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それぞれの時間 レティシア&エッジ編

サバイバル実習に向けてレティシアとエッジはそれぞれ貴重な時間を過ごしているのであった。

「レティシアいよいよ3日後ですねサバイバル実習どう言う気持ちですか?」

キンリーン王国フェイワーズ教会の一室でセオンがレティシアに訊ねた。

「はい・・・正直緊張しています。私が成果を上げられそうなのはマジックだったのでジェムズロッドとライトローブと魔法属性力が高くなる装備を買って来ました。」

「そうですか・・・あなたがそう決めたのであればそれで良いと思いますよ。」

「はい・・・ただ後のアタック、ガード、スピード、ラックに関しては最低限度の強化しかできませんでした。」

レティシアはそう言うと心配そうな顔をした。

「レティシアそんな事はないと思いますよ。」

心配そうな顔をするレティシアに対してセオンが声をかけた。

「あなたがアクセサリー屋で買ったそのアクセサリー。」

「あっこれはセイントバブルクロスと言うらしいのですが、モーマさん曰く私にとっては非常に相性の良いアクセサリーらしいです。とにかくラックが急上昇すると言われました。」

レティシアはセイントバブルクロスをセオンに見せた。

「ほぉーなるほどレティシアそのアクセサリーはあなたにとってもの凄い幸運をもたらすと思いますよ。」

セオンは涼し気な表情でそう答えた。

「たしかにモーマさんのおっしゃる事ですし信じられない理由ではないですけどセオン様はどうしてそんなにさらっともの凄い幸運をもたらしてくれると言いきれるのですか?私はドジで何にもないところで転ぶくらい運が悪いんですよ。」

レティシアは自身なさげに下を向いた。

「レティシアあなたは十分に運が強いです。それに気がついていないだけですよ。」

セオンはそっとレティシアの頭に手を置いた。

「えっセオン様それはどう言う事ですか?」

レティシアがよく分からないと言った感じでセオンの方を見る。

「さーそれはあなた自身が自分で感じとる事ですよ。」

セオンはそう言うと立ち上がった。

「それでは私は用事がありますのでちょっと出かけて来ます。」

セオンはレティシアに背を向けるとゆっくり歩きだした。

「レティシア、サバイバル実習までの残りの時間を有意義に過ごしなさい。」

セオンはそう言うと部屋から出て行くのであった。

「・・・・・私は十分に運が強い。」

セオンがいなくなった部屋でレティシアは1人自分に言い聞かせるようにつぶやいてみた。

「よしとりあえず出来るだけの属性魔法の練習をやっておこう。」

レティシアはそう言うと瞑想の体勢に入るのであった。


「おーいエッジどうだ?サバイバル実習まで後3日となった今の心境は?」

「えっあー正直あんたがサバイバル実習で一度も上位10名に入った事がなかったって話を聞いてから俺不安になってみんなと装備品を揃えに言ってる時もどこか心ここにあらずだった。」

ゴッツイに訊かれてエッジは自分の正直な思いを話した。

「なあゴッツイ、あんたは重剣士って言われてるくらいだからアタックとかガードそれにスピードもそれなりにあったはずだ。それなのになぜ上位10名に入る事が一度もなかったんだ?」

「うん?それはだな俺はマジックが属性魔法がある程度の年齢になるまで全く使えなくてなおまけにラックも相当悪かった。」

「ま・マジかよ!!」

「あーマジもマジ大マジさ。」

驚くエッジにゴッツイは豪快に笑ってみせた。

「それじゃ何で属性魔法を使えるように鍛錬とかはしなかったのかよ?」

エッジはさらに疑問をゴッツイにぶつけた。

「そ・それはだな。俺の近くに属性魔法を使える奴がいなかったんだよ。」

「嘘だろそりゃ最初の頃はそうだったとしてもセオンさんとかとチームを組んでいたんなら属性魔法の鍛錬とか上がったはずだろ?」

「そ・そう言われると正直心が痛いな。たしかにセオンとチームを組んでからは俺の属性魔法も少しは伸びた。しかしその時にはすでに俺はAランクになった後だったんだよ。」

「って事はゴッツイ。あんたが俺にレティシアや亜人種といっしょに行動を共にするように勧めたのはやっぱり少しでも早く属性魔法を使えるようになってもらいたかったから何だよな?」

「まあそう言う事だ。」

ゴッツイはそう言うと立ち上がった。

「エッジちょっと俺がしばらくぶりに実戦訓練つけてやる。とりあえずサバイバル実習用に買ってきた装備に着替えろ。」

「あっちょっとゴッツイ。」

「ついでにペアファイトで見せた属性魔法も使ってきてみろ。」

エッジの返答も聞かずゴッツイは仕事用で使っているブロンズソードを手にとった。

「わ・分かったよ。やれば良いんだろう!!!」

ゴッツイに言われるままサバイバル実習用の装備に着替えるエッジなのであった。


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