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新世界  作者: 新々
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 でも出入口――というのも変だけど、ものが多いために端っこに置いてある机の下がその出入口の代わりになっていて、その出入口はすごく通りにくいし、それに慎重に通り抜けないと上に乗っているものが落ちてきたりして危ないから、一度こうしてもぐり込んだらもうそれは鍵のかかった部屋に入ったも同然で、逃げ出したいと思ってもそう簡単に実行できるわけでもなかった。

 でも、それくらいの気持ちというだけで、たとえ荷物がなくてここが普通の踊り場だったとしても、まさかわたしから逃げ出すなんてことはない。

 あるとすればそれは、ちゆちゃんのほうだと思う。

 わたしがちゆちゃんに対してしたことは、常識的に考えておかしいし、気持ちの良し悪しから考えても、気持ちいいとはいいがたい。自分のソックスが他人にこっそり履かれて、それだけでも不快なのに、あまつさえ自分はその他人が履いていたソックスを履いたわけだから、気持ち悪いって思うのが普通だと思う。もちろん、その普通をわたしの普通に照らし合わせたら、全然気持ち悪くなんてない。そもそも気持ち悪かったらそんなことするわけがない。

 といっても、そこにはちゆちゃん限定というただし書きがあるわけだけど。

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