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新世界  作者: 新々
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「その時さ、立風さん正門でのりすけのこと待ってたっぽいじゃん? いや、どんな約束してるとかは別に訊かないけどさ、でもその時の立風さん、めっちゃあたしのことにらんできてさ」

「ちゆちゃんが? さっちゃんを?」

「そう。でもその時はあたしの勘違いかなって思ったんだけど、それからなんか逢うたびに睨まれてるような気がするんだよね」

「気のせいだよ。それか、さっちゃんがちゆちゃんに何か悪いことしたんじゃないの?」

「はぁ? するわけないじゃん。ってか、ちゆちゃんって、それ立風さんのこと? 何、のりすけはそんな仲なの?」

「そんな仲って、普通だと思うけど」

 ちゆちゃんのことを、智遊って呼び捨てにしている娘だっていっぱいいるし。ちゆちゃんって呼ぶのはわたしだけだけど。

「まあ、でもほどほどにしておきなよ。友達に立風さんと同じ中学の娘がいるんだけどさ、その娘の話だと――」

 と、そこでさっちゃんは急に調子を替えて、

「あたしちょっとトイレ行ってくるわ。しばらく戻ってこないかもしれないから、先生に訊かれたら適当にいっておいて」

 と早口にそういい残して、さっさと廊下のほうへ消えてしまった。堂々とサボるなんてさっちゃんのほうこそ変わったじゃん、と思いつつ出て行った廊下のほうを眺めていたら、のりちゃんと声をかけられた。

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