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新世界  作者: 新々
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 でもそのうちそれだけじゃ満足できなくなって、夜だけだったのが夜と朝に増え、そして今日そこに放課後が新たに加わってしまった。

 いつかのトイレの個室。

 わたしは便座に腰かけたまま動けずにいた。

「……やっちゃった」

 ため息とともにそんな後悔にも似たような言葉が零れ落ちる。

 でも、口とは裏腹に身体にはある種の満足感が広がっていた。今朝も昨夜も感じたその心地よさに浸る一方で、どれだけその心地よさを得ても本当の意味で満たされている気がしないことに、妙な空しさを覚えた。

「さっちゃんのいった通りかも」

 つぶやいて、苦笑する。


 ――のりすけ、ちょっと変わったよね。


 ついでのように、いつかにいわれたことを思い出す。

 変わった、か。

 たしかに、変わったんだろうな。

 少し前まではこんなこと、知らなかったし、することもなかった。それが、今こうして学校に来てまでそれをしてしまっているのだから、たしかに変わってしまった。変わりすぎて変態だっていわれても、返す言葉がない。

 もちろん我慢するつもりだった。というより、我慢できると思っていた。

 でも、実際にちゆちゃんを見たら、ちゆちゃんに触れられたら、どうにも止まらなくなってしまった。

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