表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/19

EP:3 新年まであとX時間。

今年も今日で終わり。

美里姉ちゃんと僕は大掃除に精を出していた。

茜姉ちゃんはママとおせち作り。

茜姉ちゃんの部屋はひどいもので、いろんな本が山積み。

たまにハサミとかペンが本の隙間から出てくる。危ないなあ。

ママの部屋はほとんどのものが埃をかぶっている(3ヶ月使ってないから当たり前か)。

ママの部屋の掃除は美里姉ちゃんが辛そう。

こんなんで新年に間に合うのかなぁ……

朝の11時。


「美里、やっぱ掃除あたしがやるわ」

珍しい。茜姉ちゃんは“掃除できない人間”なのに。

お昼ご飯の時に言い出した。

「お姉ちゃん、いいよわたしは……」

「美里あんたアレルギーひどいでしょ?また喘息起こして病院で新年は可哀想だろ」

アレルギーがひどいのは茜姉ちゃんも一緒だ。

いや、茜姉ちゃんのほうが大変だ。くしゃみで呼吸困難起こすから。

「お姉ちゃんのアレルギーもすごいと思うんだけど……」

美里姉ちゃんにも言われてる。

ママはなんとも言わない。

「これは姉としての命令だ!」

出たよ、“姉権限”。

本当に言うことを聞かせたい時に使うあれだ。

……なんで“掃除できない人間”の茜姉ちゃんがわざわざ美里姉ちゃんと変わろうと“姉権限”使うんだ?

少し気になった、残り11時間。


結局“姉権限”には勝てずに美里姉ちゃんは料理に回った。

茜姉ちゃんも頑張って掃除しようとしてる……つもりみたいだけどなんか余計に時間がかかっている気が……

無駄に細かいこと気にするからかな……

それでも確実に少しずつ片付いてる……気がしなくもない。

多分頑張れば夕飯までには終わるだろう。茜姉ちゃんがまたなにかしでかさなければ……!


特になにか起きることもなく、(棚の後ろからGが出たぐらい)終わったのは午後7時。

その頃にはママと美里姉ちゃんが作ってたおせちも完成し、今はうどんを茹でてる。

え?そこは普通蕎麦だろって?

……実はアレルギーのこともあって(姉ちゃんたちは食物アレルギーはないらしいけど)、毎年年越しはうどん。

「いやー、今年もいろいろあったねえ」

「お姉ちゃんが新しく部活入ったりフラれたりしたわねー」

「美里はなんかなかったの?」

「ないない。でも喘息で倒れたりはしなかった」

「薫は?」

ママが聞いてきた。

「薫はしょっちゅう学校さb……」

「姉ちゃんが言うなっ!」

殴って止めた。

確かにサボりは事実だけど!

遅刻魔の茜姉ちゃんに言われる筋合いはない!

そんなアホっぽい話で、夜は更けていく……

うどん食べながらお喋りし、気付けば10時前!

今年はどんな一年だっただろうか?

思い返す。

思い返してたら眠くなってきた。


「おやすみなさい、今年はありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ