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第41話 妥協なき作品

もしかしたら、残り挑戦者の人数を間違えているかもしれません。

ご了承ください。

前回のあらすじ

挑戦者消滅。

そして、洗脳された偽挑戦者はテレビに出ていた薬袋探偵の助手、安部だった。

さらに安部は美香ちゃんとは顔見知りだった。

「病院でお見舞いに来た時に会ったんだ。」

安部は直子たちにお礼と提案で仲間になった。

「俺はゴーストやモンスターを殴ることが出来る。手加減も必要な腕力なら任せろ。」


10月11日(土) 午前10時

モストホープ社には本日も参加者が集まっていた。

アウルート「今回は新たに参加者が1名増えました。」

加わったのは、孤独・不眠姫。ナイトドレスを着ていて目にクマが出来ている。因みに自宅療養なのでアンドロイドを依り代にして参加している。

強欲・元社長「これ便利だなー。」

因みに前回リタイヤした卑怯・善行悪党の樋田の異能で一時的に救われたものである。

アウルート「それでは、今日は空き缶積み対決ー!」

「「空き缶積み対決?」」

ルールは空き缶を縦に積み上げていく。倒したら即失格、最後まで残った人か時間内に一番高く積んだ人が今回の挑戦者だ。

「制限時間は10分。それではスタート!」

沢山缶を積み上げていく参加者たち。しかし、バランスを崩してタワーを倒すものや巻き込まれてタワーを倒されたものがいた。

富国・目的至上主義「おいなにをする!」

窃盗・才能泥棒「ぎゃー、ごめん!」

積み上げている本人がバランスを崩して倒れるものもいた。

孤独・眠り姫「眠い・・・。」

ガッシャーン!

アウルート「大丈夫ですかー!(小声)」

また、欠如・un perfect objetはいい高さに積んでいたのに自分で缶タワーを押して倒したのだ。

欠如・un perfect objet「えい!」

アダーク「あいつなにがやりたかったの?」

10分経った。

アウルート「タイムアップ!そこまで!」

タワーが残っていたものは少なかった。

妥協・完璧主義者の山修実やまおさみ100本、快楽・サイバーニンジャ・熊田涼子94本、挫折・苦痛の努力家・罪木上里つみきあがり91本、渇望・頂上破りの坂田修81本。

一番高く積み上げた妥協・完璧主義者の山修実が今週の挑戦者となった。

養子は30代前半の中肉中背の女性だった。

アウルート「あなたの望みは何ですか?」

妥協・完璧主義者「私の願いは私の頭に浮かんだ作品を芸術家にトレースさせる力が欲しいです。できれば完璧な作品をが欲しいのです。」

アダーク「熱血応援とは別タイプの脳伝達かぁ。じゃあこれで。」

アダークは赤いペレー帽を渡した。

アダーク「このペレー帽は山さんが頭で浮かんだ作品を芸術家に直接脳に浮かばせる力を持っている。更にあなたの作品の完成に最優先させることが出来る。ついでに国嶋市にいる芸術家のリストも渡そう。」

妥協・完璧主義者「いいですね、でもなんでペレー帽ですか?」

アウルート「おしゃれと芸術という事でペレー帽にしました。」

妥協・完璧主義者「なるほど、そういう事でしたか。」

山のノルマは護衛なしで4日で20作品を完成品を作ってもらう事。

アウルート「それでは、山修実さんの挑戦、始め!」

その後、社内ではカニ缶を食べることになりました。カニアレルギーの人は高級ツナ缶を。


山は一軒ずつ芸術家の元にペレー帽の洗脳で自分の作品を最優先で強制的に作らせることにしました。

絵画や彫刻、骨董品、模型、等々。

しかし、一部には最低4日以内では作れない芸術家もいました。

山はそれに呆れつつも念のため作らせることにしました。また、依頼するとき以外は帽子をリュックに隠していました。

一方、直子たちとアイアスも挑戦者の気配を感じても、途中で消えてしまうため、挑戦者を見つけることが出来ませんでした。

―次の日―

一日で絵画を完成させた人がいた。しかし、山は気に入らなかった。思っていたよりも完璧にできていなかった。また作り直させた。

また、もう一件作品が完成していた。その作品は自分が思っていた通りに完璧にきれいな壺だった。

そして、金を払わずにもらって帰った。

そう、山修実は人に完璧な作品を作らせておいて、報酬は払わない酷い欲の持ち主だった。

―さらに次の日―

7件作品を完成したと報告がありました。その作品は望んでいた通りの出来のいい作品でした。

更にもう一件、もうすぐ完成するから完成を見届けてほしいとの連絡があった。

連絡先の家に向かうと、そこには芸術家の雪崩夏花なだれなつか(15歳)が作品の仕上げ(紙やすり)に向かっていた。仕上げ中でも完璧なくらいの出来の良いビルの彫刻だった。

「綺麗ですねぇ・・・。」

紙やすりが終わった。完成かと思ったがまだ終わりではなかった。

夏花先生は最後の仕上げに入った。

「さぁ、もうすぐ完成ですよ!」

夏花先生は彫刻刀と木槌を持っていた。

「先生・・・、何をするのですか?」

夏花先生は彫刻刀を彫刻に差し、木槌で叩いてそのビルを壊したのだ!

「なっ!・・・何をするのですか!?」

「何って、仕上げだよ。このビルがさらに良くなる仕上げを!」

ごっ!ごっ!ごっ!ごっ!

彫刻が壊れる音が響いた。

山は青ざめてショックで気を失ってしまった。

実は雪崩夏花は政策過程の芸術は逸品クラスに素晴らしいと評価されるが、最後には壊すという独特な美術センスを持っていた。

夏花先生は山が倒れたことに気付き、休ませた。その後、トイレに行った。

その時、ペレー帽による気配を追ったアイアスが部屋に侵入し、山を剣で刺して消滅させた。

その後、アイアスはすぐに去った。夏花先生は山は帰ったのかなと思った。


アウルート『妥協・完璧主義者の山修実さんが消滅リタイヤしました。』

メールが参加者全員に送られた。夏花先生による失神も書かれていた。

参加者はそれぞれ別々につぶやいていた。

強欲・元社長「うわー、頼んだ芸術家、。壊す方で有名な人だったのか。」

快楽・サイバー「これはちゃんと下調べしないとねぇ。」

渇望・頂上破り「自分の作りたいものは自分で作れよ・・・。」

アダーク「これで二人消滅か・・・。」

欠如・un perfect objet「わぁ、妹ちゃんに依頼しちゃったのか。」

布告・目的至上主義者「失神するとは・・・、精神が弱い。」

狂言・サスペンス脚本「俺は文字で表せるが、あいつは物体で表せなかったのかぁ。」

残り挑戦者26+1名 成功者2名 失敗者16名 棄権者1名 


挑戦者ファイル23

名前 山修実

年齢 30歳

罪名と肩書 妥協・完璧主義者

好きなもの 完璧で綺麗な芸術作品

嫌いなもの 妥協、作品を具現化できない自身の腕、らくがき

願い事 頭に浮かんだ作品を芸術家にトレースさせる力

少しケチなところ以外なんの特徴もない一般女性。

頭では作品のイメージを浮かべるが、腕が追い付かず満足する作品が作れないかわいそうな人。

強欲・元社長がスカウト。



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