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フェイワーズのエルフ学

エッジが朝一でゴッツイに連れてこられたのはキンリーン王国フェイワーズ教会だった。

そこで出会った白い縦長帽子に眼鏡をかけた神父セオン・ディグラクトのペースに気後れするエッジ。

そんな中1人の僧侶見習いらしき少女がりんごをたくさん持ってこちらにやってきたがその少女がバランスを崩しエッジの上に倒れこんでしまう。

何とか起き上がろうとするエッジに大丈夫ですか?と心配する声をかける少女。

そんな中エッジの目に飛び込んできたのはなんとエルフの美少女の姿だった。

「さ・さっきは本当にすいませんでした。」

「いや・謝らなくても大丈夫だから・・・俺身体頑丈だし。」

謝るレティシアに対してエッジはなるべく紳士的な態度をと試みて返事をした。

「ほんとレティシアは慌てんぼさんですね。」

「セオン様それは酷いです。」

微笑ましそうに笑うセオンに対してレティシアが頬を膨らませた。

「人間・・・いやエルフもどこか慌てんぼの方がかわいいと思いますよ。」

「えっそうですか?」

エッジの言葉にレティシアは頬を赤らめた。

「おいエッジ今日はやかに饒舌じゃないかもしかしてこ・・・」

「うわぁーそんなんじゃねーよ。」

ゴッツイに言われてエッジは慌てて否定した。

「ま・でも悪い意味でなく驚きました。まさか教会にエルフがいるなんて。」

エッジはそう言うとレティシアの方を見た。

「ははたしかに驚きますよねエルフがいるなんてでも私だけではないんです。」

「うん?どう言う事ですかレティシアさんの他にエルフなんて・・」

「あっそう言えばまだ見てませんでしたね。」

セオンがそう言うと白い長帽子をとってみせた。

「えっ!!あんたもエルフ。」

「いろいろあったもんで言いだすのが遅れましたが私もエルフです。」

セオンは変わらずにこやかな笑顔でエッジの方をみた。

「おいゴッツイあんたこの事知ってたのか?」

「おうもちろんよ。ついでにレティシアちゃんの事はセオンから訊いていて知ってたぜ。」

な・ゴッツイの野郎こんなかわいいエルフの美少女の名前を知っているとは・・・なんか腹が立つ。

エッジの中でわずかながらゴッツイに対する怒りが生まれるのであった。

「おっと悪いセオンそろそろ今日ここにこいつを連れて来た目的の本題に入りたいんだが。」

「わかりました・・・ただその前に私の方からフェイワーズに関するエルフの情報の事をお話させていただいてもよろしいでしょうかゴッツイ?」

ゴッツイの言葉にセオンがそうことわりを入れた。

「あの俺あんまりエルフの事とかくわしくないんですけど、エルフって人間や亜人種よりも長生き何ですよね?」

エッジは自分が持っている疑問をセオンにぶつけた。

「その事については私がお話しますね。たしかにエルフは他の種族に比べて長生きだと言う説が世の中には多く流れてますけど実際は人間や亜人種とほぼ同じ寿命なんです。少なくともフェイワーズに関してはそうです。」

エッジのセオンの問に対して変わりにレティシアが説明した。

「レティシアの言う通りです。寿命に関して言えば人間や亜人種とほぼ同じです。ただ魔法の属性の扱いに関して言えばエルフ>亜人種>人間の順になります。」

「そ・それってどう言う事ですか?」

「ゴッツイから少し聞いているかもしれませんが、本来フェイワーズに生を受けし者には1人に最低1つの属性があります。ただし人間はそれ相応の鍛錬を行わなければ魔法の属性を扱えないのに対して、エルフは生まれつき最低1つの魔法属性をある程度扱う事が出来るのです。ちなみに亜人種はエルフと人間の丁度中間的な感じに思ってもらえればよいでしょう。」

セオンはそこまで説明して口を閉じた。

「セオン、エルフの情報はそれくらいで良いだろう。そろそろ本題に入らせてくれ。」

「わかりましたゴッツイ。それではエッジ君私の後について教会の中着いて来て下さい。」

セオンはそう言うとどうぞお入り下さいと言った感じでエッジを教会の中へ入るように誘った。

「あ・あのセオン様私もご一緒してよろしいでしょうか?」

レティシアがセオンに自分も協力させてほしいと頼み込んでいる。

「そうですね。レティシアにも協力をお願いします。」

「あ・ありがとうございます。セオン様。」

セオンの言葉にレティシアがうれしそうに反応した。

「それじゃエッジさん微力ながら私もエッジさんの目的についてお力になりますね。」

「あ・ありがとうレティシアさん。」

「私の事はレティシアで構いませんよ見たところエッジさんの方が年上っぽいし。」

「そ・そうかそれじゃレティシアよろしく。」

「はい、エッジさん。」

こうしてようやくエッジはここに連れてこられた本来の目標に到達するのであった。




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