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第25話 生贄司祭

息切れをした私たちは追われていた子供と子供を追っていた人達と少し休んでいた。

少年の名前は蛇笏。蛇笏君を追っていた青年は遠藤西尾。一緒にいた少女はサチコと名乗った。

「ぜぇ・・・、前に山で助けてくれた方ですね・・・、ぜぇ・・・、あの時はありがとうございます。」

追っていた青年は黒田君にお礼を言っていた。

「いえいえ・・・、ぜぇ・・・、どういたしまして・・・。それより一体何がぁ・・・。」

「蛇笏君が突然病院を・・・、抜け出して、追っていました。」

「蛇笏君・・・、なぜ病院を抜けた・・・。」

「その前に一回落ち着こうか・・・。」

5分後

「おらぁはなぜかここに来たくなったんだ。」

「なんでなの?」

「それが、おらぁにもわけがわけんねぇんだ。」

「わからない?」

「あぁ。」

本人も不明な行動に一同は悩んだ。ここで、遠藤さんが質問をする。

「蛇笏君、今だからこそ聞きたい。どうして君は大蛇になっていたの?」

遠藤さんの質問に蛇笏君は黙り込んだ。そして、口を開いて話した。

「おらが生贄として食われる時だった。」

ざっくりまとめると、こんな感じだ。

蛇笏君は、計画通りにいけにえにされ大蛇がいる穴に落ちた。

そして、大蛇に飲み込まれた。まだ意識があったその時、声が聞こえたらしい。

『大蛇を内側から食べろ』と。

そして、大蛇を食べ続けるといつの間にか大蛇になってそこから記憶を失っていたらしい。

「壮絶すぎて、理解できない。」

「生贄の儀式事態ありえないよ。」

「蛇笏君。辛かったかい?」

遠藤さんが質問すると、蛇笏君は答えた。

「食われた時は、つらかった。それよりも・・・。」

蛇笏君は涙を流しながら続けた。

「おっとぉとおっかぁに見捨てられたことが一番つらかった・・・。ううっ・・・。」

我が子を守る両親に見捨てられるという事実に私は心の中で驚いていた。アイアスが知ったらさらに失望するだろうなこれ。

蛇笏君が泣いていると、遠藤さんが蛇笏君の背中に手を当てた。

「蛇笏君、話してくれてありがとう。辛かったんだね。もう大丈夫だよ。これからは僕たちが君を守るよ。」

その後、サチコちゃんが横から蛇笏君を抱きしめた。

「そうだぞ。ままがおまえを守るからな。」

「ううっ・・・、うわぁあああああ。」

私たちは、蛇笏君たちを見守りつつ、今からすることに話し合った。

「ねぇ美香ちゃん。さっきの鳴き声って挑戦者の仕業?」

「はい、生贄司祭の仕業かと思います。あの人の挑戦は大蛇を作って2日保つことだったので。」

「今回も挑戦者だったのね。よし、やっつけて元に戻そう。」

「「「おおー!」」」

気合を入れると、蛇笏君たちが声をかけてきた。

「俺にも戦わせてくれ。ここはおらの故郷なんだ。道案内はできる。」

「蛇笏君・・・。」

「僕も一緒にお願いします。一度だけですが、ここの道なりは少し走っているので。」

「私もだ。それに私は強いぞ。」

「遠藤さん、サチコちゃん・・・。」

「ちゃんじゃなくてさんと言え。」

「ごめんなさい。うーん、分かりました。けど、危なくなったら逃げてください。」

「はい。」

「「うん。」」

そして、私たちは3人の案内で奥に向かった。

20分後

村の奥に進むと、そこは祭りごとの場所だった。神社にあるような紙飾りがたくさんあった。

「ようやく来たか。」

そこには、袖がボロボロになっている昔は豪華だった感じの着物をきた初老の男がいた。

「なっ、司祭!」

蛇笏君が怒りに満ちた顔になった。

「わしの名は和郎。この村の司祭を務めている。」

和郎は余裕の笑みを浮かべて挨拶をした。

「和郎さん、あなたを止めに来た。大蛇を作るのはやめなさい!」

「残念。もうできている。」

「くっ、遅かったか。」

「落ちないように覗いてみろ。」

私たちは、奥にある穴を除くと、白い大蛇がいた。穴底が見えないくらいの大きな蛇がいた。

「「でかっ!?」」

私たちはびっくりした。

「もしかして、蛇笏君はこの蛇に共鳴したのかな?」

「さぁな。だが、良くないのは確かだ。」

「和郎さん。あなたは大蛇を作って何をするのですか。」

美香ちゃんは質問した。

「大蛇様を蘇らせて、生贄の儀を再開するのだよ。」

「何ですって!ふざけるな!」

「そうですよ!それに与えられた異能を使っての殺人はいけないのですよ。この蛇は与えられた異能で完成したようなものじゃないですか!」

美香ちゃんは元挑戦者としての文句を言っていた。しかし・・・。

「あぁ、だから命を奪わない生贄の儀を考えたのさ。」

そういって、和郎は大きな機械を出した。

「何だこれは。」

「これはバイ何とかが作ったクロなんとかというからくりらしい。」

「ちゃんと名前は覚えてろ。」

「このからくりは、人を魂を移し替えて、おんなじ人の姿に増やすらしい。だから、この機械で生贄の体だけを犠牲にしていいことになるのだ。はっはっはっ!」

私は、目の前の倫理的にアウトな事を聞いて怒りよりも恐怖が湧き出してしまった。

「おい・・・、なんかデータ人間よりひでぇ物を聞いている気がするぞ。」

黒田君もぞっとしていた。いや、他の皆もぞっとしていた。

「酷くはない。命は犠牲にならないという、画期的な方法なのだ。ふははははははは!」

「倫理崩壊パンチ!」

ドガッ!

和郎は横から顔を殴られた。

殴っていたのは、指ぬき手袋を付けた銀髪の青年だった。

「お前なんてことを考えてんだよ!ふざけんじゃねぇよ!」

そしてもう一発和郎のお腹を殴った。

「ぐっ!」

「安部君!」

「よぉ!西尾さん。蝙蝠女と蛇小僧も元気だったか。」

「誰が蝙蝠女だ!」

「何だ蛇小僧とはっ!」

さらに後ろから、また一人男性がやってきた。

「今日は大勢だなぁ。」

「探偵さん!」

どうやらこの二人は遠藤さんの知り合いのようだ。

「初めまして。自己紹介は後でするよ。今は、大蛇とあいつを倒すぞ!」

「はい!」

私もハリセンを出して、戦闘状態になった。

「このハリセンで司祭を元に戻すと、大蛇は消えるはずです。」

「じゃあ、動きを止めるようにするか!」

和郎も起き上がり、戦闘状態を表すようなオーラを出してきた。

「うぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

「はぁああああああああああああああああああ!!!」

と、その時だった。

ザグッ!

「排除。」

「ぐふぅおう!」

ぶしゅ!

アイアスが後ろから和郎を刺した。そして、引き抜いた。

「アイアスてめぇ!」

「ついにやりやがった・・・。」

「デビルハンター・・・。」

その場にいた全員が驚いた。

「ば・・・、馬鹿な・・・。」

「えぇ、貴方は馬鹿です。」

胸を押さえてふらつく和郎。

さらに、目を疑うようなことが起こった。

「このまま・・・、消えて・・・、たまるかぁあああああああ!」

和郎は自ら穴に落ちた。

「「えっ!」」

今度はアイアスを含めて驚いた。

「大蛇様ぁ!わしのいの・・・。」

和郎の声は途切れた。

「「大蛇が悪魔を・・・、食べた。」」

穴のそばにいる一部始終を見たアイアスと安部はそうつぶやいた。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!

その後、地面が揺れた。そして、穴から亀裂が発生し、広がった。

「アイアス、安部さん、穴から離れて!」

私たちも穴から離れた。そして、地面は穴から崩れ落ちた。

じゃあああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!

そして、穴があった場所には穴で見た時よりも大きい蛇・・・?いや、蛇竜のようなものがいた。

もうこれ!ハリセンでは解決できないよ!

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