表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新世界  作者: 新々
79/84

79

「ごめんね、ちゆちゃん。傷ついたよね。もうさっちゃんとは絶交するから」

「ううん、そこまでしなくていいの。冴木さんも謝ってくれたし、気持ち悪いっていったのも撤回してくれたから」


 ――わかったからもう泣くなって。

 ――あたしもいい過ぎた。気持ち悪いっていったのは撤回する。

 ――ごめん、謝るから。本当に、ごめん。


「なんどもごめんっていってくれたんだけど、でも私、全然涙が止まらなくて、それにちょっとヒステリックになってたところもあって、たぶん座り込んでる私を立たせようと思ったんだろうけど、冴木さんの手が私の肩に触れた時、思わず払いのけちゃって。せっかく撤回するっていってくれたのに、私のこと気持ち悪いって思ってるんでしょ、触らないでよ、感染うつるよって、そういっちゃって」

「それで、さっちゃんはなんて?」

「感染せるなら感染してみろって。そしたら私の気持ちがわかるかもしれないからって。からかってるのかなって思ったけど、顔は真面目だったし、冗談でいってる風でもなかったから、じゃあ触るよ、本当に感染しても知らないよっていったの。そしたら思う存分やれっていうから、私」

 殴っちゃった、とちょっとだけ楽しそうにいった後で、

「あ、でもパーだよ? って、そういう問題じゃないよね。ごめん」

 とすぐにそういい直して、もう一度ごめんと沈んだ声で謝った。

「……そっか、だかられてたんだ、ほっぺた」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ