第4話 我らがドン、チーズケーキ ~プレイヤー編~
部屋に戻った俺は、先ほどの魔界のドリンクを飲んだことで吐き気を覚えながらも、なんとか「日影血戦」にログインする。
あんまり溜まっていない自動戦闘報酬の経験値でレベルアップした俺は、にんまりと笑う。
「よーしよし、レベルアーップ!」
ガッツポーズをする俺の目に、あるログが飛び込んでくる。
〈あなたは「チーズケーキ帝国」部隊に加入しました。早く部隊のみんなに挨拶してみよう!〉
「おっ、加入申請してたギルド、入れたのか。最高かよ」
俺は嬉々としてギルドのチャット場である「基地」をクリック。
挨拶をする前に、ギルドメンバーたちの会話を遡って読んでいた俺は、徐々にそれを後悔していった。
以下、俺が読んだ「基地」での会話だ。
「〈チーズケーキ〉俺は悪くない(´;ω;`)」
「〈ストロベリー娘〉いいやwwwおっさんが悪い!!!wwwwwww」
「〈チーズケーキ〉(# ゜Д゜)ああああああああああぁぁぁん!?」
「〈ストロベリー娘〉wwwww息くっさwww」
「〈チーズケーキ〉あん♡ 恥ずかしいわ///」
「〈ストロベリー娘〉きっもwwww」
「〈基地通知〉辛子明太子がチーズケーキ帝国を脱退しました」
「〈チーズケーキ〉へ」
「〈ストロベリー娘〉あwwwまた一人抜けてったw」
「〈甲斐重蔵〉あの、チーズケーキさん」
「〈チーズケーキ〉なんでざんしょ♪(`・ω・´)」
「〈甲斐重蔵〉あなたの代わりに、副隊長の人狼さんをギルマスにしたほうがいいのでは」
「〈チーズケーキ〉ほう……」
「〈人狼〉ふむ」
「〈ストロベリー娘〉うんうんw」
「〈龍崎将也〉まさかのw」
「〈甲斐重蔵〉どうでしょうか?」
「〈チーズケーキ〉となると、この俺の役職はどうなるんでしょう…?( ;∀;)」
「〈甲斐重蔵〉えっ」
「〈チーズケーキ〉え」
「〈基地通知〉ギルドマスターが救世主ゆず様のチーズケーキ帝国加入を承諾しました」
「〈甲斐重蔵〉……ギルドから追放、じゃないんですかね」
「〈チーズケーキ〉うn。。。」
「〈基地通知〉ギルドマスターが甲斐重蔵をチーズケーキ帝国から追放しました」
「〈人狼〉賛成っすね。ってことで、ドンはギルマスから降りてもらいますよ」
「〈人狼〉あっ」
「〈龍崎将也〉ついに犠牲者が出ましたか、、、」
「〈ストロベリー娘〉消されたwwwwクッソワロタ」
「〈チーズケーキ〉救世主ゆず様……! ようこそ、我がチーズケーキ帝国へ♪」
「〈龍崎将也〉ゆず様、よろしくお願いしますー」
「〈人狼〉よろしくっす、救世主さん」
「〈ストロベリー娘〉あたしぃ、ストロベリー娘でぇす♡ きゃああああああ、ゆず様♡あんた、超ブサイクwww」
「〈人狼〉とりま、甲斐さんから加入申請来たんで、戻しまっす。……ドン、追放機能で遊ぶのは程々にっすよ」
「〈龍崎将也〉はい、お願いします^^;」
「〈基地通知〉サブギルドマスターが甲斐重蔵のチーズケーキ帝国加入を承諾しました。
「〈チーズケーキ〉おかえり~°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°」
「〈甲斐重蔵〉これがギルマスの力ですか……恐ろしいですね」
ついに俺は沈黙を破って、基地で発言した。
このように。
「〈救世主ゆず様〉すまん、抜けるわ。悪く思わないでくれ。またな」
チーズケーキ帝国部隊から脱退しますか? ――うるさい、こんなアタオカなギルド、今すぐに脱退させてくれ!
というわけで、チーズケーキ帝国から、俺は無事脱退した。
即座にギルドID検索で、俺は最初に作られたギルドを検索し、それを見つけ出した。
日影同盟――それが「日影血戦」で最初に誕生したギルドだった。
迷わず、俺は日影同盟に加入申請を送った。
「今度こそ、きっと良いギルドだよな……いや、良いギルドに違いない!」
そう俺は自分に言い聞かすと、キャラクター育成後、ゲームストーリーを進めるだけ進めた。




