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くず鉄の艦隊  作者: 万年二等兵


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24/24

マジュルアットの悪魔

そこは地獄と化していた

元々は簡単な仕事の筈だった、現地政府の協力者の手引きで其れなりの規模の追加人員に重装備を手に入れる事が出来、カバーストーリーも『マスメディアの企画撮影中に勢い余って殺害してしまった。』という

物を用意しており全ての罪を擦り付ける準備も出来ていた

民間船団だと勘違いして返り討ちにあったミラッテ連邦共和国を中心に私掠部隊や宙族なんかを送り出して殲滅された国々からの合同依頼での大口依頼で、複数の工作任務を中心に受ける共和国軍事企業群が行うたったの1人を暗殺する簡単な仕事...筈だった


工作員集団の代表は半ば茫然としながら周囲を見渡した

多数の工作員や生体ドローンに現地で雇った民間人達が必死に弾幕を張っているが、それを多数の23ミリと15ミリのレーザーの雨が薙ぎ払っていく

装甲車両を持ち出してきた時に備え、携行式の対車両レーザー砲やロケット砲を抱えた者もいるが装備を出した瞬間にハチの巣になり消し飛ばされていた

レーザー弾を防ぐ障害物に隠れながら射撃していた分隊は電磁加速投射砲に障害物事吹き飛ばされた

ある工作員は自身の指揮下にあった生体ドローン...誘拐したり培養して揃えた奴隷に洗脳装置を付けドローン化した物に多数の爆薬を持たせ特攻させたが、相手の脚部についているロケット弾の掃射により逆に吹き飛ばされた

生身の傭兵を相手にしている筈が、徹底的な射撃戦使用の白兵部隊の悪夢と称される重装甲型強化装甲服を相手にしており絶望するしかなかった

雇っている民間人達はあまりの惨状に降伏しようとしたが、出ていった瞬間に弾幕を浴び血煙となっていた...降伏を示す行為を示す時間さえないので、降伏していると思われなかったのだろう


あの悪魔は全員を皆殺しにするつもりだ


撤退は無い、この騒ぎに気付いた帝国協定側の諜報機関が巻き込まれないようにしつつ包囲しており、捕まれば情報を吐かせられる為に色々された後、各種強制労働のみならず政治的取引に使われる

精鋭である筈の自分達が火力の差で叩き潰されつつあり、絶望した部下達が必死に代表に指示を仰いでいたが、既に被弾しており混乱していた...そしてそれに気が付いた悪魔の眼光と銃口がこちらに向く


その時切り札が到着した、宙域防衛軍から部品単位で横流しにより何とか組み上げた歩兵戦車が帝国側諜報部隊の攻撃を弾き返しつつ公園に突入してきた

援軍の到着に工作員達が溜まらず歓声をあげ、悪魔がその射撃標準装備で埋め尽くされた顔を向けた、そして腰についている対装甲電磁加速投射砲をぶっぱなし、弾き返された

歩兵戦車は攻撃を弾き返すや否や、砲塔を悪魔に向け砲撃を開始

40トンの車体に装備された60ミリレーザー機関砲がガリガリと悪魔のシールドを削っているのを見て、士気を持ち直した


もっともどこからかいきなり対戦車ミサイルを受け、さらには戦闘に紛れ近づいて来ていた悪魔と取引していたレト重工の警備部隊が奇襲し大破した事で、一気に萎んでいった

そして悪魔はそれを見届けると、改めてこちらに銃口を向けた


代表が最後に見た光景は多数の工作員集団を消し飛ばし、自身に向かってくるレーザーの輝きだった。

艦艇紹介


金剛型巡航戦艦

自由協定統合軍で今なお運用されている全長2キロを誇る大型巡航戦艦

優れた機動力に機動兵器運用能力と火力を両立させる事で艦隊戦における機動戦力として、自由協定統合軍で多数建造された傑作艦

後継艦である霧島型巡航戦艦に主力として座を譲りはしたが、霧島型との部品の共通化に加え優れた耐久性と拡張性により建造こそ無くなったものの多数が運用されており、哨戒艦隊や分艦隊の旗艦として多数が現役である

くず鉄の艦隊では従来の無人化に加え、場所を取る機動兵器格納庫を削減し空いた個所に副砲及び多用途格納庫を設置する事で機能特化させている

主兵装:220センチ連装複合砲7基

    80センチ連装複合砲6基

    多用途発射管40門

    近接兵装多数

    機動兵器最大90機


412式重巡航艦

自由協定圏で建造されている全長750メートルの重巡航艦

外貨獲得の為に中小国や民間軍事企業向けに設計されており、極めて高い拡張性と98パーセントにも及ぶ民間部品採用に加え残りの2パーセントの独自部品も艦内工廠で製造可能である事から、多数乱建造されている傑作艦

くず鉄の艦隊では電子・迎撃特化で運用されており、金剛型巡航戦艦の戦闘を支援する為に多数の電子・通信・観測設備に加え、多数の近接兵装に長距離砲を装備している

主兵装:80センチ連装複合砲3基

    近接兵装多数



平戸型護衛艦

自由協定で建造されている全長100メートルの護衛フリゲート

費用対効果を重視し、主に輸送船団や中型大型船の護衛を主に考えて設計されている

主砲は50ミリ機関砲ではあるが単装8門搭載しており、搭載している優れた電子戦及び射撃管制装置の能力もあり迎撃や近距離での殴り合いでは非常に頼りになる護衛艦

主兵装:50ミリ複合機関砲8門

    近接兵装

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