれている。

 おかげで安心して作業に集中できる。


 そうして十秒ほどが経過する。

 成功だ!


 手の中の角鉈が剣鉈に姿を変えた。

 先端は鋭く尖り、突き刺すことが可能になっている。


「よし、これで刺突が試せる! 待たせたな!」


 トウコが銃口を上に向け、俺を見る。

 そして、まるで絶対的ピンチに援軍が現れたようなノリで言う。


「へへっ! 待ちくたびれたっス!」


 トウコが攻撃を止めてリロードを始める。

 あとの敵は俺のものだ。



 ゾンビ(ランナー)が奇声を上げながら走ってくる。


「シャァァッ!」


 それに対してリンが盾を構えて待ち受ける。


「えいっ!」


 リンが気合のこもった、というには少し可愛すぎる声を出す。


 盾を支えるリンが衝撃に押されて後退する。

 だが耐えた。

 足を踏ん張ってなんとか踏みとどまる。


 ランナーが盾に弾かれて体勢を崩す。


 チャンス!

 俺はランナーめがけて突進する。

 剣鉈を持つ腕を引き、大げさなセリフを吐く。


「これで終わりだ! パワースラッシュっ!」


 喉元を狙って剣先を突っ込む。

 この刺突に対して、しっかりとスキルが発動した!


 切っ先に力がこもるのを感じる。


「アガァッ!」


 下から上へと突き上げた刃がゾンビのアゴから頭部までを貫いた。

 ゾンビはびくりと震え、動きを止める。


 これは致命傷だ。

 しかし俺は続けて左手で掌底を放つ。


 【反発の術】をかけた一撃。

 ゾンビは派手に吹き飛んで、塵に変わる。


 トドメを入れなくても少し待てば塵に変わっただろう。

 わざわざ追い打ちを入れたのは返り血を浴びたくなかったからだ。


「やったっスね!」

「……すごくカッコよかったです!」


 トウコがぐっと親指を立てる。

 リンは派手な決着を素直に喜んでいた。

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― 新着の感想 ―
[一言] 最初から斬る刺す殴るの要素が揃った短めのポールウェポンでもあれば完璧なんやなw
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