表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/134

未来予想図と確定事項

半ば強引に、明日香の意思は既に関係なく話が進んでいるようであった。



皆と一緒に暮らす。

桜、蓮香、それに雅を含めて4人で暮らすのだ。



『私がお願いされれば断れないのを良い事に、強引に話を進めたわね、、、』

そう明日香は内心でぼやくも、嬉しくも有った。

要するにこの3人に愛されている訳なのだから、そう思えば明日香の不満も些細な事だ。



そして蓮香から話される内容に驚く羽目になる。



「隣の私の自宅と明日香お姉様のここを、壁をぶち抜いて一緒にしてしまおうかと考えています」

などと平気な顔で蓮香が言いだしたからだ。



「ちょ、ちょっと待って!」

「このマンションは賃貸なんだよ!」

「普通そんな事は無理でしょう?」

と少し取り乱してしまう明日香。



すると明日香の膝の上に載って抱き着いていた雅が話し出した。

「実はこのマンション、母方の企業グループの管理物件なんです」

「お母様に連絡してお願いしてみましたら、簡単に許可を貰えました」

「何なら10階のフロアーを纏めてプレゼントするとも言われまして、、、」



明日香は唖然としてしまう。

『流石、お金持ちの娘、、、』

『親子共々、考えることが規格外、、、』

『それに、、、』


明日香は雅の父親である崇城巌に、雅の面倒を見ると約束してしまったのだ。

そこからどう言った尾びれ背びれが付いたか分からないが、雅の母親にも話が伝わっている筈なのだ。

過大にややこしく伝わっていなければ良いのだが、、、と明日香は心配になった。



「ね、ねぇ、、、雅」

「貴女のお母さんには、どう話が伝わっているの?」

「変な説明はしてないわよね?」

そう明日香が心配そうに雅へ問いかけた。



雅は少し身を離して明日香の目を見つめる。

「私が嫁ぐ相手だと説明しましたが、、、」

「何か問題がありましたか?」

と真剣な表情で答えた。



取り乱してしまう明日香。

『わ~それをハッキリ言ってしまうのは時期尚早だよ~』


しかし言ってしまったものは仕方ない。

慌てたところで、どうにかなる訳では無いのだから。

そう思うと明日香は落ち着いてきた。

いや、、、諦めたと言うべきか、、、。



「蓮香、、、一緒に暮らすなら広い方がいいと考えたのよね?」

「それで隣の蓮香の自宅と繋げたいと?」

そう明日香は蓮香に尋ねる。



すると蓮香は頷いた。

「はい」

「生活空間は、こちらにして」

「荷物などは全て隣に移動させれば、随分広くなりますよ」



今でも十分広いのだが、個々の衣服や持ち物を考えると確かに手狭になるかもしれない。

明日香は納得しつつも疑問が浮かんだ。

「どの壁を打ち抜くの?」



それには桜が嬉しそうに答える。

「隣とは丁度、対の構造になっててね」

「リビングを繋げると良い感じになるよ〜」


「後ね、お風呂も広くするの」

「大っきな浴槽にして4人一緒に入れるくらいにするんだよ〜」



『マジかよ、、、』と明日香は唖然とする。

つまりリホームもしてしまう訳なのだろう。

しかしその経費はどうするつもりか?


明日香が出しても別に良いのだけど、主導では無いので手続きなどもよく分からない。



雅が明日香の胸を撫でてきた。

「うん? どうしたの?」

そう明日香が雅に尋ねる。


「リホームは私のお母様が段取りしてくれるので心配ないです」

「かかる費用もこちらで持ちますから」

と察したように雅が言った。



『何とも段取りが良い事で、、、』

もうここは3人の好きにさせるしかないか、、、と明日香は再び諦めてしまった。



だがここから更に好き勝手な提案が飛び出してくる。

「リホームの期間を考えて、6日程度マンションを空けなければならないのですが、、、」

「その期間を使って明日香お姉様の誕生日を祝いませんか?」

などと蓮香が言いだしたのだ。



『むむむ?!』

と首を傾げてしまう明日香。

「え~と、、、リホームと私の誕生日は何の関連性もないのでは、、、?」



すると桜が怒って来た。

「もう明日香さん鈍い~!」



雅がまた明日香の胸を撫でて合図を送ってくる。

少しくすぐったい。

明日香が雅を見つめて聴く体勢を取ると、ゆっくりと話し出した。

「6日丸々でなくてもいいので、プチ旅行でもいきませんか?」

「プランは桜さんが立ててくれましたし、経費は私と蓮香さんで出しますから、、、」



明日香は逡巡してしまった。

祝われるのが苦手で、上手く躱したつもりだったからだ。

『でも皆でプチ旅行なら、私だけでなく皆が楽しめるから、それもいいか、、、』

『どうせ3人は引き下がらないだろうし、私が折れるしかないよね、、、』



結局、明日香は首を縦に振る事になった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ