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Destiny Blood ~ゲームノベライズ風短編~

今までの投稿分を読み返していて、本編のデスブラ章であとがきとして載せたサードオルキヌスの設定を見ていると「これで短編書けそうだな」と思いまして。じゃあ書いてみるかと書き上げたものが今回のものになります。デスブラの世界観補強にでもなればいいな、と思います。


日本国内のとある離島。人口は少なく、綺麗な海とそこそこ豊かな漁場だけが自慢の小さな島。本土からはやや遠く、不便ではあるがなんとかならなくもないと言ったような、そんな良くある離島。

その沖合にて浮かぶ一隻の漁船の上で、漁師の父子が大きな網を準備していた手を止めた。


「行ってくる」


「おう、気をつけろよ海斗」


20歳前後くらいだろうか、漁師親子の息子である青年が父親に一言だけを告げると、漁網の一端を左手に握りそのまま無造作に海に飛び込んだ。酸素ボンベやシュノーケルもなく、完全に己の身一つで海へと潜った海斗と呼ばれた青年。無論、ダイビングを楽しもうというわけでも何でもない。


透き通るような海、海斗が飛び込んだくらいでは見失うようなことは無く、父親が船上からその場所を見れば海中の息子の姿は少しおぼろげながらもちゃんと見て取れる。

その息子の姿が、白と黒のツートンカラーを持つ『海の殺し屋』と名高いあの生き物に類似した何かに変容していくことも、しっかりと。


「……神様か悪魔か知らねぇが、ずいぶんな力を倅に与えたもんだ。おかげで漁ははかどるけどな……」


海の頂点に立つと言っても過言ではない『鯱』の力を手に入れた息子が網を持って力強く泳ぎだす。

このままでは船が引っ張られる。父親は事前の打ち合わせ通りの針路と速力で操船を始め、漁船と息子の間に渡された網を広げながら、魚群へと向けて船を進める。

本来なら船が二隻無いとできないこんな漁の仕方も、人外の力を手に入れた息子がいればできてしまう。ありがたいやら恐ろしいやら、父親は小さなため息をつくことしかできなかった。




「あっ!にーちゃん、おかえり!」


「ただいま、海里」


夕日が赤みを増してきたころに漁を終えて帰宅すると、玄関前で遊んでいた年の離れた妹が駆け寄り抱き着いてきた。それを優しく受け止めて頭を撫でてやれば、気持ちよさそうに目を細める。

なにせ人口が少ないこの島だ、小学校低学年の海里は年の近い友達が少ない。そのため12歳離れた自分によく懐いている。


「今日も大漁だったの?にーちゃんが変身してからいっぱいとれるね」


「『変身』じゃなくて『転身』らしいぞ」


二十年ほど前から現れた『転身症』。それは人を人ならざるものに変え、超常の力を与える悪魔の悪戯と言われる病。転身症を患った人間はその姿形を大きく変え、破壊衝動や欲望に強く突き動かされるという。

特に血液が人間のそれとは大きく変わり~とテレビで偉そうな医者だか何だかが言っていたが、一介の漁師見習いである自分としてはよくわからない。自分は特に破壊衝動に疼くこともなく日常を送れていて、手に入れたシャチの力は漁にこれ以上なく役に立つ。それだけだ。


「にーちゃんの変身ってパンダみたいだよね。海里、パンダ大好き!」


「シャチなんだけどな。そっか、海里が好きならパンダに変身できればよかったなぁ」


「あっあっ、シャチも好きだよ!あんまり知らないけど……」


「じゃあ教えてやろう。その前に、家に入って手洗いうがいだな」


妹を抱き上げてそのまま玄関に向かう。時間的にそろそろ母さんがご飯を作り始めているだろう。きゃっきゃと笑う妹に口元を緩めながら、さてシャチについてどんな話をすれば彼女は喜んでくれるだろうかと考えをめぐらすのだった。




台所へと行くと、母さんがトントンと包丁の音を鳴らしていた。帰宅したことを告げて海里と手洗いうがい。さっき言った通り海里にシャチのことを教えてあげていると、料理が出来上がったタイミングで父さんも帰ってきた。家族そろって少し早めの晩御飯だ。


「海斗が転身症に罹ってからいつも大漁だ。ありがてぇが体は大丈夫なのか?」


「問題ないよ。体としてはむしろ前より丈夫になってるくらいだ。何かを壊したいとか思うこともない」


「それならいいんだけどねぇ。本当にお医者さんに行かなくてもいいの?」


「転身症患者だとバレたら、俺はどっかに連れていかれる。せっかく漁に役立つ力を手に入れたんだ、生かさない手はないさ。自分で言うのもなんだけど精神的にも安定してる」


転身症患者は俗に『魔人』と呼ばれる。あまりにもあんまりなネーミングだとは思うけど、確かに魔の力を手に入れたとしか思えないので仕方ないのかもしれない。

現代の法律上、魔人は人間ではない。扱いとしては一部を除き『局地的災害』だ。少なくない数の魔人が破壊欲求に心身を蝕まれ、その超常の力で持って周辺に甚大な被害を与えてしまう。そのため、見つけ次第殺害を含めた速やかな対処を求められる。


元は人間なのに殺害してしまうのはどうなんだという声などない。流血と破壊の魔人連合【デスパレード】の存在が認知されるきっかけとなった事件で、合計百万を超える人命が失われたからだ。


とはいえ世界各国の政府も対応を急いでおり、現在では理性を保ち『あくまで人間として生きていきたい』と願う魔人たちを戦力とした対魔人組織も設立されているという。

もしも破壊衝動がない自分の存在が知られれば、まず間違いなくその組織とやらに連れていかれるに違いない。そうでなければ未来の脅威とみなされ殺処分か、もしくはなにがしかの実験体か。少し過剰かもしれないが、一般人の自分にはそう思えてしまって仕方ない。


「海里、難しいことわかんない。でも、にーちゃんがいなくならないんだったら、それでいいよ」


「大丈夫だよ、俺はみんなと一緒にいる。だから、海里も俺が転身できるってことは内緒にしててくれよ?」


今では転身をそれなりにコントロールできるようになったが、初めての転身はどうしようもなく家の中で起きてしまった。しかし目撃者が家族しかいなかったというのは不幸中の幸いだ、これが他の人の前だったら隠し通すことなんてできっこない。幼い海里が口を滑らすことはあるかもしれないが、それでバレたのならもう仕方のないこと。その時は覚悟を決めるしかないだろう。


「まあなんだ、俺が言いだしたことですまねぇが辛気臭い顔をするな。お前のおかげで家計も助かってんだ。そうそう、次の土日に久しぶりに本土に行こうと思うんだけど、どうだ?」


「洗濯機と冷蔵庫がそろそろダメになりそうなのよ。それを見に行くついでに、ちょっと旅行でも、ってね」


自分から転身しない限りバレることは無いだろうけど、そもそも人ごみが苦手だからあまり本土は好きではない。なのだが……


「わーい、行く行く!にーちゃんも行くよね、ね!」


これだからな。まあ、大好きな家族が楽しむ小旅行についていくこと自体は望むところ。例え人ごみに酔おうが何をしようが、その程度何ということは無い。兄として妹の喜ぶ顔を見るためならばどのような試練でも受けて立とう。


「もちろん俺も行くよ。むこうでたくさん遊ぼうな」


「うん!」


母さんの作った美味い料理を食べながら、みんなで本土に行ったら何をしよう、あそこに行こう、と旅行の計画を話し合う。

母さんはここぞとばかりにいろいろ買いこむつもりのようで、その荷物運びを想像した父さんの顔が引きつっている。でも父さんも父さんでどうせ何くれとなく買ってくるのだ。海里は買い物よりも食事に何を食べるかが重要なようで、お子様ランチは卒業すると意気込んでいる。


家族四人で食卓を囲み団らんする。そんなささやかな幸せは、きっとこれからも続く。そのためには俺が魔人であることを周囲に知られてはならない。

この幸せを、家族の笑顔を守るために。




幸せが壊れるのは、いつも一瞬だ。


どこかの誰かがそんなことを言ったらしい。そして、それは本当だったのだと痛感している自分がいる。いつまでも続くと思っていた日常が音を立てて崩れていくのを確かに感じている。


「ギャハハハハ!!潰す、壊す、殺すぅ!あああああ、スカッとするぜぇぇぇ!!デスパレード、サイ☆コー!!」


骨の鎧をその身に纏った魔人が現れ、街は大混乱に陥った。それもどうやら一人ではないらしく、少し遠くの建物越しに方々から煙が上がっているのが見える。

旅行で訪れた街でテロリストに巻き込まれる。なんだそれは中学生や高校生の妄想じゃあるまいし、そんなものが現実にあってたまるか。


だが実際に起こっている以上これは事実で、『自分だけは大丈夫』などという根拠のない自信は粉々に粉砕される。

父さんは魔人が破壊した建物の瓦礫が運悪く足に直撃してしまい一人では動けず、母さんはいともたやすく行われる殺戮を目の当たりにして完全に腰が抜けてしまい、海里は仕方のないことだがただ泣き叫ぶことしかできないでいる。

自分がかろうじて冷静でいられるのは曲がりなりにもアレと同じ魔人であるからか。いや、そんなことを考えている場合ではなく、一刻も早く家族をここから連れ出さなければならない。


だというのに……!


「おんやぁ?家族連れはっけぇ~ん。楽しそうだなぁ俺も混ぜてくれないかなぁ!?」


ふざけるな!なんで、なんで、なんで!なんでわざわざ俺たちを見つける、なんでわざわざ俺の家族を狙う!あっちにもそっちにも、他に逃げ惑う人間なんていくらでもいるだろうが!


「か、海斗。海里だけでも連れて早く逃げろ!」


「だめだ父さん!俺が何とかするから!だから、母さんと海里を頼む。這ってでも転がってでも、少しでも遠くに逃げてくれ!」


震える脚で三人を庇うように前に立ち、焦らすようにわざとゆっくり近づいてくる魔人に相対する。今この状況で少しでも可能性があるというのなら、それはもうこれしかない。


「ギャハハハハ!なんだテメェ、ご同類かぁ?」


「お前なんかと一緒にするな!俺は……俺はお前たちとは違う!」


家族以外に見ている人がいるだとか、そういうのもすべて忘れ魔人の力を解放して転身。自分の後ろにこの魔人を通せば家族の命はない、ただそれだけを肝に銘じろ。大丈夫だ、俺に宿ったのは大いなる海の王者の力。家族を守ることくらいできなくてどうする!


「そこをどかねぇんならテメェも殺すぜぇ?魔人のよしみで命乞いするなら助けてやるよぉ、ギャハハハハ!!」


「家族を捨ててまで惜しむ命なんて無い!」


怖い。本当の殺意というものに当てられるというのはこんなにも体が震えるものなのだろうか。できるのなら今すぐに逃げ出したい、家族のもとに駆け出したい。でも、俺はその家族を守らなくてはならないから。

だから、精いっぱいの強がりと共に魔人を迎え撃つ。例え俺がここで殺されようと、その間に父さんたちが逃げ切れることを祈って。





いったい、どれだけの時間を戦ったのだろう。ほんの数分だったかもしれないし、数時間もの間だったかもしれない。わかるのは、俺の愛すべき家族を狙った魔人が足元に転がっていて、首から肩にかけて大きく抉れた体から大量の血を流し目を見開き絶命しているということだ。


「俺が……やったのか?俺は、できたのか?」


無我夢中になって戦っていたせいで、ほとんど何も覚えていない。どうやって自分が戦ったのか、どうやって自分が止めを刺したのか。そもそも、いつ倒したのかすら定かではないのだ。


「痛ぅ……全身が痛い。骨も、何本かイってるか」


自分もだいぶ重症のようだ。それでも、命の奪い合いもしたことがない自分が勝つことができたのは幸運でしかない。おそらく相手に油断があったのだろう。

でも今は全部どうでもいいんだ。みんなは、俺の家族は無事なのか。戦いの余波に巻き込まれていたりはしないか、無事に逃げ切れたのか。


重たい体を引きずるようにして辺りを見回すと、近くの路肩に止められた自動車の影に隠れている家族の姿を見つけた。安堵の息を吐いて、脅威がいなくなったことを伝えるために歩み寄る。


「もう、大丈夫だよ。魔人は俺が倒したから……どうしたんだ?」


家族が俺を見る目がおかしい。みんな声を出すこともできず、ぎゅっと抱き合って震えているではないか。なんで、そんな表情をするんだ。俺はみんなのために……。


「父さん母さん、海里。俺だよ、にーちゃんだよ」


母さんにしがみつく妹に手を伸ばす。いつもみたいに笑ってくれよ、俺はそのために戦ったんだ。

でも、俺が伸ばした手は海里に触れることは無かった。絞り出すような、嗚咽まじりの声が聞こえてしまったから。



「こわいよぉ……たすけて……」



その声が耳に届いた時、硬直する顔で見たものは自動車のガラスに映った俺自身の姿。

全身を流血と返り血で濡らし、パンダのようだと海里が笑っていた体はその白の部分を赤く染め、鉄臭さを放つ。さらに鋭い牙が並ぶ大顎からは血が滴り落ちているではないか。


「これが……俺……?こんな、こんなの……」


魔物。そうでなければバケモノか悪魔。自分が人間ではない何かなのだと、自分の姿が愛する家族に与えるものは恐怖でしかないのだと、そう突き付けられてしまった。


「あ、ああ……」


よろよろと後退する。自分の姿を見て泣きじゃくる妹を目に、これ以上家族に近寄れなかった。

体から力が抜け、立っていることもできずにその場にへたり込む。だというのにいまだ魔人の姿で人間に戻ることもできず、ただ呆然とするしかなかった。


「報告にあったシャチ型の魔人で間違いなさそうだな」


自分に近づく人物がいるとも気付かず、肩を叩かれるまで思考が完全に止まっていた。振り返ったところには、揺らめく炎の如き意匠の外骨格の魔人が立って腕を組みこちらを見ていた。


「また……もう、戦う力なんて……」


「ああ待て待て。そちらに交戦の意志が無いのならこちらは何もしない、むしろ感謝させて欲しい。俺の名はカーマイン、JEABDに属する正義の魔人だ。こちらの手が回らなかったデスパレードの魔人と戦ってくれていたんだろう?」


JEABD?カーマイン?なんだそれは。……まあ敵じゃないのなら、家族を襲わないのならどうでもいいか……。


「おい、大丈夫か?……気絶したか。戦ったのも初めてだろうし仕方ないな、本部まで連れていこう」


戦いの疲労と家族に拒絶されたショックで限界に至った俺は、ついに気を失ってしまったのだった。




「なるほど、魔人戦力を持つ国家組織っていうのがJEABDってことなんですね」


「そういうこと。人間ではなくなってしまった体だけど、それでも人とともにありたいと願う魔人の受け入れ先だ。……世間的には人型兵器だとか、毒を征するための猛毒だとか言われてるけどな」


気を失った俺はそのままカーマインに保護され、JEABDの本部に併設された病院で目を覚ました。丸一日しかたっていないというのに、魔人の身体能力の賜物か、骨折などの重症ですら大半が治っている。


カーマインが現状の説明としていろいろと語ってくれたうちの一つが『魔人による正義執行機関』略称JEABD。その名の通り魔人による被害を魔人の力で持って食い止めるという機関だ。

所属する魔人は戦闘員として日夜起こるデスパレードの暴威から市民を守ったり、破壊衝動に魅入られた野良魔人の鎮圧を任務とする。さらにJEABDは魔人研究の総本部でもあり、特に戦闘に出ることを強く拒む魔人たちはそちらの方で貢献しているらしい。……戦うのもいや、研究に従事するのもいやというどうしようもない魔人は、『処分』していると言われた。


「未来の脅威になるかもしれない者を好き勝手野放しにはできないんだ。魔人となってしまったこと自体は俺自身そうだし同情もするよ。でも何かしらの役目もなく、超常の力を持つ存在。そういうのは危険物以外に他ならない」


JEABDに所属し役目を果たす限り、できる限り人として扱ってもらえる。そうでなければ殺処分か非人道的な実験のモルモットということだ。現状においては、それが魔人が人扱いしてもらうために必要な条件ということなのだろう。


「つまり、俺にもJEABDに入れということでしょうか」


「まあ……そういうことだな。君はデスパレードの魔人を討伐した実績もある。できれば俺と同じ戦闘部隊に入って欲しいと思っている」


そんなもの、答えはすでに決まっている。命がどうこうとかではなく、俺が俺である以上やることは、やるべきことは一つしかない。


「入ります。戦いますよ」


「ありがたいが、そんな簡単に決めていいのか?」


「魔人になるずっと前から決めていたことです。俺は家族を守るためにならなんだってすると。そのために今の俺にできることはJEABDとして戦うことだけ。そうでしょう?」


俺が戦い続ける限り家族に降りかかる魔人の脅威が減るのなら、これ以上のことは無い。家族に恐怖を与えてしまった俺がのこのこと顔を出すわけにもいかないし、そういう意味でもうってつけの職場と言えよう。


「……いい覚悟だ、そういうことならばJEABDは君を歓迎するぞ!……っと、そうそう。これを渡さないとな」


手渡されたのは、一通の手紙。急いで書かれたものなのか字はやや乱れているが間違いない。これは家族の字だ。

本当に時間がなかったのだろう、書かれているのは一言ずつだけ。それでも、俺は食い入るようにその短い手紙を眺め続けた。


『すまなかった、いつでも帰ってこい。父』

『あなたは自慢の息子です。助けてくれてありがとう。母』

『こわいっていってごめんなさい。にーちゃん、かえってきてね。海里』


ああ、やっぱり。やっぱり、みんな俺の自慢の家族だ。俺は何も気にしない、恐怖と混乱でどうしようもなかったのだから。

だからみんなも気にしないで。場所は違えども空と海は繋がっている。俺は俺にできるやり方でみんなを守り続けるよ。魔人の脅威に怯えるような目には二度とあわせないから。


涙を流しながら誓う。魔人でも魔物でも悪魔でも、何でも構わない。愛しいあの人たちの笑顔を守るためならば、何と呼ばれようが、何の力だろうが。自らの血と返り血で体を赤く染めようとも止まらない。

正義のためではなく、あくまで家族を守るために。そして、きっとあの優しい家族は他人の幸せすら願うだろうから、世界もついでに守ろうじゃないか。



後日JEABDに正式所属を果たした結果、海斗という名の青年はいなくなった。彼には魔人としてのコードネームが与えられ、日夜続く戦いの渦中に身を置くこととなる。

だが、青年の表情に後悔や不安などはなく、大切な人たちを守るために力を振るうことに迷いなどない。


悪魔の悪戯によって狂わされた人生、だが青年は止まらない。戦い、傷つき、それでも守るために進む。それこそが彼の選んだ道であるがゆえに。


魔の血がもたらす数奇な運命は、まだ始まったばかりである。


こんな感じのものを衝動のままに書き散らします。

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― 新着の感想 ―
[一言] 破壊衝動とか殺戮衝動があることを初めて知った…
[良い点] 番外編ありがとうございます。 サードオルキヌスさんの設定がより深く分かってよかったです。 魔人みんなにこういう設定があるっぽいので想像が膨らみますね。 デスブラ編がまた来るの楽しみにしてま…
[良い点] 海斗もとい、サードオルキヌスさん。あんためっちゃ良え人や!普通大切な人達に拒絶された上でまだ守る決意なんてもたへんよ?ホンマ海の様に心の広い人やわ。 [一言] 魔人達一人一人に、こんな背景…
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