フェイワーズ基本五大属性
いよいよ始まった。エッジの旗戦闘~フラッグスファイト~ソロファイトデビュー戦。
トンローの土属性を纏った拳で窮地に追い込まれるエッジ。
しかしエッジにはどうしても負けられない意地があった。
エッジはある方法を使い剣士としてはとても褒められたものではないが、何とか旗戦闘~フラッグスファイト~ソロファイトデビュー戦を勝利で収めるのであった。
「どうだった?旗戦闘~フラッグスファイト~デビュー戦の感想は?」
トンローとの初めてのソロファイトを終えて精肉店ブラッドマッスルに戻るとゴッツイが訊ねてきた。
「ま・マジでヤバかった。てか何で初戦の相手が土属性なんて魔法持ってるんだよ。」
エッジは疲れ切った顔でゴッツイの方を見た。
トンローとのソロファイトはエッジにとって予想外の連続だった。
「うん?何を言ってるんだ。大方ただの亜人種の豚人しかも丸腰だったから最初から弱いと思って侮ってたんだろう?どうだい図星だろう?」
ゴッツイはそう言うと意地悪くニヤけた。
「べ、別に侮ってなんかないやいその証拠に相手の様子を窺って自分の陣地から動かなかっただろう?そして相手がこっちに攻め込むように誘導して結果最後勝利を収めたんじゃないか。」
ゴッツイに対してエッジはそう反論した。
「ほぉーウッドソードで攻撃をするふりをして股間蹴りして相手を悶絶させるのが・・・」
「わぁーやめろそれを言うな!!!!」
ゴッツイの発言をエッジは慌てて止めに行った。
しかしゴッツイの言う通りトンローとの一戦正直勝つには勝ったが正直言ってフェイワーズ一流剣士としての戦い方としては・・・と言うか最早剣士としてでの勝ち方ではなかった。
「まあ、でもあれだ。前もってキワメのじいさんに頼んで用意してもらった相手に勝利を収めるとはそれに関しては及第点は出せるな。」
ゴッツイはよくやったなと言った感じでエッジの頭に手をやった。
「ちょっと待て・・・って事はゴッツイもキワメのじいさんもトンローが土属性の魔法持ってる事最初から知ってて戦闘させたって事なのか?」
「あーその通りだ。って言ってもまあ俺もキワメのじいさんもお前が勝てるか勝てないかどうかの丁度微妙な線の魔法属性を使える相手を選んでた理由だけどな。」
ゴッツイはエッジの頭から手を放すとこう話し始めた。
「エッジお前は何でトンローが土属性の魔法を使えるかって訊いてきたよな?」
「あっそーだぜ!!魔法が使えるなんて人間だったら考えられないだろ?」
エッジはそう言ってゴッツイの方を見た。
「エッジ・・・ちょっと俺の身体さわってみろ。」
「はぁ?なんであんたの身体なんて触らなくちゃいけない・・・」
「良いから触ってみろ・・・面白い事に気がつくから。」
ゴッツイの言葉に疑いを持ちながらもエッジの身体に触れてみた。
「なっ!!これってトンローの手のようにいやそれ以上に固いまるで土属性でも使ってるかのように。」
「やはりお前は知らなかったみたいだな。」
驚きを露わにしているエッジに対してゴッツイが説明を始めた。
「これは旗戦闘~フラッグスファイト~をやってる者いやキンリーン王国で育ったものにとっては常識的な事なんだが・・・」
ゴッツイはそう言うとさらに言葉を続けた。
「本来このフェイワーズの世の中に存在している者には1人に最低1つ魔法の属性が存在するんだ。その中で火、水、土、風、雷その5つが基本五大属性と言われている。」
「って事は俺にも魔法属性が使えるって事なのか?」
エッジは身を乗り出してゴッツイの方を見た。
「ま・そう言う事だただし人間は亜人種と比べて魔法の属性をより鍛錬しなければ使えるようにはならない。」
ゴッツイはそこまで言うと軽く深呼吸をして呼吸を整えると続けてこう言った。
「エッジ丁度良いから明日は朝一である場所に連れてってやる。」
「ある場所?それって俺が魔法属性が使えるようになるためのか?」
エッジは目を輝かせてゴッツイの方を見た。
「さあそれはエッジお前次第だな。」
もしかしたら自分も魔法が使えるようになるかもしれないそう思うと自然と気持ちが高鳴るエッジなのであった。
そしてその場所で将来欠かす事の出来ない仲間との出会いが待ち受けていると言う事をこの時のエッジはまだ知らないのであった。