ゴッツイ&セオンとエレナの関係
スペシャルファイト終了後、エッジとレティシアの元にセオンとエレナが現れる。
久しぶりのエレナとの再会に何とも言えない激しい感情を覚えるエッジだったが、
そんなエッジにエレナは時が来ればいつでも相手をしてやると言ってその場から去って行くのであった。
「なるほどエッジ君とエレナの間にはそんなやり取りがあったんですね。」
「えーまぁーそうですよ思い出しただけでも腹が立ちますけどね。」
セオンの言葉にエッジはいら立ちが収まらないと言った感じで答えた。
スペシャルファイト終了後エッジはセオンに連れられてエッジはレティシアと一緒に教会まで来ていた。
「それにしてもセオン様ほんとに容赦なかったですよね。」
エッジの怒りをとりあえずほかすためにレティシアが話題を変えようとした。
「そんな事はありませんよ。」
レティシアの言葉にセオンがいつものような涼し気な表情で答えた。
「それはそうとセオンさん訊きたい事があるんですけどなんでスペシャルファイトにエレナとペアを組んで出てたんですか?なんかゴッツイのおっさんもエレナと知り合いらしい感じだったし、皆さんはどう言う関係なんですか?」
エッジが疑問に思っていた事をセオンに訊ねてみた。
「たしかにエッジさんの言う通りセオン様がエレナ様と一緒にペアを組んでスペシャルファイトに出てるのは気になりますね・・・セオン様私もその理由が知りたいです。」
エッジに続きレティシアもセオンの方を向きセオンが口を開くのを待った。
「その事については俺が説明するぞ。」
聞きなれた声にエッジはそっちの方に目をやった。
「お待たせしてましたよゴッツイ。」
セオンが穏やかな表情でほほ笑んだ。
「な・ゴッツイ何でってセオンさんもしかして最初からこうなるように仕向けていたんじゃ。」
「ふふふそれはどうですかね?」
「セオン様相変わらず人が悪いです。」
微笑むセオンにレティシアが困ったような顔をした。
「まあまあとりあえず俺の話を聞けば少しは謎が解けるだろうぜ。」
ゴッツイはそう言うとニヤリと笑った。
「わ・分かったよ・・・それじゃ教えてくれないかあんたらとエレナの関係を。」
「私もぜひ聞きたいです。よろしくお願いします。」
エッジとレティシアが共にゴッツイの方に目を向けた。
「よし分かった!!それじゃ俺が全てを説明しよう。」
ゴッツイは一呼吸おくとこう語り始めた。
「俺とセオンとエレナは旗戦闘~フラッグスファイト~で他2名のメンバーと同じチームを結成している。そして俺たちのチームは旗戦闘~フラッグスファイト~チームファイトAランク内でも実力的に1、2を争うほどの実力のチームなんだ。」
な・それはどう言う事だよ?たしか以前あんたはエレナにソロファイトで一度も負けた事がないって言ってたよな?それなのに同じチームを組んでるって全く意味がよく分からないんだけど・・・」
ゴッツイの説明にエッジは疑問を感じざる得なかった。
「ゴッツイの言っている事は本当の事ですよ。」
ゴッツイに代わり今度はセオンが説明し始めた。
「現在の旗戦闘~フラッグスファイト~のソロファイトランキングでゴッツイはAランクの中では年齢もそうですが実力も私やエレナより上ですし、エレナはゴッツイによく個人的にソロファイトを挑んでいますが、未だに一度も勝った事はありません。」
「そ・それじゃなんであんたらは同じチームを組んでいるんだよ?」
ますます意味が分からないと言った表情でエッジがセオンの方を見た。
「それはなエッジ俺がエレナやセオンの事を実力的に認めているからさ。」
ゴッツイが真面目な顔でエッジの方を見つめた。
「実力的に認めている?」
「そうだ。エッジ今のお前じゃまだ到底理解出来ないかもしれないがな俺がエレナやセオンと同じ年齢の時は2人の足元にも及ばないような実力だったんだ。他の2名のメンバーも同様にな。」
「つまり分かりやすく説明するとゴッツイは努力型で私やエレナはどちらかと言えば天才型の部類に入ると言う理由です。」
「セオン様さらっと失礼な事言ってませんか?」
セオンの言葉にレティシアが軽くつっこみを入れる。
「ははははまあセオンの言う通りだ。そう言う理由で俺たちは同じチームを組んでいる。」
「あんたらが同じチームを組んでいる理由は何となく分かったぜ。それじゃなんでスペシャルファイトにセオンさんとエレナがペアを組んで出場しているんだよ?」
「そ・それはたしかに私も思いました。」
エッジの疑問にレティシアも賛同する。
「あーそれはですね。キンリーン王国国王様立ってのお願いでキンリーン王国兵士団を鍛えるためと言うのと他の旗戦闘~フラッグスファイト~に参加している選手たちに刺激を与えるために、ある一定の実力を認められた選手たちがスペシャルファイトと言う形で特別な催しに参加を許可されていると言う事ですよ。それで昨日はたまたまペアでと言う事だったのでチーム内で予定が開いていた私と、国王直属の女流剣士であるエレナが参加したと言う理由です。」
「エッジ、キワメのじいさんから訊いたがお前、エレナに勝つために相当焦ってるみたいだな?エルフであるレティシアちゃんと一刻も早くペアファイトを組みたいって言ってるらしいじゃないか?」
「・・・・・・・・・」
ゴッツイに図星をつかれてエッジは黙り込む。
「でもまあゴッツイ、私の目から見てもエッジ君もそろそろペアファイトを組んでも良さそうだと思いますよ。レティシアの方にその気持ちがあればの話ですが・・・」
セオンはそう言うとレティシアの方に視線を向けた。
「わ・私は正直エッジさんの力になりたいです。この2週間エッジさんのソロファイト毎日3連戦の回復役をやっていてエッジさんがどれだけ強い思いを持っているのかと言う事を改めてもの凄く強く感じました。」
レティシアはそこまで言うと一呼吸おいてこう口を開いた。
「私も旗戦闘~フラッグスファイト~に参加してみたいです。」
「レティシア・・・・」
「ゴッツイどうやら決まりのようですね。」
「まあレティシアちゃんがそう言うなら俺が反対する理由はないな。よかったなエッジ。」
ゴッツイはそう言うとエッジの背中をバンと叩いた。
「レティシア・・・・ありがとな。」
「私の方こそ力不足かもしれませんが、これからよろしくお願いします。」
こうして改めて旗戦闘~フラッグスファイト~のペアを組む流れになるエッジとレティシアなのであった。