旗戦闘~フラッグスファイト~
このフェイワーズの今の世に魔王は存在しない。そうはっきりキンリーン王国国王から言われてしまったエッジ。怒りの矛先をどこに向けようかわからずとりあえず国王に飛びかかろうとしたエッジだったが、そこをエレナ・フレイルと言うキンリーン王国国王直属女流剣士にあっけなく止められてしまうのであった。
「だぁーほんとムカつく事だらけだ。」
エッジはそう言うと前のめりにテーブルへと突っ伏すのだった。
「おいそこのトワル村の村人青年。せっかくキンリーン王国まで来たのだから国王様の助言通り仕事を見つけ剣の修行に励めばよい。そうすれば少しでもましになるだろう。」
「あのエレナ・フレイルとか言う国王直属の女流剣士、くやしいが物凄い強さだった。」
エッジはもう一度目を閉じて先ほどの事を思い浮かべた。
魔王がこの世に存在しないと言う現実を叩きつけられた腹いせに国王に飛びかかろうとしたその時どこからともなくするどい一撃がエッジのみぞおち近くにクリーンヒットしたのであった。
「くそ何だったんだあの一撃は・・・」
「おうそこの如何にも田舎から来たような青年」
エッジが考え事をしていると突如一人の屈強な男が声をかけてきた。
「あん?何だあんたそれは俺に対する嫌味か?」
エッジはすかさず屈強な男の方を睨みつけた。
「おー悪い悪い別に機嫌をそこねようとして話しかけた理由ではないんだ。」
屈強な男はそう言うとニカッと笑ってみせた。
「おっと紹介が遅れたな俺はゴッツイ・タフガン。ここの居酒屋に精肉を提供している者だ。」
「精肉?肉屋って事か?」
「まあ表向きはそう言う事だ。」
「表向き?」
ゴッツイの言葉にエッジは首を傾げた。表向きが肉屋って事は一体どう言う事なのだろうか?
「ところで田舎から来たような青年・・・」
「その呼び方止めろ!!俺にはエッジ・ラングスタンって言う立派な名前があるんだ。」
「分かったそれじゃ青年エッジよお前国王に魔王を倒して英雄になると宣言し魔王がいない事を言われた腹いせに国王に飛びかかったところをエレナ・フレイルにやられたらしいな。」
「なっなんでその事をあんたが知ってるんだ?」
「あーだってあれだ俺はそれまでエレナ・フレイルといっしょに旗戦闘~フラッグスファイト~で戦っていたからな。」
「旗戦闘~フラッグスファイト?一体それは何なんだ。」
ゴッツイの口から口から出た聞きなれない言葉にエッジは興味を惹かれるのであった。
「青年エッジ、国王が言ったように今の世このフェイワーズに魔王は存在しないし魔物もほとんど存在しない。しかしだからと言って剣の腕を磨く必要がないかと言ったらそれは違う。」
ゴッツイはそう言うと旗戦闘~フラッグスファイト~についてくわしく話し始めた。
「こんな一見平和な世界だからこそ一見必要もなさそうな日々の鍛錬が必要なんだ。普段は仕事で資金をため普段から磨いた自分の実力を試すんだ。」
旗戦闘~フラッグスファイト~よく分からないが話を聞く限り面白そうである。
「青年エッジよこの後俺の精肉屋へ来い。もうそれほど金ももってなさそうだし。俺の店で働かせてやる。宿代も浮いて一石二鳥だ。」
ゴッツイのこの申し出をエッジには断る理由など最早なかった。
「よろしくたのむぜゴッツイのおっさん。」
旗戦闘~フラッグスファイト~もしもそれに参加する事が出来れば・・・
こうしてエッジの新しい人生の道が決まったのであった。