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第13話 絶句!正直に言われた!

アイアスは昔の私を半分モデルにしています。

7月13日(日)午前10時 南区の某喫茶店

須田の挑戦2日目。

アイアスは、ある人物に南区の駅から徒歩10分にある喫茶店に来てほしいとの電話があった。

喫茶店に駆け付けると、40代の男性の方がアイアスに気付いて声をかけた。

「アイアスさん、こちらです。」

アイアスは席に着いて紅茶を注文した。

「あなたは・・・?」

「私は須田玄人(くろと)と申します。須田直哉の父です。」

「お父さんですか!?」

「アイアスさん、お願いします。息子を、いや直哉を斬ってでも止めてください。」

アイアスは驚いた。親御から我が子を斬ろと頼まれたからだ。アイアスは今まで、我が子を愛しているという親をよく見てきた。たとえ悪魔になったとしても、我が子を大事にしている親もいた。もちろんアイアス自身もそんな親から育った。

「いいのですか!?あなたの息子さんですよ。」

「もう、あいつは人に迷惑をかける事しか出来ないのです。私が言っても聞きやしない。あいつとは縁を切っているのです!」

玄人は切羽詰まった表情で言った。

「本当に・・・、お願いします・・・。」

玄人は頭を下げて、泣いていた。

アイアスは気の毒に見え、了承した。

その後、玄人からチェックポイントの地図・複製を貰った。また、連絡先を交換した。

その後、注文した紅茶も飲んだ。玄人が奢ってくれた。


10時40分 中央区 国嶋駅

アイアスは玄人の言動に疑いを抱いた。しかし、彼は須田少年を止めるために次は西区に向かった。

玄人の情報によると、次は西区に向かうらしい。

アイアスは西区に向かおうとしていた。そのため、今は駅で座って待っていた。

待っていると、声をかけられた。

「アイアスさんじゃないですか。」

「あなたは・・・?」

その少年は、黒髪でシンプルな白いシャツと茶色のズボンをはいていた。

「僕です、黒田真紀久。首無し馬の時以来かな?」

アイアスは思い出した。あの時の邪魔をした少年だった。

「何をしに来た。」

アイアスは警戒した。また阻止を妨害するのではないかと思った。

「僕は南区のリサイクルショップに行く予定です。何が買えるかな~。」

黒田は嬉しそうな顔をしていた。暢気なものだとアイアスは思った。

「暢気物・・・。」

「聞こえましたよ。」

「しまった!」

本音が漏れてしまった。アイアスは忘れていた。この地区は本音しか言えなくなっていたことに。

「まぁ、おっしゃる通りですけどね。アイアスさんは?」

「須田が西区に行くとの情報を須田の父から聞いた。」

「挑戦者のお父さんから!?息子さんの情報を何故あなたに?」

「息子さんを斬ってでも止めてほしいって。」

「仲悪いのかな、その人たちは?」

挑戦者の異能で本当の事しか言えなくなっていた。黒田と話していると、西区を走る駅がようやく来た。

「じゃあ、私はここで失礼する。」

「気を付けてくださいね~。」

「何だあの少年は?」

アイアスは、黒田の余裕がありそうな表情に不思議さを抱いた。


黒田は、アイアスが去っていくのを見送ると目を閉じた。そして、開いた。

「さて、俺も行くか。まずはおもちゃを探してと。次にお父さんを『ハーフ』に・・・。」

黒田は、直子に須田が西区に行くとメールを送った。()()の列車に乗った。

因みにハーフは南区と中央区の間にある喫茶店だ。


同時刻 西区 上国嶋市 

一方、須田直哉は、中央区、東区、北区を制覇した後、父のいない家で一晩過ぎた後、西区のチェックポイントを電車で向かっていた。

電車を降りた後、近くの閉店した元ディスカウントストアの方へ向かった。そこにチェックポイントがあるからだ。

須田はチェックポイントに槍を刺した。その後、須田は父に電話をした。

「お父さん、今、西区のチェックポイントを刺したよ。」

「おお、そうか。どこを刺したんだ?」

「今、ディスカウントストアの所を刺したよ。」

「そうか、次は地図から東にある沼田に行くのかな?」

「うん!」

「分かった。頑張れよ。」

電話を切った後、バスで沼田に向かった。


西区の列車に向かっている時、アイアスの携帯に一軒のメールが来た。玄人からメールが来た。

『直哉は沼田に向かいました。』

アイアスは乗っていた電車を一駅目で降りた。その後、地図を確認した。携帯の地図のアプリで行き方を検索した。

「これは便利だな。」

アイアスは現代の技術に関心をした。

アイアスはタクシーを捕まえ、目的地まで向かった。

10分後

アイアスは、タクシーを降りた後チェックポイントで待ち伏せをした。沼田のチェックポイントはスーパーの裏側の道にあった。

2分後、須田はやってきた。アイアスは剣を出して、須田の前に現れた。

「須田!やはり来たか!」

「なんでお前がここにいるんだよ!?」

「お前の父から情報があった。」

「そんな!?なんで父さんが!?」

「問答無用!大人しくしろ!」

「うわぁああ!」

須田も槍を出して抵抗した。

アイアスは大技だと隙を突かれるので、テニスの様に剣を横から振って斬りかかった。

須田は槍を縦に構え剣を防いだ。その直後に剣を止めたままアイアスにタックルをお見舞いした。

「ぐっ!」

アイアスは少し後ろに下がった。

「武器以外で攻撃を食らうとは・・・。」

次にアイアスは、剣先を正面に構え、須田を突き刺そうとした。しかし、須田は槍を左斜めに地面を突き、右によけた。

その後も、剣と槍(と体)の攻防が2分間繰り返された。


黒田君と管さんから須田の居場所を聞いた私はそこに向かっていた。

須田の居場所につくと、アイアスと須田が戦っていた。須田は容姿からは想像できないほど、対抗できていた。挑戦者って、肉体強化でもしているのかしら。

私は、アイアスと須田の間に入って止めた。右手で槍を受け止め、左手で剣を止めた。アイアスの剣は人を斬ることができない。良かった~。

「邪魔だ!どけ!」

「ハリセンさん!どいてください!」

「嫌よ。喧嘩はやめなさいよ。」

「「断る!」」

二人は行きぴったりに行った。その後、アイアスは剣を手放して、須田は槍を離して、肉弾戦になった。

きりがないなぁ。

ぴりりりりりり!

私の携帯が鳴った。お互い武器がないため、須田の消滅は低いと予想して、電話に出た。黒田君からだった。

『もしもし、直子。アイアスと須田君いる?』

小声で黒田君は電話してきた。

「うん、いるよ。」

『じゃあ画面モードに切り替えて。そして、二人に画面を見せて。』

「分かった。けど、何をするの?」

『告白さ。』

黒田君の考えが予想が付かないまま、私は画面モードにした。画面には黒田君が移っている。そして、画面をアイアスと須田君に向けた。

『もしもし!二人とも。』

「誰だお前は!?」

「黒田!?」

二人は拳を止めた。

『二人に合わせたい人がいる。紹介します!須田君のお父さんです!』

画面は黒田君から40代の男に変わった。

「お父さん!?」

「玄人さん!?」

二人は驚く反応をした。須田君がお父さんといった。画面に映っているのは須田君の父なのだろう。

アイアスも名前を知っていたというと、彼は顔見知りなのだろうか?

『直哉!?まだ生きていやがったのか!?』

「「えっ!?」」

私と須田君は須田君の父の言ったことに驚いた。()()()()()()()()()()()

「何を言ってんの?お父さん。」

『アイアスさん、早く直哉を斬ってくださいよ。』

「「!?」」

さらに驚いた。何を言ってるの?息子を斬れ?

『私はね、直哉の事が邪魔でストレスでたまらなかったんだ。直哉のお世辞も言えない失礼で正直な言葉で色んな人から躾がなっていない、お前の息子はどんな教育をしているんだとか、言われたんだ!さらにそのせいで・・・、取引を斬られた。私は男手にお前を育てたのに・・・。この親不孝者がぁ!』

そして、言い切った直後に玄人さんは顔を青ざめて自分の口を防いだ。

『なぜ、私はこんなことを?まだ制覇していない南区なのに?』

『お父さんのいる所は中央区ですよ。僕の方は南区にいますけど。』

『えっ!?あああああああああ!』

玄人さんと黒田君は南区とチェックポイントを制覇した中央区の間で通話をしていたのだ。

『それで、二人はどうかい?』

アイアスと須田君を見ると、二人は顔を青ざめて突っ立っていた。

「だいぶ参っているよ。」

『よし、須田君をハリセンで。』

「分かったわ。須田君、今元に戻すからね。」

私は須田君をハリセンで弱めに叩くことにした。

「お世辞の言葉も言えるようになろうね。」

そう言ってとどめを刺した。須田君から黒い煙を出した。元に戻った。

「お父さん・・・、そんなに俺が・・・。」

「見返り・・・、本当にあったなんて・・・。」

二人は膝と手をついてガッカリしていた。

須田君はともかく、なぜアイアスもガッカリしているのだろうか。

残り挑戦者37名 成功者1名 失敗者5人


挑戦者ファイル9

名前 須田直哉

年齢 14歳

罪名と肩書 愚直・単刀直入

好きなもの ストレートが名前に付くもの全て

嫌いなもの エイプリルフール

願い事 本音しか言えない世界・嘘が言えない世界。

刀なのに槍なのはなぜって突っ込まないで。

服が似合わないと思えば似合わない、臭いと思えば臭いと言うほどの正直者。空気が読めない。

偉い人を直哉が怒らせて、お父さんは会社の取引を停止されたり、同級生の保護者・先生から苦情を言われた。叱っても息子はわかってくれなかった。

お父さんは、直哉が挑戦者になることを許可していた。

アウルートがスカウト。






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