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名族朝倉家に栄光あれ  作者: マーマリアン
良き結末とその覚悟
24/54

第24話 みんな喜怒哀楽

誤字、脱字があれば御指摘お願いします。


総合評価が5000を越えて、ブックマークが2000人を越えました!

いヤッホゥー!

皆様本当にありがとうございますm(__)m


2017年7月16日

1544年 6月



色々あったが水車が完成した。

予定より遅れたのは間藤善次郎が自分の満足のいく水車が出来なかったからだ。

アレだけブー垂れてたのに何だかんだ職人魂が動いたのかな。

そんな彼には褒美として歯車を作って貰おう。

歯車があれば水車と臼が連動出来るだろうし。石鹸の材料である貝殻の粉砕に多いに役立つ。完成したら蕎麦製粉の量産も視野に入れる事も出来る。


彼も泣きながら喜んでやってくれるだろう。




升や定規等の単位の一律化と導入は皆が賛成だった。

今回の会議は政策についてなので文官筆頭の前波景定(まえばかげさだ)もいる。


問題点として直轄地はスムーズにいくだろうが、豪族の各領地までは浸透しにくい事が挙げられた。

最終的に分国法に盛り込まれるかもしれん。それでも反発する者は領地を取り上げると父上が言ってた。かなり強気だったなぁ。むしろそれを望んで朝倉の中央集権を目指しているのかもしれない。




それと明から花火職人が3人も来てくれた。


明の南京から逃れてきたようで、お金で釣られて来たと言うより、どちらかと言うと保護を求めて来たそうだ。

彼等は宮廷内での祝い事の花火製作を依頼されたらしいが、その依頼の裏には祭事に見せ掛けて依頼主と敵対する官僚を花火で爆殺する計画があったらしい。



その事を知ると自分達の作った花火が殺人に使われる事に反対したらしいが、露見を恐れた依頼主に口封じさせそうになった為に逃げてきたとか。


人を楽しませるはずの花火が、人を殺す道具になるのは花火職人のプライドが許さなかったようだ。



いやぁ、ゴメン.....花火職人を誘致する名目で職人を呼んだんだけどさ、本当は火薬及び硝石の生成方法を入手する事が目的だったんだ。

人を殺すことに反対だったみたいだけど...

本当の事は絶対言わないようにしないとな!





...ともかく大丈夫だ!

なんであれ文化が花開くこの一乗谷を見れば招致した名目通り、彼等も素直に花火を作ってくれるだろう。

3人の気質からすると、鉄砲が流通する頃には火薬を作ること渋るかもしれないが、その頃には朝倉家で硝石作りも含めたノウハウを真似て取得しているだろうしね。3人とも今は心置きなく花火職人として励んで欲しい。


これで他国より硝石のアドバンテージを取ることが出来たかな?



とりあえず対応は父上にお任せしよう。領主の子供という肩書きがあっても儒教色の強い彼等は俺を見て「こんな子供を向けるなんて礼を欠く気か!」とか激怒するかもしれないし。





そ、れ、と、だ!

なんと父上から滝川一益の引き抜きの許可を貰えた!


ただしちゃんと出奔してからだそうだ。


工藤兄弟と孝綱の働きと頑張りを見て心を決めたらしい。まぁ六角の縁者だが小物に近いから問題はないとして許可を貰えたのだが。


ただ重要拠点や一乗谷館には連れ回るなと釘を刺された。

今後の仕事ぶりを見てから決めるようだ。

その仕事ぶりを見せるためには何をやらせようか?

調練でもさせようかな?そうなると年齢が足りないか。実績のない年下の小僧に、いくら農民とはいえ言うことは聞きたくないだろう。

越前は農民の気位も高くて扱いに困ると佑長がこぼしてた位だしなぁ。



と言うか浪人をスカウトする時に「赤字なら雇った奴等を追い出す」的なことを話したけど今はそんなんあったっけ?って位黒字だ。

浪人もまた何人か思い出してみよう。

ついでに他にも他家から引き抜いて良いか聞いてみよう。



いやー、かなり嬉しいな。

織田の地方方面軍の武将がまた1人来てくれることになるのか。

長らく手紙を続けてて良かったよ。


と言うものもね、元々どちらも一歩を踏み出せなかったんだ。来て欲しいってことを臭わせる手紙と、仕官したいと臭わせる手紙の遣り取り。

一益も出奔するからには確約が欲しいだろうが、俺にそれを与える権利は無いし。財布も登用する許可も父上が持っているしね。



もしこれが駄目だったら一益は泣く泣く織田家に向かうことになるのだろうか?

それは避けたい。絶対に避けたい。



それはとにかく、ずっと続いていた俺達の手紙のやり取りは、お互いに当り障りの無い内容しか送れなった為に...何て言うか...



「一乗谷には良いものが沢山あるようですね。石鹸や石転、数絵札はこちらにも流通しています。一度は本場に行ってみたいものです」


と来れば


「一益殿のような方にその様な事を言ってもらえるとは嬉しいです。私も会えたら嬉しいです」



まるでお互いに好きあってるが、周りの目もあってどちらも自ら思いき切って誘う事が出来ない関係。



俺達は甘酸っぱい中学生か!!





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