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第78話 母覚醒!3人の遠藤

アイアスと遠藤?は戦っていた。

遠藤?は甚兵衛の悪霊パワーの雷でアイアスを狙う。そして、アイアスの剣が避雷針となり、雷が直撃した。

「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああ!」

「あっけなー。」

「ぎゃああああああ、俺にもおおおおおおおおお!」

薬袋探偵にも運悪く当たった。

しかし、アイアスは雷に打たれようとも倒れない。立ちこらえているどころか剣を構えていた。

「「何ィ!?直撃しているのに!?」」

「この程度で・・・、倒れるかぁあああああああああああ!」

アイアスは遠藤?斬るために剣を構えて突撃した。雷を直接受けている状態で。

「「うわぁ!?来るな来るな!?」」

「お前を斬る!」

この時、サチコは立ち上がった。

「止めろぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

斬られそうになる息子を守るために。

そして、サチコが二人の間に横入りした時、急にまぶしい光が発生した。

「サチコさあああああああああああん!」

安部も遅れて起き上がり走った。


その光が収まった時、安部とさっき起き上がった創と美香は目にして驚いた。

そこにいたのは、髪の色が金と黒に分かれた170cmの女性がいた。

そして、その女性は遠藤?を庇い、アイアスの剣を指二本で止めていた。

「「「「なっ!?」」」」

この時、アイアス達は驚いた。

「誰この人?」

「サチコさんのお姉さん?」

「誰だ貴様!?」

遠藤?はつぶやいた。

「かあ・・・さん?」

その女性はサチコだった。

「お約束の覚醒パターンか。勝ったな。」

安部は言ってはいけない事を言ってしまった。

覚醒したサチコは険しい顔から西尾に向かって笑みを浮かべて話す。

「西尾、待っててくれ。今助けるから。」

サチコはアイアスに振り向き険しい顔になった。

アイアスは危険を察しいったん下がった。

一騎打ちの様に対面するアイアスとサチコ。

そんな空気を読まず、甚兵衛と湯来はお構いなく雷を討とうとした。

(隙だらけだ!)

しかし、雷は何故か打てない。

(な、何故だ!)

(もしかして、彼の意思か?)

依り代にされていた遠藤西尾が少しずつ意思を取り戻していた。

血も種族も違う家族の思いが伝わったのか。

アイアスは技を使ってまずはサチコを切ろうとする。

「ホーリースラッシュ!」

「吸血鬼の技・・・。」

サチコは構えた。

((((吸血鬼の技・・・?))))

一体どんな技を出すのか一同は予想した。

創(血を吸うのか?)

安部(空を飛ぶのか?)

美香(怪力でしょうか?)

そして、技を繰り出した。

「お腹のツッパリ!」

『お腹のツッパリ!?』

サチコはアイアスの下に潜り込み、アイアスのお腹を相撲のツッパリを連打した。

「はいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはい!」

「ぶっぶっぶっぶっぶっぶっぶっぶっぶっぶっぶっ!」

突っ張りを食らったアイアスは押し出されて倒れてしまった。

「「「地味!」」」

安部と創と美香は突っ込んだ。

その時、直子たちもやって来て、もちろん今の状態に驚いた。

「なにこれ!?」

安部は一つ一つ早口で説明した。情報量が多くて全然理解できなかった。

アイアスを倒したサチコは次に、遠藤?を相手にした。

「「能力が使えなくなっても、腕力なら!」」

「母の技・・・。」

「いったい何をするの?」

すると、サチコは右の手を人差し指を突き出した。

「めっ!のおでこ突き!」

サチコは遠藤?の額を連続で突いた。

「めっめっめっめっめっめっめっめっめっめっ!」

「「「更に「「「地味!」」」」」」

「いや、地味だけど遠藤?さん全然動けていない!」

「まるで特撮のCGアクションみたい!」

そして、連続でおでこを突いた後サチコは、親指を前、中指を後ろに構えた。

「デコピン!」

「デコピン!?」

パァン!

遠藤?は額にデコピンを直撃されて後ろに倒れた。

しかし、サチコは遠藤?の後ろに回りキャッチする。

「直子!こいつの異能を解け!」

「えっ!?はい!」

直子はハリセンを出して遠藤?に突っ込んだ。

「ちゃんと明治か江戸か戦国に統一してよ!」

パァン!

遠藤?の体から黒い煙を出した。

「そして、こうだ!除霊ビンタ!」

「安直なネーミングセンス!」

安部の安直な技名のビンタで遠藤の体から二つの霊魂が出てきた。

「「ぎゃあ!幽体離脱!?」」

「何だあれは!?」

創と直子と蛇笏は驚いた。他の皆は霊魂に慣れていたのか黙っていた。

そして、霊魂が人の姿になった。

『わぁあああああああああ、人魂が人間になったぁああああああ!?』

これは全員驚いた。しかし、それだけではなかった。

その二人の人魂は遠藤西尾と同じ顔をしていた。

「しかも、遠藤さんが3人!?」

霊魂が2体抜けて起き上がる遠藤。その直後に美香のケータイが鳴り電話を掛ける美香。

「大丈夫か西尾。」

「大丈夫だ・・・。母さんの声が聞こえたよ。」

「西尾・・・。」

サチコは西尾が無事だったことに涙を流して喜んだ。

「それより母さん。あの二人を思い出したんだ。」

「あの西尾そっくりの幽霊二人の事?」

「うん。」

西尾は立ち上がった。そして、美香も電話が終わった。

そして、西尾は大きな声で言った。

「みんな聞いてくれ!」

幽霊も一緒に一同は西尾に振り向いた。

「この幽霊たちは、僕の前世だ!」

『・・・・・・えぇえええええええええええええええええええええええええええ!?』

幽霊も含めて一同(美香を除く)驚いた。

「思い出したんだ。湯来と甚兵衛。湯来は温泉旅館の溺死殺人を疑われて処刑されて悪霊になった前世。

甚兵衛はお城の建築士として隠し通路を作って、機密事項で処刑された前世だ!」

「「その通りだ!」」

「マジで!?」

ええええええええぇええええええええ!と直子たち(美香を除く)は驚いた。

「更にそれだけではございません!あの二人はこの時代に来なかったら、祟りで人を殺していたはずなのです!雷はお城完成後にお城を炎上、温泉は明治時代になった後に温泉吹きだしで特定の人物を全身やけどから衰弱死。」

『えぇええええええええええええええええええええええええええ!!』

さらなる事実に一同(今度は幽霊は除く)は驚いた。

「「その通りだ!」」

「なんで美香ちゃん知っているの?」

「歴史に詳しい人が調べて持ったら『世界!祟りかもしれない辞典』に書いてありましたと。」

「どんな辞書なのよ・・・。」

「それはそれとして、遠藤さん。こいつら除霊した方が良いかな?」

「・・・はい。」

西尾は珍しく真剣な顔をしていた。

「それじゃ任せろ!それと・・・、はい!」

安部は右のグローブを西尾に渡した。

「何ですかこれ?」

西尾はキョトンとした。

「あんたもこれ付けてこいつらと戦え。ケリをつけとけ。」

安部に対して疑問を抱くサチコ。

「おい安部!なんで西尾も―――。」

「分かりました。」

「「西尾!?」」

驚くサチコと蛇笏。

「復讐の前世は・・・、僕が落とし舞いを付ける!」

西尾は右手に除霊用のグローブを付けた。

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