表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
102/195

その後の出来事

1月12日(月)午前8時 モストホープ社

モストホープ社に霧子が戻ってきた。

虚無・くノ一「申し訳ございません・・・。涼子様の排除を失敗しました。」

アウルート「お疲れ様です。謝らなくても大丈夫ですよ。それにしても、まさか読心術も使う上に、過去を見るとは。」

済陽「あいつそんな能力持っていたっけ!?それに命を奪われたいくらい好きって・・・、究極のドMだな・・・。」

3人は涼子をある意味の形で恐れていた。

虚無・くノ一「しかし、自分から来たときは、追いかけるような目をしていなかったのです。手厚い歓迎や気遣いが多く・・・。」

済陽「う~ん、そうだ!じゃあ、霧子ちゃん。あの人と同棲しなよ!」

虚無・くノ一「!?」

アウルート「どういうことですか!?」

霧子とアウルートは驚いた。無理もない。涼子は要注意人物だからだ。

済陽「涼子が君を追いかけていたのは、恐らくここで別れたらまたいつか会えるかわからないという気持ちになって狩りの目と心になっているからじゃないかと思うんだ。でも、普段から会えるようにしておけば、恐らく君を大事にしたいという気持ちになるんじゃないかな?そして、条件に私を追いかけないでくださいっていうんだ。」

アウルート「そんなにうまくいきます?」

済陽「あいつは物欲と性欲に正直だからな。たぶん行けると思う。」

虚無・くノ一「大丈夫でしょうか?」

済陽「少なくとも数ヶ月くらいは親友だったからな。それにあいつは言っていただろ。何かあったら私を頼ってよって。それに押しの時はヘタレになるし。」

アウルート「まぁ、確かにヘタレでしたね。」

虚無・くノ一「・・・分かりました。ところで・・・、ヘタレって何ですか?」

済陽、アウルート「「がくっ!」」

その後、条件付きの動静をすることとなった。

動静を持ちかけられた時、涼子は挙動不審を通り越した変な動きを見せたのだった。

しかし、彼女たちは知らなかった。あの首領以外にも壁や恋のライバルがいることに。


1月12日(火) 午後7時 高井病院

鬼の子孫の望は病院の診察に来ていた。

遠藤の紹介でここに来ていた。また、遠藤たち(西尾、サチコ、蛇笏)も望の母からの頼みで同伴していた。

「う~ん・・・。」

「どうでしょうか?先生。」

「検査した結果、体質が普通の一般人でした。」

(小声で)「「「「一般人!?」」」」

「はい、筋肉がそんなになく、腕力は非力でした。細胞を確認しても、普通の方と変わりませんでした。」

「どういうこと・・・?」

4人は動揺した。そんな中、医師の平尾さんはこういう。

「しかし、話を聞いたところによると、解離性同一症。つまり、二重人格の可能性がありますね。」

「「「二重人格?」」」

「やはりそうでしたか。」

「はい、記憶がない、性格が異常に乱暴になる。その点で可能性があります。しかし、二重人格で腕力も変わるのは効いたことがありません。」

「二重人格・・・。」

「ところで、乱暴になる前の心当たりありますか?」

「そうですね・・・、悪いことをしている方を見た後でしょうか。後、命が危ない時に・・・。」

「なるほど、それは毎回でしたか?」

「・・・はい。思い出してみるとそうでした。」

「う~む、可能性が高いなぁ。もう少し、時間をくれないかな。」

「分かりました。」

こうして、望の初心が終わった。

「それと、望さん。あなたのご両親は何度も引っ越しをしたり、貴方を否定しなかったのですね。」

「はい、私があんなことを起こして呆れつつも、遠くで仕事をしていても、私自身の存在を否定したりはしませんでした。」

「いいご両親ですね。その方々を大事にしてくださいね。」

「はい。」


診察室から出た後。

「こんな専門の病院があったなんて初めて知りました。」

蛇笏は言った。

「望、お前のおっかぁ。とっても優しかったな。」

「はい、私の自慢の母です。」

「大切にしろな。そういうおっかぁは。」

「そうだね、あの人の料理はおいしかったよ。」

「・・・はい!」

サチコ(そういえば、蛇笏とサチコの親は確か・・・。)


1月13日(水) 喫茶長寿 午後6時

今日は美香がバイトに来ていた。そして、バイトから上がろうとしていた時だった。

遠藤が声をかけた。

「美香ちゃん、お疲れ様。」

「おはようございます!」

「美香ちゃん。良かったらこれ上げるよ。似合うと思って買ったんだ。」

遠藤は一封の袋を渡した。

「ありがとうございます!開けてもよろしいですか?」

「うん。」

美香は袋を開けた。

そこには、雪の結晶のペンダントが入っていた。

「わぁ、いいのですか?」

「うん、似合うと思ったからあげた。」

「ありがとうございます!いつかお返ししますね。」

「いいって、僕が上げたいと思ったから上げたからね。」

その後、遠藤は仕事に戻った。

「う~ん、遠藤さんは何でお返しを求めないのでしょうか?」

その後、遠藤はサチコと蛇笏にもプレゼントをした。

サチコには赤のハートの飾りがついた首輪。蛇笏には和柄の札のイヤリングを渡した。

ふたりも嬉しそうに喜んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ