復讐の戦争
「……」
抜き出された弓矢から滴る赤い汚物に王は目を細め、すぐ横に投げ捨てる。
「屑が」
もはや聞こえてはいないだろう、闇覆う神父に向かい、王は吐き捨てるように語る。
「処刑を開始する……」
何かを訴えるような瞳のまま死に絶えた神父は、人とは思えぬ形相で目前の王を睨む……。
しかし、金色に輝く真の王は……そんなものなど眼中に収まることなく。
「ベアアアアアアアアド!」
反逆者の処刑を開始する。
◆
「!?」
響き渡る王の怒号、それと同時にどこか金属の擦れるような音が響く。
数は十や二十ではなく、百……二百。
その音は海のさざ波にちっかう、自らを取り囲むように広がっていく。
が。
「どこだ!?」
「いない……どこにいるんだよ!?」
その姿は一向に現れることなく、一同は見えない敵に包囲される。
ざわつく声は絶望の音。
ワカルノハこれから自分たちが処刑されるという事実のみ。
兵士たちは見えない敵を探して四方を見渡している間に、幽鬼は奇襲の準備を整える。
「っ!?上だ!」
誰かが叫んだ頃には、もう何もかもが手遅れであった。
街道に沿って建てられた町の屋根に立つ兵士は、すでに照準を敵に合わせている。
「撃てぇ!」
一人の兵士の合図と同時に、降り注ぐのは神父の胸を穿った矢。
数千の矢は防がれることもなく、次々と犯罪者たちに正義の矢を降らせ続ける。
まるで壺の中にいる虫たちに、水を流し込むかのよう。
その露を払う術も、この狭い道から逃げることもできず、唯々人々は蹂躙される。
まさに地獄、正義の名のもとに振るわれる凶弾はもはや戦意を亡くした民を、ためらうことなく殺し、町は、降りしきる雨によって街道に川を作り上げる。
……赤い赤い、血の川を。
だが、まだ絶望は終わらない。
「突撃いい!」
目前から迫る黄金の輝き、地響きを起こしながら、兵士は反逆者の駆逐にかかる
「ひぃ!」
絶望。全方向を包囲され、身動きが取れない状態での全軍突撃。
統率者を欠いた軍団は、文字通り何もできずに処刑をされる。
逃げる/ いったいどこへ?
戦う/一体どうやって?
選択肢には常に死のイメージ。
あるのは後悔と悲しみ、もはや戦う気力などなく、朽ちた死体の上で地団駄を踏むように唯々蹂躙される。
そう、蹂躙されるだけのはずだった。
「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
響く断末魔は屋根の上、弓を構えて人々を穿兵士は、一足の元で屋根へと飛び乗った一人の反乱兵により、唯の一刀の元に切り捨てられ、肉塊へと姿を変える。
包囲網の一端。
数多く並ぶ狙撃ポイントの中で、最も見晴らし良く安全に人々を殺せる背の高い家の屋根の上。
そこに居た兵士は、仲間の声に気を取られ、その姿を視界の外へ置くことが出来なくなる。
返り血を浴び、片手に長剣を持つ銀色の狼。
その姿は一瞬でも気を抜けば食い殺される狼のそれそのものだった。
一つだけ違うとすれば。
「ひ……来るな!来るなああ!?」
その狼は、たとえ気を抜いて射なくても食い殺しに向かってくるという一点だけだ。
一人目の肉塊を捨て、狼はショートボウを自らに向ける兵士へと疾走を開始し、あっけなくその両腕を切り落とす。
芸術的なまでの身のこなし……剣捌き。
一糸の乱れもないなぞるような真向切りにより振り下ろされた刃を返し、振り上げられた刃。
この二度で、兵士は今まで利用していた二本の腕を失う。
「あ…・・・ああ」
生半可に与えられた苦痛は、兵士の意識を刈り取ることもできず、兵は断末魔よりも酷い音を奏でる。
常人ならば、その声に体の動きを制限され、戦意を削がれるだろう。
しかし、男は眉一つ動かさず、戦うことが不可能となった男の首を掴み、強引に持ち上げる。
「ぐ……ぎぎ……ぎぎぎ」
人とは思えない声を上げる肉の塊のなりそこないに、何も感情を持たない兵士。
当然だ、腕を落とした瞬間、彼にとってこの兵士は人ではなく盾となったのだから。
「あ……や。め」
「あいつはもう助からん!撃て撃て撃てぇ!」
兵士たちはいっせいに、絶対的優生位置に侵入した侵略者を排除すべく、逃げ場のない屋根の上、標的に的を絞って打ち出してく。
「あ……うが……あぁ」
其れを盾で防ぎながら、男は次々に弓兵を切り捨てる。
「ぎゃああああ!?」
切られていく兵士は断末魔を上げながらバタバタと倒れて行き、切っては次切っては次と、男は機械的に人を切っていく。
生きていた盾も、三本目の矢を受けたころ、首を掴まれ体をビクビクを震わしたのち動かなくなり、背の高い屋根の上で立つ生物は、返り血で赤色にそまった狼一人となった。
まさに死神……一人の人間が、一個小隊、計五人を殺し終える行動は、反乱軍と国王軍とが衝突するよりも早かった。
「……戦え!」
男は死体を離さず、怯え戦意を失った兵たちに語る。
「何もせず死を待つか!?戦い殉教者として神に愛されるか選べ!そして、その答えを自らに刻んだ刃をもって答えよ!!何のためにここに来た!?何を覚悟してここにいる。
そして、ここで何を失うかを胸に問え!!真なる信仰は、マリア様と共にあるか否か!!」
響く声は決してうまくはなく、どこか不器用で粗暴。
しかし。
「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
雄たけびを上げる兵士は恐怖なく兵へと突入する。
其れはこの上ない反撃、奇襲により、戦意の失せた敵を処理するだけだったはずの金色の集団は、その傲慢さにより刃を振りかぶった体に牙を立てられた。
数で勝る反乱軍、そして、マリアに当てられ、理性が半ば崩壊している彼らと、勝利を確信し、自らの死を予想すらしていなかった黄金の兵団。
その初劇の衝突は、反乱軍に軍配が上がった。
「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
雷の如く響く人々の声は、同時に黄金の軍隊の隊列を瓦解させる。
「う……わ」
突撃する槍兵は、前方に盾を持ち構える人々の喉笛を……太ももの付け根を……脇腹を穿ち、その背後にて構える槍兵と槍を交え、相打つ。
運が良かったのか?それとも盾を構えていた兵士が少なかったのか?薄い守りはあっけなく敗れ、反乱軍の特攻兵と引き換えに国王軍は盾と特攻兵を失った。
「っああ!?」
盾のある兵団と、盾を失った兵団では、優勢は火を見るより明らか。
振り下ろされた刃は、白銀の盾に弾かれ、盾から伸びる一撃におり、その四肢をなえさせる。
……ファランクス。
陸上戦にて、古代最高の戦争法と呼ばれた陣形。
時代が進み、騎馬兵の突進力……人海戦術による圧殺により淘汰された戦闘陣形ではあるが、狭く馬を用いることのできないこの場所では絶大な効果を発揮する。
そう……この陣形を立てるために、神父はこの場所を戦場に選んだのだ。
「卑怯者め!!唯一絶対神の信徒でありながら、他国の神が授けた技術を用いるか!?」
次々と死にゆく国王軍の仲間を見ながら、一人の男が怒号を上げると。
「知とはすべて唯一絶対神の授けたもの!故に、技術、英知、森羅万象これ全て神の生み出したもの也!」
呼応するように叫んだ男の突きだした槍に喉仏を貫かれ絶命する。
~響き渡る音は、刃が弾かれる音と、肉を刺し貫く音、神の名のもとに振るわれる銀色の棘は、人々を次々と甘い眠りへと追いやっていく。
勝利はもはや揺るがない、数に勝る反乱軍は、このまま王の首を取るだろう。
だが、それでいいのだ。
元よりこの戦いは、反乱ではなく復讐なのだ。
「……ふん」
この惨劇に苦悩し、王に撤退を要求する神官や、軍を指揮するものからの報告を王は無視し、表舞台から姿を消した元凶の退場を王は確認し、そう鼻を一つだけ鳴らした。
◆
「はぁ……はぁ……はぁ」
屋根の上に居た弓兵を殺し、反乱軍をたきつけた男は、今は既に戦場から背を向けて走る。
「ちょっと早いよオッサーーン!」
「っ黙ってろアホ!死ぬよかましだろうがってんだ!?」
「ふ……ふたりとも!ケンカしてる場合じゃないわよ!」
その背後から続く、少女二人と少年一人。
それぞれがそれぞれでこの状況に文句を垂れながら走っている。
メルヴィルはその余裕に少しだけ頼もしさを覚えながら、周囲からの奇襲に備えながら教会への道をひた走る。
神父が死に、王が民に弓を引いたいま……この国はもう終わってしまった。
王が死ねば、即ち跡を継ぐ者がおらず。
民が負ければ、もはや其れは国とは言わない。
ならば護衛のすべきことは一つ。
信者と兵士の戦争の間に逃げること。
「っ……」
父が死んだというのに、彼女の瞳は依然変わらずに強い色を灯している。その胸に何を秘めているのかは分からないが、神父との決裂はそれほどまでに進んでいたことをメルヴィルは遅ればせながら痛感する。
「だーってろエレノア!」
ぐずるエレノアをヨハンは叱責し、先導するメルヴィルに問う。
「……おいオッサン!」
「……なんだ」
「俺の気のせいだといいんだが、あの戦場に聖騎士団のヤローどもはいやがったか?」
「……いや、いなかった。 恐らくは王の身辺を固めているのだろう」
ヨハンの問いかけにメルヴィルは言葉少なに解説し、先を急ぐぞと言わんばかりに走る速度を上げ……。
「じゃあなんであの時……王のヤローは聖騎士団長の名前を呼んだんだ?」
ぴたりと……制止をする。
瞬間。
「っ!?」
目前を何かが走り抜け、ほぼ同時に脇の家の看板を刺し貫く音が響く。
その一瞬で、それがなんだったのかを見て取れるほどの動体視力を持つものなどこの世には存在せず。
しかし、それが明らかに人を殺すために作られたものだという事を理解し、メルヴィルはすぐさま刃を引き抜きその物体が飛んできた方向へ身構える。
……そこに居たのは、白の兵団。
この国に住まうものなら誰もが憧れ、誰もが恐れる聖なる断罪者たち。
奇襲を図った者は、奇襲の失敗に動じることなく潔く剣を抜いてメルヴィルの前へ現れ、
それと同時にどこに隠れていたのか続々と道から白い甲冑を身にまとった男たちが現れ、教会への道を塞ぎきる。
「聖……騎士団」
絶望が来る。
白い白い絶望が、マリアたちへと押し寄せる。
その数だけなら、まだここまでの絶望ではないだろう。
彼等が恐ろしく感じたのは、その身にまとった物だ。
天使のような白い甲冑は、聖騎士団の名に恥じぬ穢れ無き出で立ちである。
だが、その顔にかけられた仮面は見たこともない怪物のような形相で恐怖を誘う。
「っ成程なぁ。一見すれば唯の暴動鎮圧にしか見えねぇが、その実目的はお父さんの敵討ちってか? まったく器の小せぇ王様だな~おい」
ヨハンはその状況にいつものように皮肉をかましてみせるが、その表情は青く染まっている。
「……ヨハン」
「大丈夫だ……問題ない」
不安げな声を漏らすマリアの手をヨハンは握りしめ、安堵させるように言葉をかけるが、それでもその声は震えている。
「そうは言ってくれるな坊主……こちらも聖都を守護する役目、そこの嬢ちゃんみたいな魔女は即刻殺さねーと、国がおかしくなる一方なんだよ」
ヨハンの言葉に呼応したのか、白い甲冑をかき分けるように、一人赤いマントを背に負った男が現れる。
他の兵士とは違い、この男だけは仮面をつけず、真っ向から四人と対峙する。
「……はっ、何が魔女だ、勝手に崇め奉ったのはてめーらだし、それを成りあがるのに使ったのはこいつの親父だろーが、勝手に女に欲情しておいて冷めたら殺すってか?おかしくなったのはこいつの所為じゃねーだろーが!」
ヨハンは怒鳴り散らしながらメルヴィルの後ろで剣を取り構える。
「ふん、確かに。普通の女だったらその意見は通るだろう。聖騎士団としてそう言ったバカ野郎どもの眼を覚まさせるのが仕事になるだろうが……魅了の魔術を常に体から放出させている女の事を、魅力的な女とはいわねーんだよ」
「魔術?」
「魅了の魔術……しかも本人の意思に関係なくところ構わず魅了しまくる厄介者。まったく、ケルト神話のどっかの英雄が似たような魔術を使っていたがこれはもはや魔術じゃなくて呪いだな」
「そんなばかげたものを信じてるのか?」
「むろん信じちゃいなかったさ、だが」
そういうとベアードは隣で立っていた男へと手を伸ばす。
それは、奇襲でメルヴィルたちに弓を引いた男だった。
そして。
「え」
その男の仮面を取る。
「!?」
距離にして大体十五メートル。
先ほどまでマリアたちを殺そうとしていた男は。
「あ……ああああ……あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
何かに取りつかれるように、いや体のどこかが狂うように絶叫の声を上げ。
「ぎぎ……あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!」
笑いながら騎士団長へと刃を向ける。
一閃。
狂った刃は騎士団長へと届くことなく、団長は何の躊躇もなしにその男へ刃を走らせて胴体の上についていた不出来な球状のものを地面に転がす。
「バカが……聖騎士団に卑怯者はいらねーんだよ」
部下への文句を一つ零し、そしてもう一度目前の騎士に問う。
「分かっただろ?このマスクは匂いと言う匂いを完全に閉じるように作られたマスクだ……その女の色香には、もはや名状しがたい冒涜的な魔術が仕込まれてんだよ」
男は剣を構え、巻き込まれる前に早くその女を渡せと言葉を付け足す。
しかし。
「……断る。いかな理由があろうとも、我が騎士道はマリア様を守り抜くことだけだ」
メルヴィルは力強く拒否をし一歩後ずさる。
「そうか……恩人を斬るのは悲しいが、これも王の為……一人残らず殺すだけだ!」
刃を掲げ、騎士団は刃を構える。
曰く 獅子は兎を狩るのにも全力を持ってその命を刈り取る。
故に油断も慢心もそこにはなく、つけ入るすきなどある筈もない。
其れこそが、最強の存在なのだ。
「っ……」
大地が身を震わすような足音が響き、一歩一歩死が迫って来る。
「どうした!逃げないのか? いいんだぜ?努力した分報われるのは神の定めたルールだ!命を懸ければあわよくば逃げ切れるかもしれねぇぜ?」
騎士団長は笑いながら、そうマリアたちに提案をする。
しかし、ここで動けば完全にあちらは突撃を仕掛けてくるだろう。
そう、彼らが真っ先に仕掛けてこないのは、目前の白銀の騎士を恐れてのことだ。
たった四人の相手に、犠牲を出すことは論外である。
故に、この騎士が背をむかない限り無闇に仕掛けてくることはない。
しかし、逆にじりじりと詰め寄られれば結局は結果は同じになる。
ここで最善の方策は……とメルヴィルは思案を巡らす。
この窮地を脱する方法は一つ……。
自分が残り相手をする事。
そうなればマリアは逃げることが出来る。数人追手の手は伸びるだろうが、ヨハンとてメルヴィルが手ずから剣術を指南した少年……一人や二人を相手取るなら不足はない。
しかし……それでは意味がないのだ。
脳裏によぎる影は、懐かしき日の記憶。
生涯をかけて守ること……其れが彼の騎士道であり、途中で死に責任を他人に押し付けることは、彼には許されない事なのだ。
そう……己を叩き上げてきた騎士道精神……この場合、その鉄の精神が判断を鈍らせていた。
『どうする……どうする』
汗が流れる……。 思考が鈍る。
と。
「……ふん、どーせ逃げたって追ってくるんでしょうに!?隣国のお姫様だって暗殺できるんでしょ!あなたは!」
マリアの言葉が……街道に響いた。
その言葉が、そこに居た騎士団長を震え上がらせるほどの……起死回生の一言になるとはつゆほども思わずに。
「……え?」
「…………なっ」
驚いたのはベアードとメルヴィル。
白銀の騎士は驚愕に瞳を丸くして、赤いマントの騎士団長は藪をつついて出た蛇をけしかけられたかのような冷や汗を垂らしながらマリアを見つめる。
「……っち……そういえば、いつかどこぞの小娘に興が乗ったついでに自慢話をしたんだっけか……」
唇を噛み、後悔をするように騎士団長は面倒くさいことになったなと小さく漏らし、部下たちに気を引き締めるように手で合図する。
そして。
「マリア様、お逃げください。私が奴らを食い止めます」
しばし言葉を失っていたメルヴィルは、目前の敵へと刃を構える。
「メルヴィル?」
「おっさん!何言ってんだ!?この数相手に張り合うってのか?無理に決まってんだろ」
「そーだよ!死んじゃうよ!」
共に過ごした仲間たちは、彼を引き留めようと言葉を漏らすが……今の彼にはもはや……その言葉は届くことはない。
「どうして私が、あなたの色香に惑わされないのか……分かりました……あの人を失ってから私は……心が死んでいたのです」
「何を言って……」
「私はあなたを、恋人と重ねていた。死んだ心で、幻想を守護していた」
たとえ私が幻想で、彼女が現実だとしても。
彼にとってはやっぱり、彼女は幻想なのだ。
だから、よみがえった聖騎士のやることは一つ。たとえそこにあの子が居なくても。
「だから私はもう、幻想を守る必要はない……」
命果てるまで、その使命(あの子)を(の敵)全うする(を打ち払う)こと。
「私は私の敵を討つ!!」
その怒号は彼の意志の強さを三人に伝え。
「行くぞマリア!」
ヨハンはその意思を受け止め、マリアの手を引きスラム街へと続く裏路地へと走る。
「っ!そこをどけぇ!メルヴィル!」
もはやなりふりなど構ってられないと、騎士団長は全軍に突撃を命ずる。
目前の敵は既に守護者ではなく復讐者。
被害が出る前に押しつぶすのみだと言わんばかりに、数の暴力により銀色の騎士を殺しにかかる。
それに向かい、メルヴィルは恐れることも速度を落とすことなく疾駆する。
目前の敵を、当然のように打ち払うために。
一つの無念と望みを……燃え上がらせて。
「復讐するは我にあり!」
◆




