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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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クローゼットはワープ航法で!?

「おおーっ! これは便利っ!

 遊園地とか海外に入り口を作りたいっスね!

 そしたら遊び放題っス!」


 トウコは楽しそうにはしゃいでいる。



 しかし、これはとんでもないことだぞ……!?


 アパートから今いる公儀隠密の拠点は遠い。

 車や電車を使って移動するような距離だ。


 それを一瞬で移動してきた。

 厳密に言うなら数十秒で。


 アパートを出る前に時計を確認した。

 この部屋の時計と大きな差はない。


 俺のダンジョンと現実世界に時差はない。


 これは昔、既に検証した。

 自律分身と砂時計を使って調べたのだ。


 だから時差がないのは当たり前ではある。


 だが俺はこう考えた。

 長距離を移動すると相応の時間が経過するのではないかと。


 しかし、そんなことはなかった。

 距離とは関係なく時間は平等に流れている。


 どの出入り口を使っても関係ない。

 出入りした門が違うとか、

 二つの門の距離がどうだとかは影響しないのだ。


 たとえばもっと遠く……。

 海外に門を設置しても同じ結果になるだろう。


 さらに遠くに置いたらどうなる?

 仮に、たどり着く方法はさておいて……別の惑星に転送門を作れたなら?


 たぶん、そこへ一瞬で移動できるのだろう。



 これはワープなのだ。

 徒歩で移動しているからSFらしい雰囲気はない。

 ダンジョンを通っているのだからファンタジーな出来事だ。


 でもやっていることは……すごく不思議(SF)である。



 サイエンス()フィクション()で宇宙船が光より速く飛ぶのとは違う。

 スピードは関係ない。


 直接飛ぶ瞬間移動(テレポーテーション)とも違う。

 二点間をくっつけたり、空間に穴をあけているわけじゃない。


 これは別の空間を経由して移動するタイプのワープである。


 謎空間に入って、出てくるタイプ。

 ワープ空間だとか、ブラックホールとホワイトホールを使うだとか……。


 ううむ。

 頭がこんがらがってくる。

 まあ、原理や仕組みなんてどうでもいいことだ。

 俺は科学者じゃないんだからな。



 SFはいったん置いておこう。

 宇宙とか惑星とか、そんなものは関係ない。


 とにかく重要なことは、だ。

 距離を無視して移動できるということ。


 現実社会においては、物流革命が起こせるだろう。

 大量の物資を遠方へ、素早く送り届けることができる。


 山奥で寿司が食えるってね!

 いや、それは今でもできるか?


 冷凍せず釣りたて新鮮なやつを食えるってことだ。

 宇宙航法(ワープ)と比べると例えが地味だな。



 運ぶものが魚じゃなく、武器や薬物、金や宝石だったらどうだ?

 これを悪用したら大変なことになるだろう。


 不法入国、暗殺、密輸……。


 ダンジョン保持者しか入れないから、他人は移動できない。

 しかし非合法な品物、銃や薬物、金品などは運べる。


 この利用価値は計り知れない。

 管理者権限によって得た力は思ったよりもずっと大きい。


 ステータスやスキルの力より、こっちのほうがヤバいくらいだ。

 リンとトウコは素直に喜んでいるが……。

 この力は他人にバレるとマズイだろうな。



 もちろん俺はこれを悪用するつもりはない。

 バレたら世界から追放(パージ)されるのは目に見えている。


 しかし悪用している者はいるのだ。



 俺は深刻な顔で言う。


「ショッピングセンター事件のとき、

 ()()は、これを使っていたんだろうな」


 奴は二つの転送門を使って現場から逃亡したのだ。


 手品のタネが割れたな!

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― 新着の感想 ―
[一言] 自分で使うと便利だけど敵が使うと厄介ねぇ当然ながら… でも出入り口を置くというのは相手に入りこまれる可能性もあるから 犯罪現場で隠された門を探しさえすれば…?
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