次元跳躍点
「帰ってきたのは良いが鉱物系の依頼が溜まりに溜まりまくっているので直ぐに採掘宙域に行かなくちゃいけません、他の採掘屋連中はどこ行ったのでしょうか。」
「高純度の稀少鉱物は国境沿いの宙域の跳躍地点にしかないので通常の採掘船団では危険すぎて不可能だからでしょう。」
アルテラ宙域に戻ったくず鉄の艦隊はステーションに帰還し傭兵組合に完了報告だけ済ませると、組合と喧嘩したと聞きつけた企業からの直接依頼で届いていた鉱物採掘依頼を休む間もなく始める事となった
「組合のババアひでぇ顔してたな。」
「まあ直接の連絡は着信拒否にしとるからの。」
事前に個人連絡でヘッグに連絡を入れていたという事もあり、支部長とその取り巻きが休憩時間に入った時にさっさと完了報告を済ませ出てきたのである
完了報告が終わった直後にくず鉄の艦隊が帰還し祐一が報告に訪れているのに気付いた支部長は即座に追加の依頼を持ってこようとしたが、祐一はそれに気づくや否や走って逃走した為酷くご立腹の様であった
尚支部長は完了報告を聞いていたヘッグに対し
「なぜ引き止めなかったの?!」
と問いただしたが
「いやただの完了報告にわざわざ支部長が出てくることも無いでしょう...それよりも支部長、組合本部に送る今回のくず鉄の艦隊の指名依頼の内容確認不備の始末書書き終えたんで?...さっさと済ませて今後の対応について周知しないと他の傭兵達が安心して依頼受けれなくてこちらの業務がパンクしますよ?...なんせどこぞの半人前にも劣る馬鹿が組合と傭兵との間の信頼関係ぶち壊しやがって通信端末からじゃなくて直接確認に来ていちいちしなくても良い説明と、本来なら依頼を依頼者から組合側が受ける段階で確認しているから本来必要無い追加の再確認までしなくちゃならなくなったもので...」
とふざけた態度であったが確実に敵意所か殺意すら混じっている雰囲気をで撒き散らしながらヘッグが返した
支部長は始め意味が分からず呆然としていたが直ぐに激怒し怒鳴りつけようとしたが、周囲から発せられる無言の圧力に気付き
「次からは気を付けるように!」
と吐き捨てるように言い放ち、怯えている取り巻きを引き連れ奥へ引っ込んでいった
「いや何にでしょうか、パワハラで訴えましょうか?」
「奴が来たら教える事です!」
鼻で笑いながら返したヘッグの言葉には何とか返したらしい、出航する前に直接ヘッグから聞かされた顛末だった...尚連絡を入れてきたヘッグと祐一は爆笑していた
「まああのクソババアしぶとそうだからお仲間切り捨てて始末書提出で乗り切るみたいだしね。」
「今アルテラ宙域の傭兵組合は支部長派と反支部長派で別れているようです...まあ大半は反支部長派らしいですが。」
これもヘッグから追加で聞かされた話だが、中央からやってきた支部長は傭兵組合に入る前の活動団体等から集めてきた取り巻きや支持者達がいたようで、アルテラ宙域の中心拠点である『リボーラ・アルテラ』の傭兵組合支部の支部長に着任してからはそういった連中を呼び寄せていたようで現地採用枠や傭兵としてその勢力派閥を作り上げていたらしい
もっともそういった連中の大半は活動家あがりが多く、社会経験が少なく入ったばかりで研修期間である事もありまだ組織に食い込めていない段階であったのにも関わらず、支部長が馬鹿をやらかし厳しい視線と無言の注意を向けられているとのことで研修期間が終わってもそこまで重要な仕事には割り振られないとの事だった
着信拒否についてもあくまでも支部長から傭兵組合を通しての連絡を拒否しているだけで、緊急事態が発生した際の傭兵組合からの緊急連絡は拒否していないので問題ないとの事だった。
「まああのババアの事はどうでも良い、状況は?」
いずれ破滅するであろう支部長の事は頭の片隅に放置すると仕事に戻った
「跳躍地点周辺の最新情報は1週間前に連邦構成国行きの輸送船団からの情報のみ、今までの経験からおそらく襲撃がある物と予想。」
「艦隊全艦の通信状況問題無し、有視界及び電子索敵圏内に反応無し...艦船と星屑の区別がわかりずらいから気を付けろぃ。」
メイリとセング―からの報告を聞き、祐一は頷いた
「アロー、スピア、キャノルー、キャノラーの4名に連絡、追加装備の具合はいかが?」
端末を開きながら尋ねられた言葉に4名とも
「「「「問題無シ!」」」」
と返答が返ってきた
「試験運用とはいえ外部装着式の機動砲撃艇、扱いには気を付けてね。」
ドラレーン社技術部門と軍事部門から頼まれた90メートル程の試験運用の追加装備...正式名称を試製02式外部追加型機動砲撃艇が4隻に2艇づつ上下に装備されていた
元々この装備は大型の推進機関を使用していたり種族や環境意識の差から多種多様な艦船を運用している帝国協定圏の艦船向けに試作している一種の無人戦闘艇だった
強力な電磁吸着式の物と吸着式マグネットにドッキングアームの3種類の固定式装置を使い、艦船の兵装の死角にあたる箇所にドッキングさせ砲台や切り離しての追撃に使えるようにした試作戦闘艇だった
これだけなら只の艦載艇ではあるが、これは最初の段階から内部格納を想定せずにその分性能を上げた物であり、他の艦載艇には無い特徴として対電子戦やEМP対策として機械知性では無い事を確認したうえで極めて高度な人工知能を搭載しクローズドオート...外部との電子通信手段を搭載しないで運用される物だった、もっとももしもの時の為に発光信号で簡単な指示が出せるようにだけはしてあるが
「10センチ単装レーザー砲上下に2門、魚雷及び誘導弾発射用の連装多用途発射管上下に2基、40ミリ4砲身レーザー式迎撃砲上下左右に2基づつの計8門、その他観測装置が艦外部及び格納式で山盛り...やっぱり有人運用想定しなきゃだいぶ詰め込めるね。」
「ですが割とこれ高価ですのでおそらく戦時以外ではそこまで売れないかと思われます。」
「まあ試作とはいえこいつ1艇で一般で流通しているフリゲート1.5隻買えちまうからなぁ、コルベットなら3隻だしそこそこの戦闘艇なら5艇は買えそうだよ...観測機材と兵装やっぱ高いよなぁ。」
祐一は自身のくず鉄の艦隊の支出も思い出し溜息を吐いた
一般の人々は知らない事が多いのだが割と勘違いされるのが、艦船の中で最も高価なのは機関と推進設備なのだがその次に金がかかるのは観測機材と兵装であり、それらの入れ物である艦船自体...艦船のガワの値段はそれよりも安かった
無論色々な理由があるが、対隕石対策として小型機や小型艇で使用される自衛兵装は艦船の大きさや軍民問わず利用される事から簡易であるが故の少ない資源と手間で大量生産され安く流通しているのだが、本格的な戦闘用に作られた兵装は使用するにも軍や傭兵や民間軍事企業位にしか需要が無いのに加え生産に手間と資材がかかり高価になってしまうのが多かった
観測機材に関しても民間で流通しているものは性能はそこそこでその分大量生産に向いている構造で安くなっているという事もあり、それこそ性能が高い物は需要が限られ中々な価格となっていた
艦船のガワに関しても諸々の装置を乗せる前であれば装甲とその他諸々の小物ぐらいで大量生産出来る為安かった...もっともそれらを搭載するのが一番大変でもあった
「かといって民間レベルだと元も子も無いししょうがねぇか、あとどれぐらいで着く?」
「ざっと2日ぐらいかの。」
「じゃあ俺醸造所行ってくるね、補充分以上に仕込んでくる。」
祐一は端末をメイリに渡すとメイリを伴い艦橋を後にし、生産区画内の酒や調味料を製造している醸造所で無菌服に着替えメイリと一緒にグラド酒の仕込みを始めた
そんなこんなで時はたち採掘予定地点に到達した
その場所は広大な宇宙の中で一際異彩を放ち国を問わず研究が進められている自然現象があった
「本当に何なんだろうね、この次元跳躍点。」
「わかりません、わからないからこそアルテラ宙域は狙われているのでしょう。」
その地点には大量の岩塊が密集しており更に中心には真っ黒な小さな衛星のようなモノが存在し、そこからは絶えず大量の岩塊が出入りしていた
アルテラ宙域が採掘宙域であるのはこの次元跳躍点が理由で在り、ここから現れた大量の岩塊が四方八方に動いていき色々な地点でアステロイドベルトを形成し様々な資源が採掘されているのである
「各種観測状況どうか? 他に艦影や危険な隕石は?」
「各種観測問題無し、既にこちらに飛んでくる物は迎撃しています。」
くず鉄の艦隊は次元跳躍地点から少し離れた所で展開していた岩塊が密集しすぎて動けなくなり壊滅する危険があるからである
基本的にふよふよと漂うだけの岩塊ではあるが時々凄まじい速さで飛んでくる事もくず鉄の艦隊は既に隠蔽を解き艦隊陣形を組んでおり、格納して隠蔽していた各種兵装も全兵装が展開され飛んできている小型の岩や石程の隕石を迎撃していた
採掘宙域の中心であるという事もあり、凄まじい程に危険ではあるがその分稀少鉱物や稀少でなくとも大量の鉱物が取れるという事もあり、ハイリスクハイリターンな場所であった
「全採掘ドローン及び作業艇発艦開始、運用は旗艦及び艦隊各艦からの遠隔操縦で行う。」
「カットラス級2隻前進、目標の岩塊の牽引開始。」
危険すぎるという事もあり本来なら一緒に出撃する筈の祐一は『アカシマル』の艦橋おり、本来なら採掘部隊を直接送り込むところをカットラス級を送り込み大型の岩塊を射出可動式錨(俗に言うロケットアンカー)を使い、艦隊の方まで持ってくる方法を取っていた
艦隊から分離したカットラス級2隻は全力で観測機器を動かしながら慎重に外周部にある目標の岩塊まで行き、射出可動式錨を放ち岩塊に突き刺すとゆっくりと戻り始めた...その際についでと言わんばかりにおまけの岩塊も幾つか確保していた
「確保完了、カットラス級帰還します。」
「フリゲートかコルベットも必要かな?」
「あっても困らんとは思うが、うちだとこういった場合しかそこまで使わんからのぅ。」
メイリの報告を聞きながら、祐一とセング―は話をした
近くまで持ってきた岩塊は一旦精密検査をし、中に宇宙怪獣や変な物が無いか検査した後採掘がおこなわれる...今回は問題が無かったので早速採掘作業が始まっていた
半日ほど採掘していると祐一がぽつりと呟いた
「暫く留まって何隻か作る?」
メイリとセング―は一瞬止まったが、直ぐに動き出した
「機関及び推進設備は予備部品を使えば中型艦4隻、それ以上でも工廠区画の生産ラインを切り替えれば問題無いです。」
「装甲も偽装用装甲と各艦の補修用使えばよい、建造に関してもガワと最低限必要な物だけに絞ればいけるのぅ。」
危険だけど希少資源やら膨大な鉱物の宝庫であるここに中々来ることも無い
近々物騒になってるし稼げる時に稼いでおきたい
身を守る力も今あるし周りには珍しく敵居なさそうだし、何なら適当に採掘した後の岩塊を繋ぎ合わせて簡易基地にしても良いかも
3人の思考同じだったらしい
すぐさまくず鉄の艦隊の他の機械知性達にも連絡し投票が行われた、結果は...
「取り敢えず依頼関係は急ぎの物は無かったから暫く時間はある、只流石にあれだから簡易基地作ったら『リボーラ・アルテラ』に連絡も兼ねて分艦隊を出してその時に納品できる物は納品しちゃおう。」
「それでしたら護衛戦力も兼ねて駆逐艦かフリゲートも建造しましょう、予備部品の在庫を確認した所直ぐにでも小規模な哨戒分隊位でしたら編成可能ですし何なら兵装の製造もしてしまいましょう。」
「連絡に出すのは『アロー』『スピア』『ピアー』『コキュー』にカットラス級2隻の計6隻、司令官は儂がする、副司令官はアローでいくか。」
『マカサレタ!』
採掘した後本来なら勢いがつかないようにそこらへんにゆっくりと捨てる筈の細かくなった岩塊が、『アカシマル』を基準に空間が組み合わされ7キロ近い小惑星に擬態した簡易基地が作られていく
内部に『アカシマル』『キャノルー』『キャノラー』を格納し、製錬した鉱物を保存しておく為に装甲版を組み合わせた簡易コンテナが内部の壁際に設置されていった...これらのコンテナは万が一奇襲を受けた際には装甲として機能するようにもなっている
外部は細かい岩塊を使い隙間を埋めると共に、宙賊から鹵獲したのは良いが中々売れずに死蔵されていた小型のレーザー砲を埋め込み外を同じよう岩塊で蓋をする、これで隕石にぶつかっても壊れる心配は少なくもし奇襲を受けたり待ち伏せをするとなっても砲撃して岩塊事吹っ飛ばせ良いという事だった
そんなこんなで4日採掘し依頼されていた鉱物を集めて製錬し必要量確保すると、セング―指揮の6隻は艦隊を離れアルテラ宙域に向かい、残されたくず鉄の艦隊は祐一とメイリに指揮されて採掘と建造を推し進めていった
「取り敢えず形にはなった、そこまで長居する事も無いし悪用されたら嫌だから簡易的で良いしね...相も変わらず誰も来ない?」
「危険地帯ですから...個人は論外で艦隊を組んでも時折飛んでくる隕石に吹き飛ばされたり採掘しようとしても宇宙怪獣がいるかもしれない危険な場所です、漂ってくる岩塊を採掘するだけで安定して稼げますからそちらの方が良いという事でしょう...命は1つです、ゲームだとありうるかもしれませんが普通はしません。」
因みに宇宙怪獣とは宇宙空間に適応した生物の総称で、基本的は宇宙を回遊したり宇宙を漂う岩塊に住み着き光合成や岩塊を食べているものが多いのだが何をどう進化したらそうなるのか宇宙船を食べたり宇宙船の機関のエネルギーや内部の人員を食べたりする進化を遂げたものもおり、種類関わらずとても危険な存在とされていた
そんなこんなで2週間が経ち、派遣していた分艦隊が帰還してきた
丁度セレナとサミエラもいたらしいのだが、ドラクトとバルディアの2人からの極秘連絡を直接各地に届ける仕事を2人の名代として頼まれたとの事で、セング―の判断でペンタルフ型多用途母艦『ピアー』とカットラス級2隻をもしもの時の護衛艦としてつけて旅立ったらしい...尚2人ともタイミングの悪さに唸りながら落ち込んでいたらしい
その為行きと帰りで隻数が違う事や輸送能力の減少等もあり、機関及び推進機関の調達数は少なかったらしくこの場で製造する事となった
「でどのぐらい捌けそう?」
「小型艦船中心に30隻は固いの、小型舟艇に関しても大量に需要があるし大型艦も程々じゃな。」
「くず鉄の艦隊も駆逐艦と軽巡航艦を中心に8隻、大型艦は多用途母艦4隻と巡行戦艦4隻を揃えようか...維持費どうすっかな、港湾組合に有事の際に貸し出すとか言ってちょっと出してくんないかな。」
祐一とセング―の会話を他所に凄まじい勢いで作業は進んでいった
夥しい程の岩塊が運ばれ、それに多数の作業艇が取り付き鉱物を採取し『アカシマル』や多用途母艦や新規に設置した基地の工廠区画で製錬と精錬がされ、この場で使用する物と納品する物に分けられコンテナに放り込まれたり工廠区画に運ばれ部品製造に使用され多種多様な建造部品や作業ドローンに小型舟艇へと変わっていった
基地内部では『キャノルー』『キャノラー』の2隻が外で警戒任務に割り当てられ、その空いた場所で4キロメートル程の戦艦が建造されつつあり基地外部でも小型艦船を中心に多数の艦船が同時進行で建造されつつあった
建造されている小型戦艦はドラレーン社では無く地球系企業である新日本重工で設計開発された231式高速巡航戦艦と呼ばれる装甲よりも機動性に重点を置いた巡航戦艦であり多数の勢力にて運用されていた傑作艦だった、地球圏でも主力巡航戦艦として量産されその際には『金剛型巡航戦艦』と呼ばれていた
地球圏では最初に交流したのがグラド竜帝国の調査艦であった事や、地球圏全域で当時地球が死の星と化した原因の新大陸連邦とユーラシア共和国の2国が徹底的に嫌われ排除された事や当時から自由協定圏で一大勢力である大和協定の技術体系の元になっていたグラド竜帝国式の技術を元に発展していったという事もあり、地球圏ではほぼ全ての業界でグラド竜帝国の基準が採用されていた
くず鉄の艦隊も多数のグラド竜帝国基準の設備や艦艇を運用しているという事もあり、互換性がある地球圏の艦船を建造し運用するのは簡単だった
多用途母艦は傑作艦であり運用中のペンタルフ型多用途母艦に加え新日本重工の『315式戦闘母艦・軍正式採用名、隼鷹型機動戦闘母艦』
重巡航艦は新日本重工の『412式重巡航艦』
軽巡航艦は三崎造船の『KJ1156式軽巡航艦・軍正式採用名、長良型軽巡航艦』
駆逐艦は地球圏企業であるスリーアローズインダストリーズの『D8式駆逐艦・軍正式採用名、ニューダブリン型駆逐艦』
フリゲートは川崎造船の『F119式護衛艦・軍正式採用名、平戸型護衛艦』
コルベットは地球圏企業であるノイドイッチュラント造船の『B-33式コルベット』
どの艦船も軍に正式採用されているのもされていないも関係無く傑作艦として名高いのもさる事ながらモジュール式構造を採用している事もあり、凄まじい速さで建造されていた
またその他にもあまり見られない艦船群もあった
「...何あれ?」
「中央軍参謀本部にいた際に提案されたものでな、アステロイド地帯が最前線になった際に前線で膠着状態になった際に工作艦で簡易に作れる弾除け代わりの防護艦として提案されたものじゃ...まあ次元跳躍機関を使っておらんし装甲も無いから突っ込ませて囮にするぐらいしかできんがの。」
岩塊をくり抜いて設備を設置した物や岩塊を繋ぎ合せて中型艦にした隕石宇宙船...アステロイドシップが数十隻単位で漂っていた、レーダーでは殆ど隕石や岩塊と変わらない反応で目視や光学観測でも露出している設備さえ何とかしてしまえば中々に使えそうだった
そんなこんなで凄まじい速さで採掘と多数の艦船を建造して早1ヶ月、連邦側の方面に展開していたセンサーから反応があった
連邦艦隊が接近しているとの報だった