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新世界  作者: 新々
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04

 頭が悪いからうまくいえないけど、同じ景色を見て、同じ音に耳を傾けて、同じものに触れて、同じ匂いを嗅いで、同じ言葉をささやいていたいというか、立風さんが感じるすべてをわたしも共有、共感したい。

 そんな感じ、かな。

 一緒のリップを買ったのも、だからそういう理由からだった。

 他にも同じ色のシュシュや同じメーカーのソックス、おそろいのシャーペン、イヤホン、缶バッジ、ケータイ、シャンプー、エトセトラエトセトラ――と上げれば切りがない。でもそれは度が過ぎると本人に気づかれてしまうから、リップも隠れて塗ったりしていたのだけど、さっき不注意でバッグから落としてしまって、それをあろうことか立風さんに拾われてしまったのだ。

素楠もとなさんと私ってなんか気が合うよね。シャーペンも同じだし」

「え? あ、そうなの?」

 自然を装って驚いてみる。中学の時演劇部だった成果がここで試される。

 実際は小道具担当だったんだけど。

 でも目の前で演技とか見てきたし、さっきの作り笑いも通用したから、たぶん大丈夫。

 たぶん。

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