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ウルトラサイズ?(2)

30分もかからず、バラバラに持ち込まれたベッドは組み上げられ設置が済んでしまった。


そして男性陣は直ぐに引き上げ、山岸のみが残り何やら蓮香と話している。

明後日のプチ旅行の件だろうか?



取り敢えずベッドの様子を見に寝室へ。

すると綺麗にクイーンサイズのベッド2つが密着して設置されていた。

こう見ると中々に壮観である。

常識的に見てあり得ない眺めなので、見る人によっては唖然とされそうだが。



桜が嬉しそうにベッドへ横になると、

「これだけ大きくて広いと、もうウルトラサイズだね!」

「それに後1人までなら余裕ありそうだよ~!」

そう縁起でもない事を言い出した。



苦笑する他無い明日香。

冗談にしても想像すると色んな意味でゾッとした。

3人でも持て余しているのに4人目とか、嬉しいやら辛いやら、、、。


『まぁそうなるかどうか定かでは無い事を心配してもね、、、』

と明日香が思っていると、雅が不満そうな顔をする。



そして明日香のパジャマの裾を掴むと、雅は悲しそうな表情で訴えた。

「お姉様は私達のものです」

「これ以上、他の人に愛情を注がないで下さい、、、」



キュンと萌えてしまう明日香。

雅の仕草も、その言い様も可愛らしくて仕方がない。

初めて顔合わせした時のあの雅は一体何だったのか?!

兎に角、今現在の雅が自分を慕っている事に明日香は幸せを感じてしまう。



「お姉様、微熱が有るのですから横になっていて下さい」

いつの間にか寝室に来ていた蓮香が明日香を諭すように言った。



「そうそう早く横になって!」

明日香は桜に手を取られると強引に押し倒されベッドに寝かされる。

あまりの早業に悲鳴に近い声が洩れてしまう明日香。

「キャッ!?」



それを見た蓮香が困った顔で、桜に注意する。

「桜さん、、、明日香お姉様はまだ体調が万全では無いので乱暴にしないで下さい」



一方、雅はベッドに寝転んだ明日香の傍に腰をかけると小さく笑う。

「お姉様は男の子なのに見た目と一緒で悲鳴も女の子なんですね、、、」



突然そんな事を言われても困る、、、。

確かに完全に男なのだが見た目は女そのものである。

それに何年も日常的に女性として振舞って生活してきた為か、仕草や咄嗟の行動まで女ぽくなってしまっている。


自分ではそれで良いと思っている明日香。

格好良いイケメンや、筋肉隆々のマッチョ男に成りたいとか全然思っていないのだ。

言い方は極端かもしれないが、そんなのより綺麗な女性の姿で着飾ったりする方が楽しい。


それが明日香の自分らしさで、桜や蓮香や雅が慕ってくれている理由の一つだとも思っている。



「明日香お姉様は、男性とか女性とかそんな垣根を超えたような存在ですもの」

「今更そのような仕草で驚いたりしませんわ」

と蓮香もベッドに腰を掛けて言った。



すると桜が明日香に添い寝するように身を寄せつつ意地悪顔で言い放つ。

「ホントにそう?」

「明日香さんが男の子って初めて知った時、すっごく動揺してたじゃない?」



「そ、それは、、、」

「誰だってこんな綺麗なお姉様が男だってし知ったら普通動揺しますよ、、、」

と少し言い淀みながら呟く蓮香。



雅がそんな事どうでもいいと言わんばかりに2人に尋ねる。

「ベッドに寝る位置はどうします?」


「あ、、、確かにどうしよ、、、」

珍しく戸惑っている桜。


少し思考する仕草を見せて蓮香が言った。

「お姉様の隣からは1人が漏れてしまいますからね、、、」

「日替わりで位置を変えるのが良いかと」



『日替わりって、、、飲食店のランチじゃないんだから、、、』

と苦笑してしまう明日香。

それと自分の意思が尊重されそうに無い事に最早諦めの境地だ。

『私が指名でもしたら後々諍いの原因になりそうだしね、、、』



3人の話し合いの結果、桜と雅が明日香の傍で、蓮香が雅の隣に寝る事となった。

しかしこの配置が結局は意味を成さないのである。

それを一早く知るのは家主である明日香なのであった。




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