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社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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メッセージはユニークで!

 リンネで検索したところ、

 同名の候補がたくさんヒットしてきた。


 リンと向き合って視線を交わしているが、別に色っぽい話じゃない。


 検索結果に戸惑っていただけだ。

 メッセージを送りたいだけなのに、ぜんぜん進まないぞ!?



 ふむ……。

 どうしたら、正しい宛先(リン宛)にメッセージを送れるんだ?



 そう考えていると、リンがポンと手を打つ。


「あの。ゼンジさん。

 私の名前を変えたらどうでしょうか。

 すごーく長い名前にしちゃえば私だと分かりますよねー?」


「お、それは名案だな! なるべく長くしてくれ!」


 リンのダンジョンへ移動して、コンソールから名称を変える。

 こちらに戻ってきて、再度検索。



 --------------------

 宛先の検索

 ダンジョン名:草原ダンジョン

 所有者名:リンネ@ゼンジさんへ! 今日のごはんはカリカリのベーコンとコーンスープ、それと食パンですよー!


 検索 汎用ポイント10

 --------------------



 名称の上限である五十文字ギリギリ。

 この文面なら、かぶりようがない!


「よし、検索っ!」

「あ、今度はうまくいったみたいです!」



 --------------------

 選択してください。

 リンネ@ゼンジさんへ! 今日のごはんはカリカリのベーコンとコーンスープ、それと食パンですよー!

 --------------------



「よし! 検索結果が一件になったぞ!」

「成功ですね!」


「ではこれを選択して……」

「メッセージを書ける画面になりましたねー!」



 よしよし。

 うまくいったな!


 俺は件名と本文を入力する。

 文字数は少なめにしておこう。



 --------------------

 宛先:リンネ@ゼンジさんへ! 今日のごはんはカリカリのベーコンとコーンスープ、それと食パンですよー!

 件名:交換日記

 本文:それは楽しみだ!

 --------------------

 必要ポイント:12

 --------------------


「これでよし! 送信!」

「では、届いたか見てきますねー!」


 そういうとリンはぱたぱたと走っていく。


 そんなに急がなくても……と思ったが、

 止める間もなく転送門から出ていってしまった。


 まあいいか。

 トウコを起こして飯にしよう。


 腹も減ってきたし、朝食が楽しみである。



 俺はクローゼットダンジョンを出て、トウコを起こす。


「うえぇ? もう朝っスかー?」

「そうだよ! 飯を食ったら学校だぞ!」



 トウコを連れて草原ダンジョンに入る。


 リンは管理コンソールに張り付いていた。


 指先でメッセージ画面をなぞり、のの字を描いて、

 嬉しそうに笑っている。


「ゼンジさーん! 届いてましたー!

 お返事書きますね!」


 リンはコンソールを操作しようとしている。

 俺は苦笑を浮かべる。


「名前の変更はしばらくできないぞ。

 それより、飯にしようぜ!」


 リンはてへっという感じのゆるい笑みを浮かべる。


「あ、そうでした!

 ではごはんを温め直すので、テーブルにどうぞー!」


 トウコはしょぼついた目をこすっている。

 まだ半分寝ているな。

 そして、大あくびをしながら言う。


「ふわぁー。リン姉、おはよーっス」

「おはよう、トウコちゃん! いい朝だね!」


 俺は人数分の飲み物を用意してテーブルに置く。

 リンが機嫌よく、俺と寝ぼけ眼のトウコの前に皿を出す。



 朝食のメニューは予告通りだ。


 コーンスープがほかほかと湯気を立てて、

 甘く香ばしい香りを漂わせている。


 カリカリに焼き上げられたベーコンが、

 バターがたっぷり塗られた食パンの上に身を横たえている。


 黄金色に溶けだしたバターが、草原の柔らかな日差しを受けて輝く。

 おお、なんとも美味そうだ。


 こらえきれず、俺の口の中に唾液がたまっていく。

 トウコは目を輝かせ、よだれのたれた口元を拭っている。


 リンが席に着き、上機嫌に言う。


「おまたせしましたー」


「いただきます」

「いただきーっス!」


 こうして、俺たちは朝食にありついた。


 パンにかぶりつく。

 サクサクカリカリでうまいぜ!

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― 新着の感想 ―
[一言] ダンジョン名でいちゃつくカップル!
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