過去の過ちは近未来への罪
1,壁の中では
1)壁の中では…
この壁は何時からあるのだろう…
私にとって、この壁はすでに、昔からあるので、自然と受け入れていたのかも知れない。
以前、「この壁の向こうには何があるの?」と幼ない頃、軍隊のお兄さんに尋ねた事があった。
ただ、一言「怖れ」があると言われた。
「怖れ」とはいったい何の事さえ解らずに、それ以上聞くことが出来なかった。
白い壁の向こうにはいったい何があるのだろうかぁ?
私がここに住んで10年目の月日が経っていた。
ここには、白い建物が建っていて、そこには10人の子供が住んでいた。
とはいえ、常に軍隊が建物を守っていて、他に施設があり、その施設が、どのような施設かは?解らなかった。
ただ、ここには、軍隊に守られ、10人の子供と神父がいることだけで11才になると軍隊に連れて行かれ、別の施設に行く事だけは誰しもが知っていた。
それは、施設の入口に「特別軍事施設 聖なる博愛の家〜1号館」と書かれた、今にも壁から剥がれそうな表札があり、その隣には「2号館で待つ!先輩に続け!!」と殴り書きのように書かれていたので、誰もがその真実だけは知っていた。
しかし、ここでの生活はそれほど、悪くはなかった。
常に、上級生が後輩の面倒を見る為に、秩序や伝統が受け継がれているので、争いなどはなかった。
とはいえ、分別を付かない5歳までは、特種のカプセルに入れられ、人工的にカプセルの中では教育を受けなければならない。
とはいえ、そこでの、記憶が何一つとも残っておらず、本当に教育を受けていたのかさえ不思議であった。
だからこそ、6歳になり目を覚ますと、この施設での生活が始まった。
太陽が昇れば、起きて、パンと野菜スープというシンプルな食事を取り、畑に出て野菜を育て、家事をこなした後に、学校に行き、神父より教えをこうのであった。
昼は大きな部屋に長机と椅子がある所に連れて行かれ、12時の時計の針とともに、机からパンと野菜スープが出てくるのであった。
しかし、5日目にこんがり焼けた肉が出てくるのであった。
昼食を取ると「幸せ」について、大きな講堂にて話を聞くのである。
最初の頃、集まっている理由さえも解らずにただ音楽のように聞き入れていた。
それまでは、話というよりも、音楽を聞きに行くと思って何も疑問を感じてはいなかった。
その後、列を作り、建物に戻り、部屋で個人、個人に過ごすのであった…夕暮れになると年長者の合図とともに、建物の食堂に移動し、夕食のパンと野菜スープの料理を手分けして作り、一緒に食べるのであった。
夕食後には年長者が前にたち、明日のやるべき作業などを伝え、
解散となる。
その後、部屋に戻ると次の日の着替えが用意されており、着替えたらかごに衣類を入れなければならない。
一つでも、入れないと入口のランプとともに、武器を持った兵士がやってくるのであった。
常に各部屋には、中からは開かない施錠がされており、私たちの存在さえも軍事秘密であった。
部屋には、白い机と椅子、タブレット端末と、ベッドがあり、シャワーがあるだけの簡素なものだった。
とはいえ、ここのシャワーはとても特別で立って入れば、上から下まで洗って、温風で乾かしてくれるというものでとにかく何もしないで良いのであった。
その後、タブレットに今日の事を記載して一日が終わる。
そんな、平凡でありきたりの毎日を送っていながら、感情がないと気付いたのはなぜなんだろう。
そうだぁ、あれは軍隊の秩序が悪いと偉い人が訪問した時だった…
「今日、来るとは思っていませんでして…明日の予定で準備をしてまして…」
「世界が緊迫している世の中で速度を上げなければならない。
その為には、軍隊の秩序が乱されるのはどうなんだぁ!
あの男は捕まったかぁ?」
「はい、あらゆる、監視カメラと探索ロボット〜キュラのおかげで何とか取り押さえまして、人工知能に代えて戦場に連れていきました。」
「それは、何故だぁ?私が許可したか?ここの人口が減っており、生身の人間が少ない事は知っているだろう?」
「すいません、何時もの対応で良いと思いまして…次は必ず、お伝え致します。」
そんなやり取りを耳にして、感情を知ったのだ…
数日後、見覚えのある兵士が戻ってきたが、明らかに以前のような、笑顔や温かみのない表情になり、私たちと同じような無感情の表情になって戻って来たのだ。
そして、何よりも、左手と右足が特種な機械の身体になっており、戦場の争いが凄まじさを感じたのであった。
その時に、目から水が流れ落ち、胸が締め付けられている事を知ったのだぁ。
とはいえ、タブレットにこの気持ちは記載しておかなければ、秘密にすれば食事が抜きになるから困ったものだ。
だから、みんなは自然と無感情になっていった。
しかし、今ではその時の感情が抜けていて、夢でも見ていたように感じている。
過去の記録を読もうとしても、その日のうちに本部に転送され読む事が出来ないのであった。
私も、その記憶が真実なのかも…解らない。
そんな、何故か複雑の感情を抱きつつ、今年も終わろとしていた。
施設の中では、毎年恒例の新年の挨拶を大きな講堂で行われる。
そこでは、私たちのいる、1号館施設の入居者だけでなく、多くの施設の入居者が集まって来ていた。
いつも、新年になると集まって来ていたが初めて参加する事になった…というのも、来年には2号館の施設に行く為、極秘での参加になった。
そこで、初めて、私たちの他に、東西南北に同じような施設があり、4つの拠点があり、施設内が大きく、3つの階層に別れており、30歳になった時に、軍隊として戦場に行く事を知ったのだぁ!
皆さん、集まりましたか?
それでは、毎年恒例になりましたが、聖なる博愛会(博愛同盟軍)の新年会を始めます。
では、始めに、博愛同盟軍、サファイア国王よりお言葉を頂きます。
「新年明けましておめでとう。
今年、初めて来た10歳の少年、少女にとっては、正直、驚きを感じずには、入られないでしょう。
そして、20年の歳月により、軍事教育をしてきた選ばれし4人の戦士は恐れずに、戦場に行きたいと感じているのではないだろうか?
今は、20年のデータがあなた方の武器として力を発揮するはずです。
皆さんも、ご存知あるとは思うが…私たちの国はクローンとの戦いをしております。
今まで、壁の向こうには、敵がいませんでした。
しかし、私たちは、国防の為にサファイア国を護衛する為の秘密組織として秘密で動いて、治安維持を行ってきました。
選ばれし、サファイア国のトップのDNAを駆使しクローンを作りました。
これは、サファイア国の為ですが、無国籍のクローンが多くなり、サファイア国を新たな土地として、考える「ブラック エンペラー」がサファイア国を荒らし続けております。
是非とも、これまで、15年の歳月をようし40人の戦士が現地で働いております。
この国を守ってください。健闘を祈ります。」
それでは、サファイア国のさらなる発展と勇敢なる4人の聖なる戦士に対して乾杯をしたいと思う!
では、手に持つたるは、深紅の葡萄で作ったワイン、葡萄ジュースを手にもちて乾杯としよう。
では、サファイア国王、乾杯の声かけをお願い致します。
それでは、これまで、クローンの屈辱的な歴史を新たなる進化に向けて発展する為に、民の平和と民の発展に向けて乾杯しよう!それでは…
パーン…パン…っと、鈍い銃声がこだました。
そこには、銃弾を浴び、無残なサファイア国王の死体が転がっていた。
人々とは、その光景を見て、罵声と悲鳴がこだました。
「誰!何があったのぉ…キャー…」
突然、後ろから「黙れ!静かにしろ!」
お前たちが、行動を起こそうとしている事は調査済みだぁ!
俺たちは、サファイア国の破壊を企むフリーダム国のものだぁ!
ツインポケットと手を組み、ネオ東京から、多くの利益を得ている事をしているのだぁ!
「はぁ?我々は、クローンの中のクローンなんだぁ…お前たちの下等動物のクローンに何が出来るんだぁ!」
「私達は、選ばれた優秀なクローンなのだぁ!それに、脳にはAIが入っていて、感情を抜き取り、戦士として育て上げた。又、戦士になりそこなればツインポケットに再生の依頼をかけて、ネオ東京に売れば利益が出る。それに、ネオ東京が平和であればサファイア国が潤わないからなぁ!その為に、ネオ東京との間に壁を作りネオ東京の上層部との連携を取っているのだぁ!もちろん、ネオ東京の人間は気楽なものだけどなぁ…仕事が嫌いで楽を覚えた。私達は、ネオ東京にわざわざ戦争を与えているのだぁ!最高だろ?」
「まぁ、ネオ東京の人間にとっては、謎の生命体がきて、それを守る為に選ばれた戦士が戦っていると感じているけどなぁ!」
「そうだぁ、自作自演の演出だぁ!何が悪い!!」
「目の前で、サファイア国王がなくなったのに、何も感じないのかぁ!」
「何も感じないのではない、私達、軍のエリートが本来あるべき姿に変えただけだぁ、サファイア国王がなくなったら、叫べ、泣け、罵声をあげろ…とインプットさせたのだった。。」
「お前たちは、おかしい、まともじゃない!」
「そうだとしても、フリーダム国を平和な国?まぁ、下等動物クローンの国としているのは?なぜだと思う?フリーダム国に利益を還元して、経済を発展させて、文化、教養、グルメなどマスメディアに与え、人間たちにオアシスを提供して、フリーダム国のクローンに安住の地を与えているではないかぁ?それでも、不満かぁ?」
「お互いに、同じクローンの仲間として、忠告しておく。
次に、サファイア国の崩壊を考えるのであれば、次はフリーダム国を滅ぼす。それだけは忘れるなぁ…」
「明日には、ここに集まった、サファイア国のクローンたちは、今日の記憶は消して、サファイア国王も復活する。」
「もっと、サファイア国の情報を得たら戻ってくるんだなぁ!」
「お前たち、この勇敢な戦士を称えて上げよう。それとも、拘束でもしてあげようかぁ?」
「とりあえず、手ぶらでは名誉も傷つくだろう…持ってけぇ。サファイア国の国王の刀だぁ!それと、血に染まった、国旗でも、持っていけ。サファイア国の金銀財宝(サファイア通貨100万サファイア)もついでに持っていくがいい。」
「いいかぁ、今回は一人でここに来た、勇気を称えるが、おまえの行動がフリーダム国を死に追いやるか?それとも、平和にするか?がかかっている。」
こちらも、マスメディアを通して、フェイクの情報を提供する。
お前が戻った時は、国のヒーローになっているだろうなぁ!
では、次に合う時は、国王として会える事を楽しみにしているよぉ!
「ちくしょ〜!いつか、いつか、おまえの命を取りに行くからなぁ…」
「まぁ、若いって良いねぇ…とりあえず、眠らせて、フリーダム国の手前にでも置いてこい。」
2)ネオ東京の世界
一方、壁の外のネオ東京では
医学の進歩とともに、平均年齢は120歳になろうとしていた。
その為、120年の間に32年は学生として国から保証され、社会に出る時は、公務員として国で働く事が出来るようになった。
32歳までは、冷凍保存することも出来るが、恋愛は法律で禁止されており、破った者は戦場に連れて行かれるか?軍事施設に連れて行かれるのであった。
又、義務教育も、小学校が12年、中学校が6年、高校が6年、大学が8年と勉強漬けであった…とはいえ、世界5ヶ国の言語を教科書で勉強する為、32年では、短いと感じるのであった…
ちなみに、大学院は8年で、仮に卒業すると40歳で社会人になる。
とにかく、疲れたら、冷凍保存を行うのが、当たり前の為、最大で、32歳まで、冷凍保存を行い、そこから、恋愛しながら56年かけて120歳まで生きたいと感じる人が増えていた。
昔は、22歳から働き65歳定年制と考えればそれでも働きすぎと言われるが平均寿命が長くなり、財政が悪化し、定年制は10年前になくなり、年金も100年前に破産してしまったのだった。
とはいえ、外見的に老いはない為、内面的の老いにより亡くなるようになった。
昔のような、癌での死亡はなくなり、心不全が断トツの1位を占めていた。
その次が、自殺となり、勉強する世の中で社会に出たら、働く事に無力感を感じてしまうのが原因であった。
しかし、介護保険制度は今も、あり、80歳から給付されるのであった。
頭を使いすぎる事により、認知症患者が急激に増えて、介護の担い手はクローンがいなければ成り立たなくなってきたのだった。
介護を必要なければ実際はクローンが働く為、お金には不自由しない世の中であった。
つまり、お金持ちは冷凍保存を行い、働かずに余生を送り、貧乏人は冷凍保存が出来ない為、早ければ32歳から働き88年は働く事になる。
その結果、病気になり、介護を必要になるのであった…
しかし、すべての国民はクローン管理又は冷凍保存の管理となるのだが…
「おい、そういやさぁ、この壁は何時からあるんだぁ?哲?
」
「いやぁ、わかんねぇなぁ…400年近いかも…もっと、古いかもなぁ…」
「でもさぁ、壁の向こうの話をしたら軍隊に収容されるからやばくないかぁ?」
やべぇ、監視センサーなっちまった!!
マジかぁ、NGワード「壁」「壁」「壁」
すぐに、軍隊の監視官がやって来て尋問を受けた。
「ちょっと、君たち、今、壁について何かぁ?」言ってなかったかい?
「いえ、明がここは素敵だなぁ…壁を守る軍隊に守られてありがたいなぁ!」って話してました。
「なるほど、今回は軍隊を誉めたから、見逃すが、次は躊躇なく収容所だからなぁ!」
「はい、すいませんでした。」
「くぅ〜あぶねぇ、危なく、軍隊に収容されるところだった。」
「今日は、哲、家で飲もう!胸くそわりって感じだなぁ!」
「良いのかよぉ、お前の家は酒がなかっただろう?」
「はぁ、酒?そんなの古いっうのぉ、今はこれだぜぇ!」
「酒を飲んでいるのは、貧乏人?いや、クローンぐらいだぜぇ!まぁ、そいつらのおかげで働かなくても良いけどなぁ。」
「今はこれだぜぇ!アバッシュ!」
「マジかぁ、すげぇ?よく、手に入ったなぁ?」
「クローンビジネスが成功して、一躍がっぽりだぜぇ!」
「マジかぁ、それって、やばくないのかぁ?」
「明、わりぃ、今日は先客があって、ごめんなぁ。」
:とっさに、ついた嘘がばれないか?心配になったが?
それを、察したらしく
「ちぇ、付き合いわりなぁ、まぁ、いっか、明日、連絡するなぁ!」
かぁ…失敗したなぁ…「アバッシュ」飲みたかったなぁ…
でもなぁ、クローンビジネスは軍事秘密のはずだから…間違いなくやばい橋を渡っているなぁ…明、大丈夫かなぁ?
まぁ、明日にでも、電話くるからまぁ、良いかぁ…貧乏人はビールでも飲むかぁ…
遠くの方から、「ゴーン、ゴーン、ゴーン…ゴン」っと除夜の鐘が鳴り響いてきた…
そう言えば、大晦日かぁ!
ふぅ、今年も最後だって気がつけば、明とも飲んだのになぁ…
まぁ、クローンカフェ、VRカフェでも行って来ようかなぁ…とはいえ、虚しくなるから、酒でも飲んで寝るかぁ!
そう、するかぁ…っと考えて、コンビニによると、懐かしい友人に遭遇した。
「あれぇ?ミサだよなぁ? 」
「久し振り、哲…三宅 哲だよ?覚えているよなぁ?」
「知らない、誰?哲だよぉ…解らない…」
「私は、クローンだから、記憶がないのぉ…」
「えぇ!沢村 ミサではないのかぁ?」
「本体の事?」
「よく解らないけど…本体って?」
「クローンのボスって事…」
「あぁ、そうなるなぁ…」
「この世にはいないから、解らない…」
「どういう事?何があった?」
「私は、クローンだから、解らないけど、本体からの信号がとらえた事だけは解るのぉ…だから、今は自由なのぉ。」
「そうなんだぁ、又、会えないかなぁ?」
「それは、無理だと思う…私たちは、住む世界が違うから」
「そろそろ、私を見つけに来て、自由の世界に行くから…」
「何処だよ?ここより、良いところあるのかよぉ?」
「あなたたちは、ここでは、幸せかも知れないけど…私たちはどうなの?」
「はぁ?それも、運命じゃないかぁ?でもよぉ、お前が人間に説教とは偉くなったなぁ?」
「すいません…ただ、悔しくて…私たちは顔もスタイルも知能も悪くはないのに、人間の奴隷のようになっているから…」
「なるほどなぁ…確かに、俺達も悪いなぁ…」
「あなたみたいの人がいることを知って、良かった。」
「それにしても、俺もあたりまえになっていたなぁ、次も逢えないかなぁ?」
「駄目よぉ…クローンと人間は、すでに、対等になれない。」
「なれるさぁ!なろうと思えばなれるって…」
「ありがとう…でも、これ以上はここには、入れない。あなたも知っていると思うけど…本体がなくなると軍の施設に行かなければならないかぁ…秘密組織が見つけて収容されるだけなのぉ!」
「俺がきっと、きっと、変えてみせる。変えてみせるからなぁ!」
それが、沢村 ミサのクローンとの最後の出会いとなった。
年も明けて、数日が経過したが、明からの連絡が来なかった…
いったい何があったんだぁ…っと思って、家でゴロゴロしていて、暇だかVRTVを見いていたら…ニュースが流れた…
「1月3日 丸川橋の橋で男性が宙吊りにされて、全身に無数の光線銃で撃たれて死亡しているところをクローン猫犬の散歩をしていた32歳の大学院生が発見した。」とアナウンサーが伝えていた。
なお、死亡したのは、 ネオ東京 第一区内在住 ネオ東京クローン管理部 中村 明さん 35歳 です。
えぇ! 明が…亡くなった。
突然の出来事であまりのショックで言葉を失ったのであった…
3)クローン自治区(フリーダム国)
クローン自治区(フリーダム国)
この国は、世の中の人からはフリーダム国と言われ、毎年、多くの人が観光に来ていた。
特に、カネーションが有名で至るところに咲き、ソフィア国定公園のカネーションが赤く見ごろになると観光のバスツアー客が来るのだった。
又、白い中世からある歴史的な白亜の城(フリーダム城)、寺院(フリーダム寺院)、フリーダム料理(肉を一切使わない料理)などが有名であった。
とても、温暖で素敵な環境であった。
しかし、ここには、秘密があったのだぁ…
この地に、観光に来れるのは、世界有数の資産家であり、自分のクローンを持っている事が条件であった。
だが、今では、クローンの価値もなくなり、DNA混合のロボットが支流となっていた。
しかし、この国では、クローンを持っているいる人が観光に来れるので、一度は来てみたい人はクローンの価値が下がっても作り、観光が終われば捨てるのだった…
フリーダム国(クローン推進撲滅委員会)
今日は、忙しいところ、お呼び立てしてしまい申し訳ない。
緊急の会合を開くために、観光客ならびに、留学生を帰国させましたが、この国は進化に入っております。
ここの、住民ならすべてを知っていると思うが、今年はフリーダム国、建国800年にあたる年である。
私たちの、祖先がクローンの誕生とともに、歴史が始まった事は覚えていると思うが…皆さんがここに来た頃と扱いは?どう変わりましたか?
「ひどくなったなぁ!賃金だってなぁ…食うのがやっとだったなぁ…寝るとこないからぁ、橋の下や、廃墟の街だったなぁ…」
「俺なんて、もっとひでぇ〜よぉ、家畜と鎖に繋がれて、ペットの犬は部屋でのんびりしていたからなぁ〜!鎖が外れた瞬間に自由になったなぁ…」
それが、クローンの扱いでは、なかったかぁ?
まぁ、確かに、フリーダム国から極秘に潜伏してなければ今頃、殺されていたかぁ…飢え死にしてたかぁ…自ら命をたっていたかもなぁ。
それにしても、私たち、人間の身勝手な発想により、最初は植物、動物、人間と実験を重ね、試行錯誤を経て、私たちは存在しているのは事実だぁ。
最初は、軍事施設で極秘で、動物のクローンを作り、その後に、人間のクローンを兵士として、教育し、生身の兵士よりも、優秀で優秀なDNAを交合する事により、一人で1000人以上の働きをするようになった。
その成果により、マスメディアも注目し、過疎化の発展や高齢者の介護の人材確保に力を注ぎ、当時は一体、数億円の予算を出しても、こぞって軍より購入するに至ったのにも関わらず、携帯電話の普及の時と同じように、100年もしないうちに30万円になり今では、3千円で売買されている。
明かに、クローンの人権が危ぶまれている。
私たちは、人間に罰を与えなければならない。
逆の立場になった時に私たちの屈辱の日々が終わるのだぁ!
もちろん、私たちは神への冒涜とも、言われ、過剰な世論、マスメディアの中傷などから、科学者は自ら命をたった事は忘れてはならないし、その科学者は「クローンは私たちの分身で、いかなる理由があろうとも、管理される事がない対等な権利を持ちその人らしさの生活を維持すること。」と「クローン人権宣言」を伝えていた事はけして忘れてはいけない。
しかし、人間は私たちを物としての扱いになったのは、試験的に犯罪者のクローンを世に離す事により、信号無視から始まり、犯罪をお越し、「ネオ東京駅爆破事件」と言うテロ事件をお越し管理するようになったのだぁ!
これも、政府の自作自演であったに違わない、300人近い老若男女が被害にあったのに関わらず、政府は規制するどころか、クローン製造会社「ツインポケット〜TP」の利益はうなぎ登りに業績は伸びて、名前を見ない日はない。
私たちはツインポケットを攻撃し、クローンの開放をする時に、きたと感じている。
どうだろう、私たちは正義の為に立ち上がろうではないかぁ!
よし、やろう!
やろう!やってやろう!とみんなが高々に叫んだのだった。
4)戦士の帰還
世界では、一斉にフェイクニュースが流れていた。
臨時ニュースで「昨夜、現地時間、18時35分 サファイア国王が暗殺されました。なお、フリーダム国の戦士、マイケル ゾフィ 32歳 です。」
「しかし、びっくりしましたねぇ…他の国の戦士があの悪名高いサファイア国王を暗殺するとは…サファイア国も拘束するどころか?歓迎ムードですからねぇ?」
それでは、町の声です。
「いやぁ、本当に感謝しても、感謝しきれないですよぉ、重い税金に、常に監視されていましたから…こんな日がいつ、終わるのか祈っていました。」
カメラさん、見て下さい?
町の至るところにマイケル・ゾフィの写真が至るところにあります。
「ゾフィ、ゾフィ、ゾフィ。おぉ〜ゾフィ!!」と町はゾフィフィーバーです。
それでは、スタジオに戻します。
ところで、マイケル ゾフィは一体何処にいるんでしょうかぁ?
気になりますねぇ?
はい、えぇ…そうなんですか?
えぇ…ただいま、マイケル・ゾフィに関しまして、連絡が入った模様です。