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NEW QUEST Ⅰ

 不定期投稿になっております(笑)

 今回は短めですが読んでくれると嬉しいです。


※改稿しました。誠に申し訳ありませんでした(;゜゜)

【FAMAS】

 全長75.7cm、重量3.7kg、口径0.56mmのブルパッブ型ライフルで、上部にはM16のような照準器を兼用する大型キャリングハンドルがあり、二脚を標準装備している。



 俺たちがデスゲーム"ガン・レール・オンライン"に囚われて、1日が経過した。最初こそ救助の手を期待した俺たちだったが、救助はもちろん、外部との接続やログアウトすら出来なかった。 夜遅かったこともあり、宿屋を借りそこで就寝となった。当然眠れるわけもなく、一睡もしないまま朝を迎えた。

 今日は広場で今後の指針を話し合う予定になっていた。しかし、俺はそんなものに参加するつもりは毛頭なかった。

 俺を含めたβテスターたちは、基本このゲームの攻略法を膨大な時間ダイブすることによって見つけていた。いくらデスゲームとなったと言っても、そこに変わりはない。

 無論、ニュービーである彼らのアシストもするが、今は自分のことで手一杯だった。ここで、スタートダッシュを決めておきたい。

 

 はじまりの街東エリアにある喫茶碧屋(みどりや)には、とある初心者用クエストがある。

 俺たちに与えられる初期ウェポンはAR-10というAR(アサルトライフル)である。口径が大きく高性能ではあるが、クリティカルヒット率が小さく、連射時の命中率も悪いのが欠点だ。そのため第2、第3ステージでは若干効率が悪くなっており、小口径な銃を得る必要があった。碧屋でFAMASという小型ARを獲得すれば、これから先有利に展開できる。

 俺が碧屋に行こうとベンチから立とうとしたとき、それは突然訪れた。


「ちょっと待ってくれないかな?」

 

背は明らかに俺より小さい。フードをかぶって顔が見えない。声も中性的だった。


「頼みたいことがあるんだけど・・・」

 

この手の頼みはだいたいゲームの指南をしてくれ、というものだ。普段なら聞かないこともないが、今は遠慮したかった。


「知り合いはゲームにいないのか?俺はお前のことを知らないし、君も俺のことは知らない。はっきりいってそんなやつの言うことは信用しない主義なんでね」

 

他をあたってくれ、と足早にその場を立ち去ろうとしたが、「お願いだ」と言って引き下がろうとしない。


「何故俺なんだ?」

「皆集まってるのに、君だけ上の空でなにか考え事をしていたから...。βテスターなら何かアドヴァイスをもらえるんじゃないかって」

 

パーティーを組んで教えるとなるとそれなりに時間がかかる。

 今この人が俺をβテスターだと判断したのは雰囲気だろう。今の俺の装備は、その他大勢と何ら変わらない。β時のボスを倒し損ねたからだ。正式サービスに移行するにあたって、βテスターのレベルと装備は始めに戻る。


「確かに、俺はβテスターだが・・・・すまない、やっぱり指南役は俺には向かないよ。それにボーッとしてたのは、みんなと同じくこのデスゲームをどうやって乗り越えるかを考えていたんだ」

 

今度こそ、俺は断りを入れた。見るところかなりのゲーマーらしいし、俺がいなくてもなんとかなるだろう。


「そうですか・・・残念です。僕はサイファーっていうんだ、フィールドであったら一緒に戦いましょ」

「俺はアインだ、ゲーム絶対クリアしような」

 お互い名乗りあい、握手をして別れた。しゃべり方からして男だろうな、と考えていると、



"フ・・・・あいつ・・・・・アイン・・・・・・くれるか・・・"

 

 背後でサイファーが何か呟いたが、聞き取ることができなかった。



 こんにちはー、と言いながら店に入ると奥から10代の若い店員が出てきた。


"いらっしゃいませー、喫茶碧屋にようこそ!"

 

 このガン・レール・オンラインでは実際に飲んだり食べたりする事が可能で、実際にお腹も膨れる。どういう仕組みなのかは分からないが...

 カウンターに座って、適当にメニューを見てモカ・ブレンドを注文した。

"かしこまりましたぁ"と華やかな女性の声がした約10秒後にモカが出てきた。

 注文工程は重視するくせに料理工程はさらっと流すのもこのゲームの特徴である。以前レンたちとはじまりの街にある旅館(恐ろしく高い)で料理フルコースを頼んだところ、注文した約30秒後にはNPCの女将が料理をもってやってきたことがある。

 さっさとクエストをしてFAMASを貰いたかった俺は早々にクエストキーワードを口にした。


「このコーヒーなんかまずくないですか?」

 

すると、10代の店員の頭に『!』が表示された。


"お客様誠に申し訳ありません!確認致したところ、珈琲豆がダメになっておりました"

これが現実だったら大問題なのだが、ゲームなら許されるのだろう。


"すみませんが、『アシャントルフの実』を10個ほどとってきてくれませんか"

 

アシャントルフとは第1ステージ"グラッシー"の奥にある、迷宮区(ラビネンス)にアクティブするMobのことである。これから実をとるのはLv1の段階では少々難しい。


「構いませんよ。コーヒーのためですからね」

 

別に「はい」や「YES」でも結果は同じなのだが、たとえNPCといえど人と話しているには変わりないので、しっくりこない。

 画面左上に"NEW QUEST"タグが現れたことを確認して、本当にまずいコーヒーをイッキ飲みした。




 どうも桜庭ハルと申します。

 ずいぶん前に書いたやつなので内容を忘れてますねー(笑)

なるべく早い投稿を目指します!応援よろしくお願いしますー。


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