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何故か義妹も異世界へ!?  作者: 香椎みんと
9/13

村の案内

なんとか書けました。

しかし想定の範囲外に物語が進んでいく・・・

「その、お爺さんってどんな方なんですか?」


「おいおい、敬語はなしにしようぜ、爺ちゃんか・・・必要以上には喋んない堅物って感じかな?うん、それが一番しっくりくるかもな」


村長宅を出て村の中のお爺さんの家へ行くことになった俺とアルバルド。

周りにいる村人の『誰こいつ?』な視線も気にしつつ、相手のことを少しでも知っておこうと思ったけど・・・堅物かぁ・・・


「ま、硬く考えることないぜ、爺ちゃんが怒ってるのなんて俺しか見たことないからな」


「えっ?そんなに怒らないんだ?ってかアルバルド、そんなお爺さん怒らせたの?」


「お、シロ、よくわかったな、怒らせたときは俺も若くってな、流石に落とし穴はまずかった・・・あのあとめっちゃ怒られたもんな・・・後で話を聞いた村長や村の皆から怒られてしばらく口も聞いちゃくれなかったもんなぁ・・・」


「うわ・・・よく大丈夫?だったね」


落とし穴って・・・子供じゃなきゃやんない・・・って子供だからやったのか・・・


「おう、そのあと2,3日してからどうにか腰が治った爺ちゃんが皆に「もうやめてやれ、若かったんじゃしもう反省しただじゃろう」なんて言ってくれたから俺はまだここにいれるんだって思うよ、実際そう言ってくれなかったら村から出なきゃいけない気がしてたからな・・・」


「そんな良いお爺さんになんで落とし穴なんか・・・」


「むぅ、あの頃は無口で不愛想な爺ちゃんの顔をどうにかしようとあれこれしてたからなぁ・・・最後の落とし穴でもうすっぱりやめたけどな、顔には出てなくても声とかで感情がわかるようになったしな」


「ふ~ん、そういうのなんかいいね」


「だろ?まぁそれでもまだ怖いんだけどな、っとここだ、爺ちゃ~ん、迷い人連れてきたぞ~」



話してる間に着いたようだ、見た目は近くの家と同じ感じの1軒家、だが表札もなければポストなんてないのが当然みたいだ。

どこかに目印でもあるのかと入口を見てると|頭の上(鴨居)あたりに目のマークみたいなのが書いてあった。鑑定士?だから目なのか?など考えてたら中から声がする。


「おいシロ、何やってんだよ、早く来い」


「お、おう」


袖を引っ張られて中へと入っていく。

薄暗い部屋の中にはこれまた薄暗い印象のお爺さんが椅子に座りこちらを見ていた。


「は、はじめまして、棕櫚・・・シロといいます。」


「・・・おぅ」


頷かれ、目の前の椅子を指さす。


「座れってさ、爺ちゃんもうちょっと喋りなよ、ったく・・・」


そういいつつアルバルドは近くの椅子に腰かけた。

多少慌てて俺も座る。位置的にはお爺さん俺アルバルドと左回りだけど俺の位置はお爺さんの

真正面だった。


「えっと・・・」


「なんも言わんでいい、ここに来たのはスキルが知りたいからじゃろ、黙って待っとれ」


「は、はい」


じっとこっちを見つめるお爺さん、あれ?目がゆらいでる?魔力か・・・

さっきまで魔力の練習をしてたのですぐに結びつけることができた。

何をしてるのかと興味深げに見ていると『鑑定眼を覚えました。』と脳内アナウンスが・・・


「はぁ!?」


「なんだ?どうしたシロ?」


「・・・だまっとけんのか・・・まぁいい丁度終わったからの、」


「あ、ぅ、すみません」


だって脳内アナウンスだよ?誰でも驚くって!


「それでお前の能力じゃが、名前しかわからんかった、「ラーンオール」と「メモリーズオール」じゃな、どっちもパッシブっぽいが聞いたことないスキル名じゃ」


ラーンオール・・・?メモリーズオールは直訳で全記憶?


「あ、ありがとうございます」


「用が済んだら出て行ってくれ、儂は忙しいんじゃ・・・」


「おう、ありがとな爺ちゃん、また来るぜ」


と、アルバルドはいつもの調子でさっさと行ってしまう。


「すみません、失礼します」


と、俺も慌てて外へと出て行く。

室内から「ふん・・・また来い・・・」と小さく言ってたがアルバルドには聞こえただろうか?


「な?怖かっただろ?」


「・・・優しい感じのお爺さんって気はしたよ」


「そっか・・・それじゃぁ村の案内に行くか!」


「おう、よろしく、アルバルド!」


「おうよ!じゃぁまずは昨日の解体屋からだな」


「解体屋?って昨日スクロフ持ってったとこ?」


「そうそう、あそこだ。もう解体終わってるだろうしな。」


話を聞くと解体屋とは狩人が捕ってきたものを解体する代わりに肉の7割をもらう仕事のようだ。

って7割は高すぎじゃないかと思ったが、7割のうちの8割は村で獲物が取れなくなった老人に配られる、その残った2割が解体屋の取り分なんだとか。

考えてみたら子供や老人に狩猟とか無理だよな・・・

野菜とかは村の敷地内で作られているから子供や老人の仕事になっている。

できた野菜もまた、村長宅に一回集め、それぞれの家に均等に割り振る。

こんな感じで村は回っている。

と、解体屋で捌いた肉を受け取りながら説明された。

このとき、肉の欲しい部位は捕ってきたものが選ぶことができ、2番目は解体屋、そのほかは村長宅へ持って行き、分配されるみたいだ。


「ところでシロのスキル、いまいちわかんないな、ピンと来ないっていうか・・・」


「そうだな・・・俺もメモリーズオールはなんとなくわかるんだけどもう一個はいまいち・・・そういえばアルバルドはどんなスキルもってるんだ?」


「おいおい、失礼だぞ、シロ、普通聞いちゃいけなかったりするんだぞ?って俺はシロの聞いたから教えるけどな。」


「そうか、失礼か。そう言えばしょぼいのもあるんだっけ?そういうの持ってる人からみるとマナー違反になるよな、教えてくれてありがとう。」


「そうそう、そのまなー違反だ。でだ、俺のスキルだが一つは『索敵』だな、エルフや狩りをしてる人に出やすいみたいだ、これはどこに何があるか大体わかるスキルだな、パッシブだから使い勝手もいい。もう一つは『狩猟』これもエルフが出やすいみたいだな、矢の進む方向が大体わかるんだ。弓矢を持ってないと発動しないけどパッシブだな。この二つがあったからシロを助けれたとも言えそうだけどな!」


「その説は大変お世話になりました。」


「まぁ気にするなって、次は・・・どこ行きたい?」


「う~ん・・・スキルって色々あるんだろ?見てみたいんだけど・・・」


「おう、じゃぁまずは村の入口から始めるか!」


こうして村の中の案内(スキル探索)が始まった。

(一個はわからない?けどもうひとつは直訳すればメモリーズオール=全記憶、もしかしたらスキルをすべて忘れずに覚えておけるかもしれない・・・!)


村の入口から始まったスキル巡り。

門番さん、アンセストさんは最初に入ったときに少し会ったけど話してみると良い人だった。

スキルを見たいと言ったら快く自分のスキルを見せてくれ、次に行く場所やどんなのがあるのかおおざっぱにだけど教えてくれた。

基本的にエルフ族(男)のスキルはこんな感じの編成らしい


      索敵(A)動くもののだいたいの位置がわかる

      狩猟(A)矢の方向を決める

      テレパス(A)一定の距離の相手と念話できる

      身体強化(A)数分間の身体強化


この中の3つを覚えておいて残り2つは自分の固有スキルになる。と、いっても索敵と狩猟は出やすいらしく、残りの1つは自分の為に使うのが普通らしい。

また、狩りをしないものは上の2つを外し、それぞれの職にあったスキルを入れているみたいだ。

スキルの交換も祭りの時にするらしく、そこから話が進むこともあるんだとか。

それより、エルフ族はスキルは5つまで、スキルランクAまでは覚えられるらしく、そのおかげで固有スキルでもAランクまでは覚えれるみたいだ。

村の中で覚えられたスキルの中でも一番なのはこれだった


      ステータス表示(S)自分のステータス確認ができる


これにより自分のスキルが確認できた。

最初からこれを覚えればとは思うけど、ランクSな為まず省かれていたらしい。

その結果がこれ。


      ラーンオール(Z)すべてのスキルを覚えられる

      メモリーズオール(SSS)すべてを覚えたままにできる


なにこのチート・・・

それでもこの二つだけじゃモンスターには勝てないし、何もできない。

だから予定通り村の中を巡っていろいろ覚えて行った。



      言語認識(S)あらゆる言語を認識できる

      鑑定眼(A)相手のスキル名を確認できる

      索敵(A)動くもののだいたいの位置がわかる

      狩猟(A)矢の方向を決める

      テレパス(A)一定の距離の相手と念話できる

      身体強化(A)数分間の身体強化

      ステータス表示(S)自分のステータス確認ができる

      魔力強化(A)数分間の魔力強化      

      火魔法(A)炎の嵐を作り出せる  etc

      水魔法(A)雨を降らせる etc

      土魔法(A)地面から壁を作れる etc

      風魔法(A)風の刃を出せる    etc 

      光魔法(A)光球を生み出し持続させる etc

      闇魔法(A)光を遮る壁を出せる  etc

      隠蔽(A)物を隠せる

      隠密(A)相手に気付かれにくくなる

      無詠唱(SS)呪文を唱えずに使うことができる

      スキル復元(SS)なくしたスキルの復元ができる

      誘導(B)相手の意識をそらす

      回復魔法(S)怪我の回復     etc

      飛行魔法(S)約1時間の飛行が可能

      念動(A)見えないもの、埋まってるもの以外は動かせる

      看破(A)相手の能力がだいたいわかる



など、村を回り覚えて行った。

火魔法などはAを覚えればそれ以下のは普通に使えるみたいだ。

それと固有スキルのおかげでとりあえずSS級までは覚えれるのがわかった。

それともうひとつ、どうも新しいスキルを覚える度に魔力量が増えてるっぽい、魔法を使うのがかなり楽になった気がした。

それでも村の中を回り一つしかない(と思われてるスキル枠)を慎重選ぶようにすべてを探っていく。


「まぁこんなもんだな、あとは村長とかのだけど、村長のスキルはなぁ・・・」


「すごいの?」


「いや、まぁいいか、村長になるにはあるスキルを覚えておかなきゃならないんだけど、そのスキルってのが部族強化なんだよ、ランクはSSS、一定範囲の同じ種族に対しステータス補正があるって聞いてるな、これのせいで村長は村から離れられない、俺としては微妙なんだよな・・・狩りしてる方が気楽だしな」


「そっか・・・」


(村や森に薄い膜みたいなのが張られてるけどこれがそうか、でもスキルを覚えられないってことはエルフ固執なのかスキル内容が違うのか、かな?)


「こんなもんでいいか?終わりなら村長宅に帰るけど?」


「う~ん・・・」


案内終わり宣言か・・・大した特徴もない村だしな・・・


「そう言えばお祭りがあるって聞いたけど、どこでやるの?この町の広場?」


「おう!今年はこの村の広場だな。毎年3つの村で持ちまわってる。来年は女の集落だな、再来年には夫婦の集落だ。」


「その割には・・・なんかこう・・・お祭りムード?がないね?」


「お祭りムード?わからんけど、毎年こんな感じだぞ?」


「ふ~ん・・・」


そう、この村を回ってみたけど普段の村って感じの雰囲気が漂っていた。

もうすぐ祭りが始まるって感じじゃなかった。


(もう少しお祭りらしくすればいいと思うんだけどなぁ・・・)


「なぁ、その祭りってなんだ?」


「えっと祭りっていうのは、昔は日頃の感謝や祈り、慰霊のために神仏および祖先をまつる行為(儀式)かな。供物なんかが捧げたりするみたい。でも最近じゃ皆が集まってわいわいしたり踊ったりするってのが祭りって認識かもね」


「ふ~ん・・・まぁ精霊に祈りや供物を奉げるってのは一緒かもな。でも祭りかぁ・・・」


これがこの村初の祭りの始まりだった。

次回は祭りの準備かな?

でも祭りってどうしよう・・・?

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