風属性魔法対水属性魔法
ペアファイトが始まりまずは前衛でエッジとトンローが攻防を繰り広げる。トンローは以前よりも土属性魔法を強化して来ていたが、それ以上にエッジの剣さばきが上回り、エッジは相手陣地内へ入りこんで行く。しかしトンローに変わり前衛に出てきたケッシュの風属性魔法に吹っ飛ばされエッジは自分の陣地内に押し戻されてしまう。そのすきにケッシュはレティシアがいる陣地の奥まで進んでいったが、そこでレティシアの水属性魔法がさく裂する。こうしてケッシュ対レティシアの属性魔法対決が始まるのであった。
「水球連弾!!」
「圧縮風圧!!」
レティシアの放った水球連弾をケッシュが新たな風属性魔法で消しさった。
同じ手は2度と喰わないよ。」
ケッシュは不敵に笑うとレティシアに目がけて距離を詰めて来た。
「転倒小波!!」
「にゃにしまった足をとられた。」
レティシアの水属性魔法でケッシュは体勢をくずした。
「水球連弾!!」
体勢をくずしたケッシュにすかさずレティシアが水属性魔法を放つ。
「しょ・小力空圧!!」
「な・か・身体に何とも言えない圧力が!!!」
レティシアはそう言って床に押し付けられるように座り込んだ。
「レティシア大丈夫か!!!」
「エッジさん、エッジさんはそこで何がなんでも戦旗が取られないように守ってて下さい。」
「ケッシュちゃん、やっぱ俺加勢にい・」
「ば・馬鹿来るんじゃねーアタイは大丈夫だから!!!」
そう巨勢を張ってるケッシュであるがエッジの目からしてもかなり体力を消耗していると言う事が分かる。
「え・エッジさん、むこうは随分体力、魔力を消費してダメージを受けています。」
「そ・それは分かるけどレティシアお前も相当体力と魔力を消耗して、」
「ええ・・・おはずかしい話かなりきついです。エッジさん申し訳ないのですが、残りのマジックポーション全て私に使わせてもらえませんか?」
圧力に耐えながらレティシアはエッジにお願いを申し出た。
「もちろんだ!!俺は属性魔法が使えない。レティシアマジックポーション全て使って何とか耐えてくれ。」
「ありがとうございます。エッジさん。」
レティシアは感謝するようにエッジの方を見ると持っていたマジックポーションを一気に使った。
「水泡防膜!!」
「アタイの小力空圧を消しさっただと・・・」
ケッシュが苦々しい顔をしてレティシアの方を見る。
「ケッシュちゃんごめんやっぱ俺も加勢する。」
トンローが自分陣地奥の旗のところからこちらに向かって勢いよくかけて来る。
「よっしゃこれで向こう陣地には誰もいなくなった。」
「そうですね。だけどこっちが優勢とは言えない状況です。」
「トンロー来るんじゃないってあれほど言った・・・」
「ケッシュちゃん悔しいが魔法の手数と実力だけでいったらレティシアちゃんには俺たち2人がかりの属性魔法を使わなくちゃ勝てない。」
「・・・・・。」
トンローの言葉にケッシュがくやしそうに黙り込む。
「だけど2人の属性魔法を合わせた連携技なら勝てる確率は十分ある。」
トンローはそう言うとレティシアの方を見た。
「ケッシュちゃん俺たちの持ってるライフポーションとマジックポーションを今全部使う時だ!!」
「・・・・ふんまさかあんたにそんな事言われるなんてね?」
黙り込んでいたケッシュは覚悟を決めたように笑うとトンローと同時に手持ちのライフポーションとマジックポーションを全て使いきった。
「さあそれじゃ見せてやろうじゃないのさアタイらの本気の連携技を・・・」
ケッシュはレティシアの方を見据えながら何やら低い姿勢をとった。
「エッジさん、ペアファイトもいよいよ終盤です。乗り切って必ず初ペアファイト初勝利を挙げましょう。」
「あーそうだな!!」
こうしてペアファイトは終盤戦へと突入するのであった。