あとがきのようなもの
『結―ユウ―』、第一部はここまでとなります。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
作者の初雪奏葉と申します。
少しだけ、裏話をば。
私は今現在も、介護職として働いているのですが、日々、感じることがあります。
それは、『介護』が世間に浸透していないことです。
人手が足りていないとか、給料に見合っていないとか、そういった『大変だ』という印象だけが先行し、「実際、介護士ってなにをしているの?」という部分を、きちんと答えられる方は少ないのではないでしょうか?
その結果、御利用者の家族とお話をする際、例えば、認知症の知識であったり、紙パンツやオムツの種類であったり、同じ病気でも人によって、全く症状が違う、という部分だったり……とにかく、『介護士にとっては当たり前』のことが、まるで浸透していないと感じるのです。
当然、専門的な知識も多いため、全て把握して欲しいとは思いません。
分からないことがあれば、是非、繋がりのある介護士さんやケアマネさんに質問してください。
ただ、ほんの少し、
『自分の親や大切な人が、実際に介護が必要なった時』
を、想像していて欲しいな、と。
そう思うのです。
そして、そうなった時、介護士さんはなにをしてくれるのか。
ケアマネさんは、どんなことを支援してくれるのか。
それが、自分にとってどんなことなのか。
『大変』とは、なにが大変なのか。
そういったことを、少しでも伝えられたらいいな……。
と愚考し、本作を描くに至りました。
読んでいただいた方はお分かりかと思いますが、まだまだ、描き切れていないことが多くあります。
食事介助、排泄介助、移動移乗介助などの基本的な介護業務や、夜勤の体制、内容、看取り介護、お出かけや行事といったレクリエーションの方法――などなど、介護士の業務はまだまだ沢山あります。
もし、こんなことを書いて欲しい、介護のこういうところが知りたい、など、意見等ありましたら、コメントを残していただけると幸いです。
参考にさせていただきます。
2021年1月より、第二部を公開していきたいと思います。
第一部を経て、浩司と駿介の師弟関係がどのように変化するのか、また、どんな御利用者が出て来るのか、期待していただければと思います。
職員も一人追加予定となっておりますので、お楽しみに!
では。
最後になりましたが、ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
ブックマーク、応援ポイント、コメント、心より感謝申し上げます。
もし、ご縁がありましたが、第二部でもお会いできればと思います。
本当にありがとうございました!
2020年12月9日 初雪奏葉




