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ENDEAST:転生ドロイドの記憶《キルログ》  作者: 桜乃孤坐
第1章 自由の残響:転生篇

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LOG.16 ノアVSカミラ

夜明け前、半月が照らす今宵……。

ビルの屋上、隣からやってきたドロイドたちを順番に穿つ。


[×KILL:E4ドロイド][×KILL:E4ドロイド]


ジョシュに借りた身体強化装置。

かなりの強さだ。

この機械の体であれば慣れてしまえばOK。


それに剣もジョシュからもらった小型バッテリーのおかげで俺の消費エネルギーはほぼゼロに近い。

このまま時間を稼ぎたいが、どうしたものか。

ベンとルナが無事に本部にたどり着くためには、カミラを誘き出さないといけないよな。

だとすれば目指す場所は…


[×ANALYSIS:モントリオール本部]


よし行くか。

地面を蹴り、塔に向かって、飛んだ。


 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


カミラ・マクレーンはエデンとの通信を終え、鏡の前に立った。

自分の剥がれた顔、そしてあの男の声に、怒りと恐怖を覚えた。


「見つけなければ……B26。

 殺さなければ……あの女を」


瞬間、赤い警報が鳴った。


「来たか……」


彼女は不敵な笑みを浮かべ、コントロールルームに向かった。


「B26はどこだ……!」


「8名の人員がやられました。

 現在、目標消失」


「どこに行きやがった」


「長官……」


それは基地を俯瞰する定点カメラの一つ。

そこに映っていたのは……。


「私が行く」


彼女は再び笑う。

窓ガラスを突き破り、空中に出る。

そして、壁を走って屋上まで上った。


 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


[×HOSTILE:カミラ・マクレーン}


「ようやく現れたな、カミラ・マクレーン」


「お前こそ、いい度胸だ。

 両腕を治してもらったようだな」


剣を両手でギュッと握り締めた。

刀身が青く発行し、熱がこもる。


[×TIME:5時42分]


あと18分、どうにか耐える。


「あの女はどこに行った?

 来ているのだろ。

 全く、人間らしいお粗末な作戦だ」


「それは、どうかな……」


脚部に力を入れる。

前回とは違う、外付けの力。

直感で扱うのはまだ無理そうだが、その分エネルギーは減らない。

だから……

地面を蹴り出し、カミラに飛び込む。


 カ キ ー ン ッ …!


「ほう、あの男の武器か」


やはり、いなされるな。

ルナの話だと奴の骨に少なくとも3秒、刃を当てなければならない。

そんなこと、できる気がしないな。


[×WARNING:カミラ・マクレーンの斬撃]


今度はカミラの攻撃、赤い短剣。

速い…!


 カ キ ー ン ッ …!


どうにか対応できたけど、まともにやり合ったら、殺される。

ここは、逃げる!


[×ANALYSIS:ロード中]


「なんだ、逃げるのか?」


隣接する隣のビル、さらにまた隣のベルへと飛び移る。

くっそ、逃げ場はないのは分かってるけど…時間を稼ぐにはこれが一番成功確率が高い。


[×WARNING:カミラ・マクレーンの攻撃]


やばい!


[×WARNING:腹部損傷]


膝蹴りが重くのしかかる。


 バ リ ー ン ッ !


[×ANARYSIS:複数のオメガドロイド]


モニターがついた黒く冷たい板板に大量のオフィスチェア。

ここはオフィスか何かか?

今はそれどころではない。


[×WARNING:銃撃]


ああ、くっそ!

E4ドロイドの攻撃をモニターの裏に隠れてやり過ごす。


「邪魔するな!

 B26は私一人で捕らえる!

 お前たちは侵入者を探し出せ!」


E4はどこかに行ったみたいだ。


[×TIME:5時43分]


まだ、1分しか経ってねえのかよ畜生!


「出てこいB26。

 話をしよう」


「なんだよ話って?」


「エデン様曰く、お前は特別らしい」


エデン?

そういえば、ジョシュもその名前を口にしていたな。


「確かに、お前のように流暢に話すのも、出鱈目な戦い方をするのもみたことがない。

 だが正直、私はお前を今すぐにでも粉々にしてしまいたいんだ。

 なぜって?

 それはな……お前が秩序を犯す劣化品だからだ!」


赤い斬撃が、モニターもろとも俺を切り裂く。

だが、その攻撃は予測済みだ。


「これでも食らえ!」


宙に浮いた黒い板を両足で蹴飛ばした。


 ゴンッ!


カミラが片手でガードするその一瞬を逃すことなく畳み掛ける。

青い刀身が奴の左腕にめり込んだ。


1…2…3!


青い光が弧を描き、ついに強硬な骨格を切り抜いた。

一本お返しだこのクソビッチ!

ってあれ?


[×WARNING:落下]


もう一度足に力を入れる。

空気を殺す駆動音がビルに共鳴し、再び両足で黒い板をカミラごと蹴り飛ばした。


 ドゴーンッ!!


屋上から下を見下ろすと、地面に亀裂が入り、めり込んでいる。

もしかして、倒したのか?

でも、キルログが出ない。


[×HOSTILE;カミラ・マクレーン]

[×WARNING:エネルギーの上昇を感知]


やべ。


「よくも、よくも、よくも、よくも!!

 この私をコケにしてくれたな!!!」


[×WARNING:カミラ・マクレーンの攻撃]


 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


一方その頃、ベンとルナは……。


 チーン……


本部内のエレベーター、中から大量のE4ドロイドが出てきて、緊張が走る。


「よし、乗るぞ」


48階を押し、なんとか無人のエレベーターでエミリーの元まで向かう。


「スーツのおかげでなんとかなってるけど、時間の問題ね」


ルナが少しだけ明るい声で言ったが、ベンの様子は変わらない。

依然、手が震え、怒りと恐怖が入り混じっている。


「エミリーは大丈夫」


「ああ、分かってる。

 いいから黙って集中しろ」


「……。

 あなたは、大丈夫?」


 チーン……


止まったのは48階ではなかった。

武装していない3人のオメガドロイドだ。

タブレットを持ち、50階を押した。


「あれ?

 インペリアルの社員さん?

 珍しいな」


「どうも」


白人の男に返事をしたのと同時に、ドアが閉まった。

冷たい空気が漂う中、その男が雑談を始める。


「はあ、カミラさんカンカンやな

 わざわざ非番の俺らまで呼び出されるとはな」


「この間の大西洋での一件もあったしね」


返事をしたのは女の声だ。

それよりも、ルナが違和感を覚えたのはその話し方だ。

彼女の耳には、この言葉が訛った英語のように聞こえていた。

これは、フランス語混じり?

その一方で、ベンは……。


「大西洋での一件とはなんだ?」


ルナは何を考えてるんだと言わんばかりに、ベンの方をそっとみた。


「何って、子供を殺したっていう……」


「スティーブ黙れ」


さっきまで一言も喋っていなかった黒人の男が言った。


「おい、お前。

 なんでそんなこと気になるんだ?

 それに、どこに、何しにここに来た?」


空気が凍りつく中、ベンは銃の引き金をギュッと強く握りしめた。


 チーン……


48階、到着だ。


「失礼した」


ルナがそういうと、二人はなんとかその場を後にした。


「隔離室はどこだ?」


 ドゴーンッ!!


外から何か巨大なものが落ちるような音が聞こえてきた。


「急ごう」


駆け足で進み出した。

赤と黒の壁がどこまでも続く。


「扉のくぼみに隠れて…!」


通路にいたのはオメガだ。


「一旦ここに入ろう」


 ガシーン…!


「どうするんだ?

 早くしないとエミリーが…」


「ベン?」


「エミリーか?」


その声は、紛れもなくエミリー・クリセントの声だった。

ベンはマスクを外しゆっくりと声のする方向へ近づいた。

床には黒いガラスが散らばっている。


「エミリーようやく会えた……」


「駄目!逃げて!」


「え?」


「まさか、本当に来るとはな。

 人間という生き物は、本当に頭が悪い」


そこに経っていたのは赤い装甲を纏ったドロイドだった。

彼らの運命はこの数分後、大きく動き出す。


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