家族会議(2)
明日香は雅に話したDMの内容を蓮香と桜にも同じように伝えた。
すると雅の時より驚く桜と蓮香。
驚愕と言って良い状態だ。
「私達もご一緒しても良いのでしょうか?」
と蓮香はおずおずと尋ねる。
少し疑問に思い明日香は逆に問いかけた。
「え~と、、、3人は月城レインのファンなの?」
うんうんと首を縦に振る蓮香と雅。
桜はと言うと、
「私、元々月城レインのファンだったんだよ」
「そこからカバーしてWorldTubeの配信してる明日香さんに興味が沸いたんだから!」
「それで今では雨音さんの大ファンになっちゃったし~」
そう少し照れ臭そうに明日香に告げた。
「え?!」
と雅は明日香の膝に上に乗ったまま硬直する。
「うん?」と首を傾げる明日香。
「何か変な事言っちゃったかな?」とこちらも首を傾げる桜。
「あ!」と蓮香だけが何かに気付いた様子だ。
そして蓮香は雅を見つめると説明するように話し出す。
「そう言えば話してませんでしたよね?」
「明日香お姉様がWorldTubeで音楽配信している雨音だって、、、」
それを聞いた雅は物凄く驚いた。
「えええ!!?」
苦笑する明日香。
「ごめんね雅、、、」
「そう言えば”雨音”の私を説明していなかったね」
「DMはWorldTubeで”雨音”として活動してる私に、月城レインが送ってくれたんだよ」
すると雅は少ししょんぼりした様子で呟いた。
「そうだったんですか、、、」
「私がお姉様へタレント活動の提案と勧誘をする以前に、既に芸能活動をされていたんですね、、、」
「これだけ才能があるお姉様ですもの、、、少し考えれば分かった筈なのに」
雅が気落ちしてしまって明日香は困ってしまう。
「芸能活動なんて、そんな大袈裟な物じゃないよ」
そして元気付ける様に明日香は雅を抱きしめた。
「それに雅は方法はどうあれ、私の才能を評価してくれたって事でしょ?」
「凄く嬉しいよ」
抱き締められた雅は直ぐに表情を緩ませて明るさを取り戻す。
「お姉様、、、」
小柄な雅だけに、明日香に抱きしめられるとまるで子供のように見える。
その様子を見た桜が、
「何だか雅ちゃんって小っちゃくて可愛いよね~」
「これからは明日香さんの娘か妹ポジションかな?」
そう楽しそうに言った。
雅は明日香に抱き着いたまま、困惑した表情で照れる。
「えぇ~?!」
「私的にはお姉様の傍でお世話が出来れば満足ですけど、、、」
蓮香が不満そうな表情で呟く。
「う~ん、、、」
「妹ポジションは私の役目かと思っていたのですけど」
『これは少し不味い展開なんじゃ、、、』
と明日香は不安になって来た。
3人が明日香を慕ってくれうのは嬉しいが、諍いが起きるのは困る。
この辺りでハッキリさせて後顧の憂いを断つべきなのでは、、、と思ってしまった。
意を決して明日香は3人に尋ねることにする。
「3人は私とどういった関係になりたいの?」
「明日香さんのお嫁さん~!」とハッキリ言い放つ桜。
「お姉様の妻にして頂きたいです」そう蓮香も迷いなく答える。
雅は問い言うと、、、2人に気圧されて自分の意思を口に出せないでいた。
桜と蓮香はそう言うだろうと予想していた明日香。
しかし面と向かって言われると色々驚愕してしまう。
それはさて置き、雅のちゃんとした気持ちも把握しておいた方がいい。
そう思った明日香は雅の頬に手で触れて優しく言った。
「正直な気持ちを言ってみて」
「桜や蓮香に気兼ねする事はないんだよ」
すると雅は少し躊躇いつつも呟く。
「私もお姉様のお嫁さんにして欲しいです、、、」
明日香は嬉しいような諦めたような表情で溜息をつく。
「なら3人とも平等に扱わないといけないわね、、、」
「皆、誕生日はいつかな?」
突然の明日香の質問に首を傾げつつも答える3人。
「え~と私は10月だよ~」と桜。
「私も10月です」と蓮香。
雅はおずおずと「私は9月です、、、」と遠慮がちに答えた。
それを聞いて確認した明日香は笑顔を浮かべる。
「じゃ~3人とも私と養子縁組は可能だね」
「養子になる側が養親より年下でないと出来ないから、、、」
蓮香は納得した様子で頷いた。
「成程、、、そう言う事でしたか、、、」
「籍を一緒にしていただけるなら私はそれで満足です」
「ただしちゃんと妻として扱って下さいね」
桜はニンマリした笑顔を浮かべると、
「明日香さんなら、そう言うと思ってたよ~」
「嬉しいな~」
「でも結婚式はちゃんとしようね~」
明日香に抱き着く雅。
「嬉しいですお姉様」
「いっぱいお世話しますから、、、私の事を愛してくださいね」
何気に重い雅の言葉に少し困惑する明日香。
それに蓮香の言う妻として扱うのは、明日香からすると中々に難しい。
何故かと言うと明日香の見た目が完全に女子だからだ。
まあ蓮香の言いたい事はそうでは無く、精神面的なことなのだろうが。
それに桜の言う結婚式、、、。
これこそ問題であった。
4人ともウェディングドレスを着る事になりそうで、正直常識外れもいいところだ。
しかも招待する親族へ何と言えば良いのやら、、、。
そんな事を脳裏でグルグルと悩み考えていると、蓮香が少し困った様子で尋ねて来た。
「あの~お姉様、、、初めの質問の答えを聞かせて戴けませんか?」
「え~と、、、何だっけ?」と明日香も困ってしまう。
桜が業を煮やしたように言った。
「私達も月城レインと会うの一緒していいの?」
苦笑しつつ愛想笑いを浮かべる明日香。
「そうだった、、、」
「勿論だよ」
「私一人だと心細いし、皆一緒に付いて来てね」
そう明日香が伝えると3人は大喜びをした。




